F1王者の代償、マクラーレンの2026年エントリーフィーは約12億円
2025年にドライバーズ、コンストラクターズのダブルタイトルを達成したマクラーレン。その圧倒的な成功は、2026年F1シーズンを前に“数字”となって突きつけられることになった。王者として迎える新時代、その代償は決して小さくない。

FIAに支払う2026年のエントリーフィーは、約773万ドル(約12億円)。獲得ポイント数に応じて増減するF1特有の制度により、マクラーレンは全チーム中で最高額を負担する見込みだ。栄光の裏側で、F1王者が支払う現実とは何なのか。

2026年F1:エントリー費用が判明、マクラーレンは大幅増
タイトルのダブル獲得と膨大な獲得ポイントが、支払額を押し上げる。

F1で支配的な強さを示すことには代償が伴う。マクラーレンは2026年シーズンの開幕とともに、その現実を身をもって体験することになる。2025年はドライバーズ、コンストラクターズ両タイトルを制するという卓越したシーズンを送ったが、その結果として、ウォーキングを本拠とするチームは、新レギュレーション時代を迎える直前に、選手権エントリー費用が大幅に増加する。

マクラーレンはコンストラクターズ選手権を2年連続で制覇し、ランド・ノリスは自身初となるドライバーズ世界タイトルを獲得した。さらにオスカー・ピアストリがランキング3位に入ったことで、チームはシーズン合計833ポイントを獲得している。この数字が直接的な影響を及ぼすのが、2026年のグリッドに並ぶために支払う登録料だ。

試算によれば、マクラーレンは2026年のエントリー費用として773万2,579ドル(約11億9,900万円)を支払う必要があると見られている。これは2025年の610万ドル(約9億4,600万円)から大幅な増加で、当時は2024年シーズンに666ポイントを獲得した結果として算出された金額だった。わずか1年で約2億5,000万円以上の増加となる計算だ。

F1のエントリー費用はどのように算出されるのか
毎シーズン、各チームはFIAに対して以下2つの要素から構成されるエントリー費用を支払う必要がある。

■ 固定の基本料金
■ 前年シーズンに獲得した1ポイントごとの変動料金

2026年の正式な数字はまだ発表されていないが、2025年に適用された料金を基に概算することは可能だ。

これらの費用は慣例的に消費者物価指数(CPI)に連動して調整される。2024年から2025年にかけては3.4%の上昇があった。同じ上昇率を2026年に当てはめると、基本料金は70万3,330ドル(約1億900万円)となり、これに加えて1ポイントあたり7,030ドル(約109万円)が課される見込みだ。なお、ワールドチャンピオンのチームには、1ポイントあたり8,438ドル(約131万円)という、さらに高い単価が適用される。チーム別の詳細は以下の通りである。

2026年シーズンは、F1にとって大きな技術的転換点となる新レギュレーション元年であると同時に、11番目のチームとしてキャデラックが参戦する年でもある。この新チームもまた、グリッドに加わるためのエントリー費用を支払う必要がある。

2025年に一切レースに出場していないため、アメリカの新チームは獲得ポイントがゼロとなり、支払うのは基本料金のみで、金額は70万3,330ドル(約1億900万円)となる。

しかし、キャデラックの参戦には、それとは比較にならないほど大きな金銭的負担が伴う。それが「反希薄化条項」に基づく5億ドル(約775億円)の支払いだ。

FIAへのエントリー費用とは別に、キャデラックは既存チームへの補償として「反希薄化補償金」を支払うことに同意している。その金額は5億ドルで、2025年シーズンに参戦した全チームに均等に分配される。

この条項は、旧コンコルド協定の下で導入されたもので、2026年からは新たな商業協定が発効する予定だが、新規参入によって生じ得る収益減少を5年間にわたって補償することを目的としている。

5年後には、新チームが十分な商業的・競技的価値をもたらし、他チームにとって経済的に中立な存在になるという考え方が根底にある。

チームにとって、こうしたエントリー費用の増加は負担となる一方で、コンストラクターズ選手権の順位に応じて支払われる分配金によって部分的に相殺される。特に、厳格な予算制限が敷かれる現行F1においては、こうした分配はチーム運営全体の財務バランスを左右する重要な要素となっている。

■ チーム別エントリー費用(2026年/1ドル=155円換算)
1. マクラーレン:833ポイント/7,732,579ドル(約11億9,900万円)
2. メルセデス:469ポイント/4,000,478ドル(約6億2,000万円)
3. レッドブル:451ポイント/3,873,935ドル(約6億0,000万円)
4. フェラーリ:398ポイント/3,501,336ドル(約5億4,300万円)
5. ウィリアムズ:137ポイント/1,666,463ドル(約2億5,800万円)
6. レーシングブルズ:92ポイント/1,350,105ドル(約2億900万円)
7. アストンマーティン:89ポイント/1,329,015ドル(約2億600万円)
8. ハースF1チーム:79ポイント/1,258,713ドル(約1億9,500万円)
9. ザウバー(アウディ):70ポイント/1,195,442ドル(約1億8,500万円)
10. アルピーヌ:22ポイント/857,994ドル(約1億3,300万円)
11. キャデラック:0ポイント/703,330ドル(約1億900万円)

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カテゴリー: F1 / マクラーレンF1チーム