レッドブルF1代表 セットアップ論争を歓迎「マックスの“言っただろ”も必要」

モントリオールでは、レッドブルが導入したアップグレードの真価が問われていた。予選ではマックス・フェルスタッペンが6番手に沈み、依然として競争力不足への懸念が残ったが、決勝では追い上げを見せ、チームに今季初表彰台をもたらした。
それでもフェルスタッペン本人は結果を冷静に受け止めていた。
「正直に言えば、マイアミのほうがマシンの感触は良かった」とフェルスタッペンは語った。
「だから、ここで表彰台に乗れたのは少し驚きでもある。でもジョージ(ラッセル)のリタイアや、マクラーレン勢の戦略ミスも考慮しなければならない」
一方で、ローラン・メキースは今回の週末がレッドブルにとって前向きな材料になったと考えている。
「大局的に見れば、少なくともマイアミでの進歩を確認できたと思っている。我々はそれ以上の成果も得られたと考えている」とメキースは語った。
「トップ勢との差を少し縮めることができたと思う」
フェルスタッペンとの“温度差”も開発の一部
今回のカナダGPでは、ドライバーの感覚とエンジニア側の判断が食い違う場面もあった。
フェルスタッペンは予選後、レッドブルが選択したセットアップの方向性について疑問を抱いていたことを認め、「実際に試して失敗を感じてもらうしかない」と語っていた。
「僕は何度も指摘してきた。でも時には、実際にやってみて『うまくいかない』と感じてもらう必要がある」
メキースは、こうしたやり取りは現行世代マシンのポテンシャルを引き出すうえで避けられないものだと説明する。
「我々は、バランスや競争力の差が適切ではないと感じるたびにリスクを取っている」とメキースは語った。
「リスクを取るということは、異なるセットアップ方向を試すということでもある」
さらに、レッドブルはシーズン序盤の段階で保守的になるつもりはないと強調した。
「まだシーズン序盤だし、この世代のマシンも始まったばかりだ。我々は何かを解き放つために、ドライバーとともに様々なことを試していく。たとえ、その代償を払うことになってもだ」
「そして学んでいく。予選向けにも、決勝向けにも学習する。この週末には多くの学びがあった。マシンの本来のポテンシャルからどれだけ離れていたのかは、誰にも分からない」

“言っただろう”も前進には必要
フェルスタッペンの不満げなコメントが注目を集めたが、メキースはドライバー側の意見が軽視されているとの見方を否定した。
「まったくそんなことはない」とメキースは断言した。
「外からは違って見えたかもしれないが、実際にはドライバーたちは我々の意思決定に完全に組み込まれている」
「もちろん『君はどう思う?』『こちらはこう考える』という小さな駆け引きはある。しかし最終的には、何を試すかについて合意している」
そのうえで、時にはフェルスタッペン側から“ほら見たことか”という空気になることも認めた。
「時には『だから言っただろう』というゲームになることもある」
だが、メキースはそれをネガティブには捉えていない。
「それでも我々は一緒に学んでいる。そして明らかなのは、前進するためにはそのダイナミクス、その“言っただろう”という感覚が必要だということだ」
リスクを取らなければ前進できない現実
現在のF1は、マクラーレンやメルセデスとの競争が激化しており、レッドブルにとっても“現状維持”は後退を意味する。
メキースは、多少の失敗を伴ってでも限界を押し広げ続ける必要があると語る。
「リスクを取れば、当然痛みも伴う」
「だが、ドライバーたちが『トップ勢との差はコンマ4〜5秒かもしれない。でももっと良くできる感触がある』と我々を突き動かしてくれる」
「それは我々に対して、さらにリスクを取り、さらに探求を続けろというメッセージなんだ」
カテゴリー: F1 / レッドブル・レーシング / マックス・フェルスタッペン
