2024年F1 シンガポールGP WINNERS ＆ LOSERS
しかし、誰もが笑顔だったわけではない。Formula.comのローレンス・バレットがマリーナベイのライトの下で勝者と敗者を選出した。
勝者：ランド・ノリス
ランド・ノリスは近年で最も圧倒的な走りを見せ、8位のフェルナンド・アロンソまでをも追い抜いていった。タイトル争いのライバルであるマックス・フェルスタッペンとの差は20.945秒で、今シーズン2番目に大きかった。素晴らしいスタートも決まり、6回目の挑戦でポールポジションからスタートして初めて1周目をリードした。残り6回のグランプリと3回のスプリントで、現在3度の優勝者であるノリスはフェルスタッペンにわずか52ポイント差で迫っている。
ランド・ノリスがシンガポールで圧倒的勝利を収める。敗者：ダニエル・リカルド
これはダニエル・リカルドにとってキャリアの中で最も厳しい週末だった。オーストラリア人ドライバーは、F1での将来が危ぶまれるとの憶測が広がる中、シンガポールに到着した。金曜のプラクティスで力強い走りを見せたことで、ポイント獲得の期待が高まったが、土曜に道に迷い、予選Q1で敗退した。彼は16位から順位を上げるのに苦労し、ファステストラップを奪うために終盤にピットインしたものの（トップ10圏外だったので意味はなかった）、それはほとんど慰めにはならなかった。
勝者：マックス・フェルスタッペン
マックス・フェルスタッペンは、シンガポールのマリーナベイ市街地コースのバンピや縁石を嫌うレッドブルのマシンに慣れるのに苦労し、金曜日は大変な苦痛に見舞われた。しかし、土曜日には彼とレッドブルが状況を好転させ、オランダ人ドライバーは自らも予想していなかったフロントローを獲得。さらにそれを2位につなげ、タイトル争いでのダメージを最小限に抑えた。元チームメイトで友人のリカルドがノリスからファステストラップを奪ったことで、残りのグランプリとスプリントでノリスに次ぐ2位でフィニッシュすれば、ファステストラップボーナスに関係なく、フェルスタッペンがチャンピオンになれることになる。
ダニエル・リカルドのF1キャリアで最も厳しい週末だったと言えるだろう。そしておそらく最後の週末だったかもしれない。敗者：アレックス・アルボン
土曜日は、アレックス・アルボンがQ3に十分進出できるマシンを持っていると感じていたにもかかわらず、トップ10圏外に終わり、フラストレーションのたまる一日となった。スタートでウィリアムズの新チームメイト、フランコ・コラピントに追い抜かれ、タイ人ドライバーはスタート時より4つ下の15位で走行した。パワーユニットの冷却問題により、アルボンはレースでのリタイアを余儀なくされたが、ウィリアムズはフロントサスペンションをアップグレードしており、ポイントを獲得できるマシンを持っていると感じていた。
勝者：オスカー・ピアストリ
オスカー・ピアストリは好調を維持し、調子の悪い予選から立ち直り、5番グリッドから3位となり、見事な表彰台を獲得した。このオーストラリア人ドライバーにとって、6回のグランプリ中5回目の表彰台獲得であり、今シーズン7回目となる。彼は過去9回のイベントで156ポイントを獲得し、トップスコアラーとなっている。3位で15ポイントを獲得したことで、マクラーレンは3位のシャルル・ルクレールとの差を8ポイントに縮め、ノリスの勝利と合わせて、コンストラクターズ選手権でマクラーレンを41ポイント差でトップに押し上げた。
アレクサンダー・アルボンはシンガポールでレースからリタイアを余儀なくされた。敗者：セルヒオ・ペレス
セルジオ・ペレスにとって難しい週末だった。チームメイトのフェルスタッペンが予選で2位と活躍した一方、チェコは13位にとどまった。彼は奮闘して10位でポイントを獲得したが、進歩の遅さに不満を抱いていた。バクーでのクラッシュ以来、2つのイベントで獲得したポイントはわずか1ポイントとなった。過去4回のグランプリでの彼の合計13ポイントは、シンガポールだけでフェルスタッペンが獲得したポイント（18ポイント）よりも少ない。
勝者：ハースF1チーム
ニコ・ヒュルケンベルグが6番グリッドから9位という素晴らしい成績を収め、ハースは今シーズン初めて3戦連続でポイントを獲得した。これは彼にとってシルバーストーン以来となるポイント獲得であり、今シーズン6度目のポイント獲得で、ドライバーズランキングでは24ポイントで10位に浮上した。9位はハースにとってシンガポールでの最高位に並ぶ成績だ。この記録は2017年にロマン・グロージャンが達成したものだ。
ニコ・ヒュルケンベルグはシンガポールで今シーズン6度目のポイントを獲得した。敗者：ザウバー
ザウバーは、どちらのマシンもQ1を突破できず、ポイント獲得に返り咲く見込みも全くない、またしても精彩を欠いたグランプリとなり、特筆すべきことはほとんどなかった。周冠宇はチームメイトのバルテリ・ボッタスの後ろからスタートし、ボッタスよりひとつ上の15位でフィニッシュした。スイスチームは過去8回のグランプリでいずれも13位以上でフィニッシュしたことがなく、1ポイントも獲得できずにチャンピオンシップの最下位に留まっている。
勝者：フェルナンド・アロンソ
フェルナンド・アロンソは、またもや力強い週末の仕事を披露し、過去6レース中4度目となる7番手スタートでトップ10圏内で予選を突破した。その後、彼は8位でトップ10フィニッシュを維持し、2018年以来となるシンガポールでのポイントを獲得した。2度のワールドチャンピオンは、直近5レースのうち4レースでポイントを獲得し、ドライバーズランキングで62ポイントを獲得して9位の好位置を維持している。チームメイトのランス・ストロールとは38ポイント差だ。
アストンマーティンのフェルナンド・アロンソは、過去5レースのうち4レースで得点を挙げた。敗者：ルイス・ハミルトン
ルイス・ハミルトンは今シーズン最高の予選パフォーマンスを見せて3位に入り、シンガポールグランプリ全15戦で予選トップ5に入るという記録を維持した。彼は中古のソフトタイヤでスタートするという賭けに出たが、そのせいでピットストップが早まり、結局は今年5度目となる予選突破を果たしたメルセデスのチームメイト、ジョージ・ラッセルの後ろに落ちてしまった。7度の世界チャンピオンに輝いた彼は、通算350回目のグランプリで6位に入り、通算395回目のフェルナンド・アロンソに次ぐ歴代2位となった。
カテゴリー： F1 / F1シンガポールGP
