レッドブルF1首脳 若手の参入を妨げている「停滞した」F1ドライバーを批判
レッドブルF1のアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、名前は挙げなかったものの、F1への新たな才能の参入を妨げている「停滞した」ドライバーたちを批判した。

今年のシーズン開幕戦バーレーンGPには、数か月前にアブダビでグリッドに並んだのと同じ20人のドライバーが出場し、F1の「伝統的」な椅子取りゲームが行われない珍しい機会となった。

もちろん、レースが始まる前から、2025年は少し変わることが明らかになっていた。ルイス・ハミルトンがフェラーリへの移籍を発表していたからだ。

それ以来、発表は次々と行われ、メルセデス、アルピーヌ、ザウバー、ハース、ウィリアムズの第2シートのみが未定となっているが、セルジオ・ペレスが実力を発揮できない場合、さらなる変更が見られる可能性は十分にある。

2025年のグリッドではオリバー・ベアマンが唯一のルーキーになる可能性が高いが、さまざまな空席に関連付けられている名前には、カルロス・サインツJr.、バルテリ・ボッタス、エステバン・オコン、ケビン・マグヌッセン、周冠宇などの既存ドライバーの名前があり、ダニエル・リカルドについてはまだ確認されていない。

長年にわたり、後に偉大な功績を挙げる数多くの若者を指導してきたヘルムート・マルコは、このスポーツが古参の選手に目を向けず、ジュニアシリーズから才能を引き入れ始める時が来たと考えている。

「名前は言えないが、この分野には停滞し、気分次第で調子が上がったり下がったりするドライバーがいる」とヘルムート・マルコは Speedweekに書いた。「彼らは若いドライバーの道を塞いでいる」

「チームもジュニアを恐れている」とマルコは付け加えたが、レッドブルはジュニアチームを常に将来の才能を試すためのトレーニングの場として活用してきた。

「もちろん、彼らはミスを犯すが、私は誰かがミスを犯して、それ以上進歩しないよりは、将来への希望となる方がましだ」

レッドブル・ジュニアを通じてセバスチャン・ベッテル、マックス・フェルスタッペン、リカルド、ピエール・ガスリー、アレックス・アルボンらをF1に輩出したヘルムート。・マルコは、オリバー・ベアマンについて、完全に納得しているわけではないと語った。

「オリバー・ベアマンは、適切な時期に適切な場所にいて、来年F1に昇格するだろう」とマルコは書いた。「フェラーリでのレースは彼にF1での将来を示したが、F2での彼の結果を見れば、状況はもっと悪く見えるだろう。しかし、若い人たちがF1に参入してくるのは良いことだし、私はそれに全面的に賛成だ」

レッドブル F1ドライバー

一方、レッドブルに関しては、若手ドライバーの一人をF1に送り出してから3年以上が経ち、2021年に角田裕毅がその卒業を飾った。

しかしマルコは、現在FIAフォーミュラ2選手権をリードするアイサック・ハジャーとフォーミュラ3の急成長ドライバーであるアルヴィド・リンドブラッドを、角田裕毅の後を継ぐ可能性のある2人の優秀な人材として挙げている。

レッドブルの若手ドライバーたちについてはマルコは「夏休み中に、レッドブルのジュニアドライバーたちのパフォーマンスをより詳細に分析し、評価する。(アイザック)ハッジャはシルバーストンでの優勝でF2の順位表でトップに立ったが、彼が何度も不運に見舞われたことを忘れてはならない。エンジン故障、リザーブエンジンの不調、そして2度の燃料供給の失敗、そして自身の責任ではないのに2度もスピンアウトした。そうでなければ、彼はチャンピオンシップではるかにリードしていただろう」

「リンドブラッドは、ルーキーとしてF4から直接F3にステップアップし、両方のレースで優勝するなど、F3で活躍している。彼はまだ16歳だが、17歳で再びF1を走れるようになったことを嬉しく思う」

「しかし、私たちは冷静さを保ち、再び優先順位が高まり、F1カーの運転も許可されたジュニアドライバーたちとともに、引き続き良い結果を出していくつもりだ」

「アイザックは最近のテストで良い結果を出した。彼はソフトタイヤを履いていなかったが、力強いパフォーマンスを見せてくれた。アイザックとアルヴィドは非常に優れた資質を持っており、非常に速く、F1のクオリティを持っている。しかし、現在日本のスーパーフォーミュラで2位につけている岩佐歩夢も忘れてはいけない」

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カテゴリー: F1 / レッドブル・レーシング / F1ドライバー