角田裕毅の防戦にノリス側が怒りの無線「レッドブルF1流の妨害行為だ」

23周目、ピットを終えたノリスが未ピットの角田裕毅に追いついた場面が、このタイトル決定戦最大級の緊張点となった。レッドブルは角田に対し、チームメイトであるマックス・フェルスタッペンのライバルが接近中だと警告。
角田裕毅はターン5〜6の間で複数回ラインを変えて強く防御し、ノリスは一時的にコース外へ押し出される形となった。
ノリスが前に出た直後、ジョセフは無線で「角田の件はこっちで対応している。今のは典型的なレッドブルのshithousing(妨害行為)だ」と伝え、チームは即座に対応に動いていた。
5秒ペナルティに角田は激怒 ノリス側は“被害”を強調
この攻防についてスチュワードは審議を行い、角田裕毅に対して「複数回の進路変更」による5秒ペナルティを科した。発表はインシデント発生の約10分後で、角田はチェッカー後に「stupid」と無線で不満をあらわにした。
一方、ノリス側には「角田にはペナルティが出た」とジョセフから伝えられたものの、ノリス自身も調査対象となり“無罪放免”となっていた事実は無線では触れられていなかった。

ザク・ブラウン「やりすぎだった」も、意図的挑発は否定
マクラーレンのザク・ブラウンCEOは、角田裕毅の動きについて“越えてはいけないラインを超えていた”としつつ、レッドブルが意図的にノリスへペナルティを誘発させようとしたとは考えていないと述べた。
「(接触があれば)我々はポジションを戻せる差はなかった。もしペナルティになっていたら5秒だっただろうから、かなり危なかった」とブラウン。
「ノリスがラインを越えたという意味ではなく、状況が状況だけに角田はやりすぎた。でも彼がクルマを運転しているのであって、チームが彼のステアリングを握っているわけではない」
最終的にはタイトル争いに影響する重大局面ながら、裁定はノリスに不利とはならず、シーズン最終戦の緊張を象徴する一幕となった。
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