F1オランダGP ピレリ決勝総括「C2ハードがレースの鍵を握った」

マックス・フェルスタッペンは2位に入り、カナダGP以来となる表彰台を獲得した。レッドブルのドライバーにとって、ザントフォールトでは5戦すべてで表彰台に上がっており、通算で3勝と2回の2位を記録している。3位にはレーシングブルズのアイザック・ハジャーが入り、自身初の表彰台を手にした。20歳11カ月3日での快挙は、フランス人最年少、全体では5番目の若さでの表彰台となった。イタリアのチームにとっても、2021年アゼルバイジャンGPでピエール・ガスリーが3位に入って以来となる表彰台だった。
決勝での模様
スタート時点から全3種類のスリックタイヤが使われた。オープニングスティントでは14人がミディアムを選択し、4人がソフト、2人がハードを装着した。
C2コンパウンドは最多周回をカバーし、全走行周回のほぼ50%(658周、48.28%)を占めた。次いでミディアム(399周、29.27%)、ソフト(306周、22.45%)が続いた。最長スティントはハースのベアマンがハードで53周を走破。フェルスタッペンはミディアムで最長の30周、ローソンはソフトで25周を走った。


マリオ・イゾラ(ピレリ・モータースポーツディレクター)
「事前の予想に反して、このグランプリは最後まで予測不可能な展開となり、数多くのクラッシュやリタイアによるニュートラル化が続いた。ピアストリが勝てたのは、優れたマシンを持っていただけでなく、特に3度のセーフティカー後のリスタートなど、すべての重要な局面を完璧にマネジメントしたからだ。
タイヤに関しては、昨年よりも柔らかいドライ用コンパウンドを持ち込んだにもかかわらず、3種類すべてがレースで競争力を発揮できたことが最もポジティブな点だった。周回数の分布(上記の通り)を見てもそれは明らかだ。ハードは大半の距離を担い、非常に長いスティントでも良好なパフォーマンスを発揮した。例えばハースの2台は、C2を1セットでレースの3分の2以上を走破した。このコンパウンドはフリー走行3回で見せた挙動よりも決勝で良く働き、リスタート直後からドライバーが全力でプッシュできた。マクラーレンやアストンマーティンのようにレース用に両セットを温存していたチームは、その恩恵を受けることができた。ミディアムとソフトに関してはパフォーマンスがほぼ同等であり、特にソフトにおいてそれは重要な意味を持つ。
次戦は我々のホームグランプリであるモンツァに移り、今日到達した節目、すなわちF1における500戦目の参戦をファンと共に祝うことになる。我々はモータースポーツの最高峰カテゴリーで最多参戦を果たしたタイヤサプライヤーとなった。この成果は1950年代からピレリで働いてきた多くの人々の情熱、専門性、そして献身の賜物であり、大いなる誇りだ。モンツァからはまた新しいカウントが始まる」
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