フェルナンド・アロンソ F1スペインGPで創造的オーバーテイク 今季初ポイント
グラベルからポイントへ。2025年F1スペインGPでアストンマーティンの唯一の出走ドライバーとなったフェルナンド・アロンソは、レース序盤のミスを見事に挽回し、母国レースで今季初のポイントフィニッシュを達成した。

しかしアロンソは、DRSを使ってもライバルを抜くのが難しい現状に苦言を呈し、複雑な心境でレースを終えたと語った。

地元ファンの声援を受け、アロンソはレース序盤にコントロールを失ってグラベルに飛び出す場面があったものの、巧みに立て直して再び走行を続行。10位でチェッカーを受けた後、マックス・フェルスタッペンのタイムペナルティによって最終順位が繰り上がり、9位でフィニッシュとなった。

アロンソにとってこれは今季初のポイント獲得で、長かった無得点の流れに終止符を打つ結果となった。

「もちろんポイントが取れてうれしいよ。9位は今季初の2ポイントだ。やっと“今週末こそポイント取れるのか”っていう木曜の恒例質問からも解放される」

「でも正直、レースではもう少し期待していた部分もあった」とアロンソはレース後に語った。

予選では10番手とまずまずの結果を出していたが、決勝では思ったほど競争力が感じられなかったという。

「予選の方がまだ競争力を感じていたんだ。決勝ではフロントタイヤの摩耗が激しくて、スティント開始から7周ほどで左フロントはほとんど終わっていた」

「それにトップスピードが足りない。ストレートでかなり損をしていたよ。DRSを使っても1回も抜けなかった。全部ターン3の外側から仕掛けた。普通ならあんな場所で抜くなんてあり得ないけど、そういう“発明”をしなきゃいけなかった」

「イモラでもターン7の出口で3回ぐらい抜いた。こういう状況を何とかしなきゃいけない。普通にDRSで抜けるようにしないとね、みんながやってるように」

フェルナンド・アロンソ スペイングランプリ F1 アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

熟練のアロンソだからこそ“異常な”場所でのオーバーテイクが可能だったとも言えるが、それが必要になること自体が、アストンマーティンのマシンの弱点を物語っている。

「土曜の予選ではけっこう戦えてるけど、日曜になると一歩後退してる感じなんだ」

「今日はうれしい結果だけどね。初ポイントだし、セーフティカーのタイミングもよかった。でも、木曜から週末をやり直せるなら、日曜に強くなる方向にマシンを変えたい」

「これでチームとしても少しプレッシャーが軽くなるし、Q3に安定して進めるようにしたい。このレースで3戦連続のQ3進出になったし、今回やっと初めてポイントも取れた。今後、土曜も日曜もコンスタントにトップ10に入れるような土台を作れれば、チーム全体にとってプラスになるはずだよ」

現在アストンマーティンはコンストラクターズランキングで16ポイントを獲得しており、ニコ・ヒュルケンベルグの5位入賞によって同じく16ポイントとなったザウバーと並んで9位につけている。

「今日はザウバーが大量にポイントを取ったから、僕らも毎週、あるいは2週に1回はポイントを取らないといけない。レベルを引き上げていく必要がある」とアロンソは語った。

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カテゴリー: F1 / フェルナンド・アロンソ / アストンマーティンF1チーム