タイヤ交換が鍵となった雨のF1イタリアGP
2008年9月15日

アクセル全開率が約76%の屈指の高速サーキットと知られるモンツァ・サーキット。毎年、各チームは低ドラックの特別マシンを持ちこみギリギリまでダウンフォースを削る。そんなサーキットに降り注いだ雨が、多くのドラマを演出した。
セーフティカー先導のもと、全車エクストリームウェットタイヤでのスタートとなったイタリアGP。レースの鍵となったのは、レース中盤に訪れたスタンダードウェットタイヤへ変更するタイミングだった。
F1第14戦イタリアGP決勝 (ドライバーコメント)
2008年9月15日

FORMULA 1 Gran Premio Santander d'italia 2008
1位 セバスチャン・ベッテル (トロ・ロッソ)
「素晴らしいレース だった。ポールポジションも獲得できた素晴らしい週末だった。レースの戦略も素晴らしかった。表彰式は信じられなかった。今日がぼくの人生で最高の日だ。この気持ちは忘れない。本当に信じられない。予想以上の結果だ。素晴らしい仕事をしてくれたチームの全員に心から感謝したい。シーズンのスタートはあまり良くなかったが、その後、どんどんと良くなっていった。今日のようなコンディションだったら、もう少し努力すれば、もう少し長くアクセルを踏んでいたら、もっと早くポジションを上げることができていたかも知れない。言葉がないよ。レースに関しては、ドライになるかもしれないことを考慮して高ダウンフォースは選択せず、ドライレベルのダウンフォースだったので、ストレースのスピードがとても速かった。最前列で視界の問題がなかったことがカギだ。すぐにヘイキを引き離すことができた。その後も、精一杯プッシュした。限界を超えてコントロールを失いそうになったこともあった。インターミディエイトへの交換後、とても良いポジションで最終スティントをスタートすることができた。自分のボードにまだ「P1」と出ていたのは信じられなかった。でも、集中力を失わないために、気を抜かずにプッシュし続けた。パーフェクトな週末だったよ」
トロ・ロッソ:ベッテルがF1史上最年少優勝(イタリアGP)
2008年9月15日

昨日の予選で初ポールポジションを獲得したセバスチャン・ベッテル。セーティカースタートも味方し、スタートからクリアな視界で2位とのギャップを広げていく。その後も危なげない完璧なレース展開で、F1参戦22戦目にして、見事、F1初優勝を遂げた。
フェラーリ:マッサ6位、ライコネンはノーポント(イタリアGP)
2008年9月15日

6番グリッドからスタートしたフェリペ・マッサは、ハミルトンの猛追を退け、6位を死守。ドライバーズチャンピオンシップでハミルトンに1ポイント差まで迫った。
一方、14番グリッドからスタートしたキミ・ライコネンは、序盤にペースを見いだすことができず、後方グループでのレースとなった。スタンダードウェットに履きかえたあとは、力強いペースをみせたが時すでに遅し。9位ノーポイントでレースを終えた。
トヨタ:戦略が裏目となりノーポイント(イタリアGP)
2008年9月15日

1ストップ作戦でレースを進めた両車であったが、ピットアウト後、レース中盤に路面が徐々に乾いていったため、予定外のピットストップでスタンダードウェット・タイヤへの変更を余儀なくされ、最終的にティモ・グロックが11位、ヤルノ・トゥルーリは13位でレースを終えた。
イタリアGPを終え、トヨタはコンストラクターズランキングでルノーに同点に追いつかれたが、辛うじて4位をキープしている。
マクラーレン:コバライネンが2位表彰台(イタリアGP)
2008年9月15日

2番グリッドからスタートしたヘイキ・コバライネンは、優勝したセバスチャン・ベッテル(トロ・ロッソ)には終始リードされたが、安定感のある走りで2番手を走行し続け、2位表彰台を獲得した。
自身最悪の15番グリッドからスタートしたルイス・ハミルトンだったが、アグレッシブな走りで次々とオーバーテイクを成功させ、7位でフィニッシュ。チャンピオンシップのために貴重な2ポイントを獲得した。
BMW:1ストップ戦略が当たりダブル入賞(イタリアGP)
2008年9月15日

11番グリッドからスタートしたロバート・クビサは、燃料搭載量のアドバンテージを生かし1ストップ戦略を選択。正しいタイヤ選択も功を奏し、今季6度目の表彰台となる3位表彰台を獲得した。
10番グリッドからスタートしたハイドフェルドも1ストップを選択。堅実な走りで5位でフィニッシュした。
ホンダ:ドライタイヤで賭けに出るも結果を出せず(イタリアGP)
2008年9月15日

バトンは、予選後にマシンのセットアップを変更したため、ピットからのスタート。後半に良いペースで走行するも15位でフィニッシュした。
バリチェロが2度目のピットインでドライタイヤに変更するという賭けに出るが、路面が十分に乾いておらず、タイムは伸びず17位でチェッカーを受けた。
レッドブル:マーク・ウェバーが8位入賞(イタリアGP)
2008年9月15日

3番グリッドからスタートしたマーク・ウェバーだったが、最初のピットストップのあと、トラフィックに捕まってしまいタイムを失ってしまう。最後はハミルトンとバトルを展開したが、抜くことはできず8位でフィニッシュした。
デビッド・クルサードは、中嶋一貴との接触もあり16位でレースを終えた。