角田裕毅の発言に元F1ドライバーが辛辣「自分は十分じゃないと認めるべき」
角田裕毅はF1シンガポールGPでは再びノーポイントに終わった。レッドブル・レーシング加入後も浮き沈みが続き、本人も「人生で最悪のスタートだった」と振り返っている。

しかし、その自己分析に対し、元F1ドライバーのギード・ヴァン・デル・ガルデが「彼は完全に迷子だ」「自分は十分じゃないと認めるべきだ」と辛辣に批評。角田裕毅の発言が再び議論を呼んでいる。

バクーでの6位という短い歓喜の後、シンガポールで再びノーポイントに終わった角田裕毅に対し、「もはや十分ではないことを認める時が来た」との声が上がっている。

レッドブルに加入し、日本GPでリアム・ローソンに代わって以降、14戦にわたって中団争いに苦しんできた角田裕毅だったが、アゼルバイジャンGPで突破口を見出したように見えた。

角田裕毅のF1での日々は終わりに近づいているのか?
予選でチームメイトのマックス・フェルスタッペンがポールポジションを獲得する中、角田裕毅は6番手に入り、レッドブル・レーシングのドライバーとして自己最高位を記録した。

チーム代表のローラン・メキースは称賛を惜しまなかった。

「今年の彼にとってベストレースだったと思う。予選でも強かったし、レースでも非常に強かった。彼は実力でその位置にいたし、ランド(・ノリス)も後ろにいてあまりプレッシャーをかけなかった。だからこれは結果だけでなく、レースペースとしても彼にとって最高のものだった」と語った。

メキースはまた、アイザック・ハジャーが来季彼に代わって昇格するとの噂が流れる中で、角田裕毅の将来に良い兆しがあることをほのめかした。角田裕毅はグリッドに残るため、レーシングブルズでの継続、またはホンダが支援するアストンマーティンでのリザーブ就任を争う立場にあると見られている。

「我々が最も求めていたのは、ああいうクリーンなサンプルを得ることだった。それが最も重要だった。そして彼はちゃんとそれを理解していた。いいことだ」とメキースは語った。

しかしその2週間後、再び「限界と苦戦」という言葉が聞こえてきた。しかも今度は角田裕毅自身の口からだった。

マリーナベイでマックス・フェルスタッペンがポールポジション争いを繰り広げる一方、角田裕毅は予選Q2で敗退。レッドブル系2チームの中で最も遅い13番手に沈んだ。

「何がリミテーション(制限)なのか理解できなかった。ただ全体的にグリップが足りなかった。それが主な原因です」と角田裕毅は嘆いた。

「何とも言えません。単に全体的にグリップがなくて、不運でした。グリップを引き出すのに苦労しました。」

日曜の62周レースでは1つ順位を上げたものの、チームメイトのマックス・フェルスタッペンに周回遅れにされるという屈辱を味わった。

角田裕毅はオープニングラップで大きく苦戦し、前を走るライバルたちを抜くことができず、逆に複数ポジションを失った。その後のレースで挽回を見せたが、ドライバーズランキングでの20ポイントに加えることはできなかった。

「間違いなく人生で最悪のスタート、最悪の1周目でした。まだ何が起きたのか信じられません」と角田裕毅は語った。

「本当に最悪のスタートでした。何をすべきだったのか自分でも分かりません。きっと何かもっとできたことがあったはずです。間違いなくそのせいでレースがすごく厳しくなりました。正直言って、ペース自体はレッドブルで走ってきた中で最高の部類でした。あんなことが起きたのは残念です。」

角田裕毅 F1

しかし角田裕毅が「ベストペース」と感じたその走りについて、元F1ドライバーのギード・ヴァン・デル・ガルデは「もし彼がそう思っているなら、それは大きな問題だ」と語った。

「うわっ!なんて痛々しいインタビューだ」と彼はViaplayで語った。「彼は完全に迷子になっている。」

「まず第一に、彼はチームメイトに周回遅れにされた。」

「第二に、彼は“ペースはとても良かった、速かった”と言えるかもしれないが、実際には本当に遅かった。第三に、オープニングラップは完全な惨事だった。」

2013年にケータハムからF1に参戦したオランダ人のヴァン・デル・ガルデは、今こそ角田裕毅が自らを厳しく見つめ直す時だと述べた。

「彼のインタビューを見れば分かる。何を言えばいいか、どこを見ればいいか分かっていない。完全に迷っている。誰のせいにもできない。自分を見つめて“自分は十分じゃない”と認めるしかない」と彼は語った。

報道によれば、角田裕毅はレッドブルのシートをアイザック・ハジャーに譲ると見られており、レーシングブルズでの残留、もしくはホンダ・エンジンを搭載するアストンマーティンでのリザーブドライバー就任という選択肢が残されているという。

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カテゴリー: F1 / 角田裕毅 / レッドブル・レーシング / F1シンガポールGP