フェルスタッペン F1イギリスGPのピアストリの10秒ペナルティは「奇妙」

ピアストリはセーフティカー導入中に急減速したとしてレース後に裁定を受け、10秒のタイムペナルティを科されていた。この裁定が直接の要因となり、母国優勝のチャンスを失い、チームメイトのランド・ノリスが勝利を手にした。
ピアストリはペナルティを不当だと感じており、「同じようなことは以前のセーフティカー再開時にもしていた」と釈明している。
実際、今年のF1カナダGPでも似たような場面が発生している。当時はジョージ・ラッセルがセーフティカー下で突然減速し、後方のフェルスタッペンが一時的に前に出る場面があったが、ラッセルには一切の裁定は下されていない。レッドブルが抗議したものの、FIAは動かなかった。
今回の件についてフェルスタッペンは、レース後にピアストリのペナルティを知らされて驚いたと語っている。
「冷えたタイヤの状態だったから、(ピアストリのブレーキングは)完全に予想外だった」とフェルスタッペンはコメント。
「レースが終わった後に彼がペナルティを受けたと知ったけど、正直に言ってちょっと驚いた。同じようなケースは自分も何度も経験してきたけど、オスカーが初めて10秒ペナルティを科されたというのは奇妙に感じる」
ダウンフォース不足で苦しんだ日曜のレース
フェルスタッペンにとっては、予選でポールポジションを獲得したとはいえ、決勝日は厳しい展開となった。
レッドブルは直線スピードを重視してリアウイングを小型仕様とするセッティングを選択。しかしこの判断が裏目に出た。ウェット~ドライと変化したコンディションの中で、ダウンフォース不足がグリップとタイヤの摩耗に悪影響を及ぼした。
ピアストリとの一件の直後、フェルスタッペンはコントロールを失ってスピンし、11番手まで順位を落とす。その後、着実に追い上げてランス・ストロールをパスし、最終的には5位でフィニッシュした。
「正直、何が起きるのか分からなかった」とフェルスタッペンは語る。
「高速と低速の両方でバランスが難しくて、コーナーの進入でタイヤの摩耗が激しかった。途中で大きく姿勢を乱してしまったこともあって、さらに状況は悪化した」
「そこから挽回するにはペースが足りなかったし、それが一番の懸念だった。戦略判断は正しかったと思う。できるだけ引っ張ってからピットインしたのも功を奏した。最終的に5位という結果は、あれだけのことが起きた後ではベストだったと思う」
「リアウイングの選択は明らかに厳しいものだったけど、たとえもっとダウンフォースがあってもマクラーレンと戦えるような状況ではなかった。それは間違いない」
カテゴリー: F1 / マックス・フェルスタッペン / F1イギリスGP / オスカー・ピアストリ