ハースF1チーム 平川亮が富士スピードウェイをVF-23で111周

走行を終えた平川亮は、日本の厳しい暑さに驚いた様子を見せた。「今日は本当に暑かったです。汗もたくさんかいて、熱中症になるんじゃないかと心配でしたけど、なんとか大丈夫でした」と語った。
「鈴鹿(4月の日本GP)以来の日本なんですけど、ここまで暑いとは思っていませんでした。イギリスから来ているチームのスタッフもびっくりしてました」
気温の高さは、マシンの調整にも大きく影響したという。午前中は燃料を軽めにしてタイムを狙う予定だったが、思うように進まなかった。
「最初の走り出しでクルマのバランスが良くなかったので、そこを改善するのに時間がかかってしまいました。この暑さのなかだと、やっぱり難しいですね」と苦笑い。タイムは1分18秒538にとどまり、本人が密かに狙っていた17秒台突入はならなかった。
富士スピードウェイは、平川亮が国内レースを戦っていた2023年まで慣れ親しんでいたサーキットだが、F1マシンで走ることには特別な意味があるという。「僕自身、富士でF1を見てレースの世界に入ったので、今日ここでF1マシンを走らせられたのは感慨深かったです。いろいろと思うところもありました」と振り返った。

今回のテストの主な目的は、翌日にF1マシン初走行を控える坪井翔のベースデータを収集すること。その役割をしっかり果たし、後輩にバトンを渡した。
その坪井翔は、この日はピットでF1マシンの作業やデータをじっくり観察。「今日はずっとピットの中で(作業やデータを)見てました。富士は僕にとって庭みたいなコースですけど、F1のチームが相手だと、さすがに“庭”というわけにはいかないですね」と笑顔を見せた。
スーパーフォーミュラでは富士で4連勝を記録するなど相性の良いコースだが、F1マシンでの走行は初めて。「小さい頃から憧れていたF1に乗れるのは、本当に楽しみです。もちろん緊張もありますけど、自分の持っている力を出し切りたいです」と意気込みを語った。
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