コルトン・ハータ F1転向後も「インディ500参戦への情熱は消えていない」
キャデラックF1チームのテストドライバー就任を発表したコルトン・ハータは、インディカー離脱後もインディアナポリス500マイル(インディ500)への参戦意欲を強く持ち続けていることを明らかにした。

7年間にわたるインディカー参戦を経て、25歳のハータは2026年からF1参入を目指すキャデラックF1チームと契約。2026年にはIMSA耐久シリーズの一部ラウンドに参戦するほか、ハイテックからF2フル参戦を予定しており、F1スーパーライセンス取得に必要なポイントと経験を積む見通しだ。

「インディ500には戻りたい」ハータが語る古巣への思い
ハータはポッドキャスト『Stickers & Send It』で次のように語っている。

「インディに戻れたら最高だと思う。でも、現時点ではどうなるか分からない。どんなチャンスがあるのか、僕が参加できるのかも未知数だ」

「きっと話し合いはあるだろう。僕はインディが本当に大好きだからね」

「これまでインディは僕にあまり優しくなかった。クラッシュもあったし、結果も良くなかった。でも、それが逆に僕を突き動かす。もっと戻りたいという気持ちが強くなるんだ。ジャック(ハーヴィー)と走るのはいつも楽しいから、また一緒にレースができたらいいな」

GMとの契約が“最大の壁”に
ただし、実現には大きな障壁もある。ハータがインディ500に出場する場合、最も現実的な参戦先は旧所属チームのアンドレッティ・グローバルだが、同チームはホンダエンジンを使用している。GM/キャデラックとの契約関係上、メーカー間の利害が衝突する可能性が高く、ワンオフ参戦の合意には複雑な調整が必要になるだろう。

一方で、IMSAおよびF2のカレンダー上では、2026年インディ500(5月24日開催予定)との日程重複はない。そのため、メーカー側が特例的に許可を出せば、スケジュール的には参戦可能な状況にある。

F1挑戦と“アメリカ最大のレース”の両立なるか
F1への道を歩み始めたハータにとって、インディ500はキャリアの原点であり、同時に未完の挑戦でもある。GMとキャデラックの支援を受けながらF1への階段を登る一方で、アメリカンモータースポーツの象徴ともいえる舞台への情熱を失っていない。

F1デビューを見据えたキャデラックF1チームのテスト兼育成プログラムに加え、IMSAおよびF2での経験を積むハータが、再び「ブリックヤード」を駆け抜ける日が訪れるのか注目が集まる。

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カテゴリー: F1 / コルトン・ハータ / インディカー / キャデラックF1チーム