セバスチャン・ベッテル、2026年のアストンマーティンF1とホンダの躍進を予想

キャリアの最終章をアストンマーティンF1で過ごした4度のワールドチャンピオンは、来季は複数のチームがサプライズを起こす可能性があると見ている一方で、成功には単に「すべての道具」が揃っているだけでは不十分だと指摘する。
ポッドキャスト『Beyond the Grid』に出演したベッテルは、2026年に向けた勢力図の再編について率直な考えを語った。大幅なレギュレーション変更によって恩恵を受けそうなチームについて問われると、依然として不確実性が大きいと強調している。
「来年はアウトサイダーが一人ではないと思う。ルールや、それをチームがどう解釈するかについて、何が起きるか分からないからだ。だからこそ、エキサイティングなんだ」
一方で、技術的な大変革は、しばしば大規模な組織を持つチームに有利に働くとも述べた。
「大きなレギュレーション変更があると、今もっとも強いチームが成功する可能性が高いという議論は常にある。なぜなら、最高の組織を持っているからだ」
「そう考えると、マクラーレンが本命と言えるかもしれない」

2021年から2022年にかけてのアストンマーティンF1の成長過程を内部から経験してきたベッテルは、シルバーストンを拠点とする同チームが、ホンダとのパワーユニット提携を武器に、重要な役割を果たす可能性もあると見ている。
「その後は、エンジンと、それがどう展開するかに大きく左右されるだろう。ただ、ビッグチームが中心になるはずで、リソースの観点から言えば、アストンもその一角に入る可能性があると思う。なぜなら、プロジェクトが始まった頃の様子を見てきたし、今ではそれらがある意味で完成しているからだ」
「新しい風洞、ファクトリー、環境全体、シミュレーター、そしてホンダとのパートナーシップ。すべてが本当に機能するまでには時間が必要だ。そしてホンダはゼロからのスタートではなく、すでに何年もの経験を積んでいる」
ただしベッテルは、潤沢な資源が必ずしも成功を保証するわけではないと強調する。
「確かに、材料は揃っていると思うし、それはしばらく前からあった。でも、それらをすべてうまく噛み合わせることが、いかに難しいかも見てきた」
「2023年は素晴らしいシーズン序盤を過ごしたが、終盤にかけて少し苦しんだ。そして2024年と2025年は彼らにとって厳しい年だった」
「だからこそ、リソースも人材も揃っている。そうであれば、可能性はあるだろう」
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