セバスチャン・ベッテル 2026年F1“DNA論争”に冷静姿勢「結論はまだ早い」
2026年F1レギュレーションを巡る議論が加熱するなか、元4度のワールドチャンピオンであるベッテルが冷静な姿勢を示した。エネルギー依存度が高まった新世代マシンについては、現役ドライバーからも懸念の声が上がっている。

マックス・フェルスタッペン、ルイス・ハミルトン、フェルナンド・アロンソはいずれも新レギュレーションに公然と疑問を呈し、フェルスタッペンは「強化版フォーミュラEのようだ」と例えた。

ベッテルはルツェルンで行われたイベントで、時期尚早な評価を戒めた。

「今は多くの議論が起きている」とベッテルは語った。

「僕も多少は耳にしているが、まだ結論を出すべきではないと思う。早すぎる」

一方で、ドライバー側の不満にも理解を示している。

「ドライバーの立場からすれば、クルマは速く、アグレッシブであってほしい。常にボタン操作に追われたり、モードに縛られたりせずに、プッシュできる状態が理想だ」と述べた。

「だが正直に言えば、それが現代のF1でもある」

ベッテルがより深刻視するのは、F1の本質そのものだ。

「問題は、F1の根本的なDNAとは何かということだ」と問いかけた。

「ドライバーたちが言う通り、ここはモータースポーツの頂点であり、僕たちはそれを極めなければならない。同時に、頭を使う追加要素も存在する。問題は、それがどこまで増えれば“やり過ぎ”になるのかという点だ」

F1が記録的な人気を誇るなか、ベッテルは複雑化がショーそのものを損なう可能性に警鐘を鳴らした。

「スポーツの本質を見失ってはいけない」と語った。

「ドライバーにとってあまりに複雑すぎたり、以前ほど刺激的でなくなったりすれば、それは外に伝わる。クルマが本当に素晴らしくて、運転していて最高だという感覚は、自然と伝播するものだ」

「だがもしドライバーがその感覚を伝えられなくなり、料理人でも運転できてしまうほど退屈なものになれば、それはスポーツにとって良くない」

ラルフ・シューマッハも主要人物に自制を求めた。

「F1は誰よりも大きな存在だ。バーニー・エクレストンよりも大きい」と語った。

「最初の数戦を待ってから、これほど厳しい評価を下すべきだ。我々は団結する必要がある」

元ドライバーのマルク・スレールは、エネルギー回生やバッテリーマネジメントが滑稽な展開を生むならば、最終的にFIAの介入が必要になる可能性を指摘した。

「FIAは介入できる。さもなければ、恥ずかしい事態になりかねない」と述べた。

一方、ピエール・ガスリーはメルボルンでの開幕戦について示唆的なコメントを残した。

「スタートを見逃さないように目覚ましを早めにセットすることを勧める」と語った。

「このスタートは歴史に残るかもしれない。間違いなく以前より難しくなる」

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カテゴリー: F1 / セバスチャン・ベッテル