ホンダ レッドブルF1への2026年の“土壇場供給”を完全否定「可能性はゼロ」

レッドブルのエンジン開発に対する不安が広がる中、ホンダ側のスタンスにも注目が集まっている。autosport webが伝えた内容を要約すると、渡辺社長は「たとえ今頼まれたとしても、2026年に間に合わせるのは不可能。可能性はゼロだ」と語り、レッドブルとの再提携の可能性を完全に否定したという。
ホンダとレッドブルは2019年からパートナーシップを開始し、2021年から2024年にかけて4年連続でドライバーズタイトル、さらに2022年と2023年にはコンストラクターズタイトルも獲得するなど黄金期を築いた。しかし、2025年末をもって両者の関係は終了し、レッドブルは2026年から自社製エンジンで戦う計画だ。
レッドブル・パワートレインズはMGU開発などでフォードと提携しているが、初年度の競争力や信頼性については疑問の声も残っている。
ホンダは2020年に一度F1からの撤退を発表したが、2026年の新レギュレーション(電動化と持続可能性重視)を受けて方針を転換。だが、ホンダが復帰を決断した時点では、レッドブルはすでに独自のパワーユニット開発に巨額の投資を始めており、結果的にホンダはアストンマーティンとのワークス契約を選択した。
autosport webの報道によると、ホンダとアストンマーティンはすでに2026年向けPUとギアボックスの統合テストを日英両国で進めており、シルバーストンに拠点を置くアストンマーティンが自社設計するギアボックスも最終仕様に近づきつつあるという。
渡辺社長は、現段階ではあくまで試験用仕様であり、実際のパッケージには様々な要素を組み合わせて調整していると説明。日本とイギリスでそれぞれ独立したテストを実施し、HRCとアストンマーティンのスタッフが現地で連携していることを強調している。
アストンマーティンF1チーム代表兼CEOのアンディ・コーウェルはホンダとの連携について「ホンダPUの開発はすでに何カ月も前から進められており、我々のモノコック後端やトランスミッション前端とのフィッティングも完璧に噛み合うよう設計されている」とF1.comで語った。
「ハードウェアは日本のさくら(ホンダのPU開発拠点)でテストされ、我々のトランスミッションもシルバーストンで、そしてさくらでもホンダPUと接続した状態で試験が行われている」
「日々の打ち合わせに加え、定期的に上層部による進捗確認も行われており、全員が正しい方向に向かっていることを確認している」
カテゴリー: F1 / ホンダF1 / レッドブル・レーシング