コルトン・ハータ 2026年はキャデラックF1テストドライバー&F2とIMSAに参戦

ハータはこれまで所属していたアンドレッティのインディカーチームを離れ、F1昇格を視野にハイテックTGRからF2にフル参戦。さらに、キャデラック・ウェイン・テイラー・レーシングの一員として、デイトナ24時間、セブリング12時間、プチ・ル・マンなど耐久3戦にも出場する予定だ。
キャデラックは2026年にF1へ参戦予定で、すでにバルテリ・ボッタスとセルジオ・ペレスという経験豊富なラインナップが決定済み。ハータは彼らを支えるテストドライバーとして、シミュレーション作業や開発プログラムに携わることになる。
さらにハータは、これまで所属していたアンドレッティのインディカーチームを離脱。シングルシーターでのF1昇格を見据え、F2の「ハイテックTGR」チームから2026年シーズンにフル参戦する。F2はF1直下のカテゴリーとして若手育成の頂点に位置しており、彼のキャリアにとって重要な一歩となる。
加えて、ハータはIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権にも引き続き参戦。キャデラック・ウェイン・テイラー・レーシングのワークスプログラムに加わり、デイトナ24時間、セブリング12時間、プチ・ル・マンの耐久3戦をジョーダン・テイラー、ルイ・デレトラズとともに戦う。このトリオは2024年のセブリングで優勝しており、再結成となる。
「キャデラック・ウェイン・テイラー・レーシングの耐久ラウンドに戻れることを本当に嬉しく思う。以前の成功をまた繰り返したい」とハータはコメント。「ジョーダンとルイは本当に素晴らしいドライバーで、一緒にまた走れるのは光栄だ。ナチュラルアスピレーテッド(自然吸気)エンジンを積むキャデラックのマシンに再び乗れるのが待ちきれないよ。デイトナが楽しみだ!」
2025年F2選手権では、現在ハイテックのルーク・ブラウニングがランキング3位につけており、ハータはその後継としてF2への挑戦を開始する。
キャデラックの“二正面戦略”におけるハータの役割
キャデラックF1チームは、ボッタスとペレスという熟練コンビで初年度の安定を狙いつつ、ハータのような北米出身の若手を育成ラインに据えることで、長期的なチーム基盤を築こうとしている。
IMSAでのハータ起用は単なる耐久要員ではなく、キャデラック・ブランドのアイコン的存在としての露出拡大も狙いがある。

ハータの大胆な決断:インディカー離脱の意味
インディカーを離れF2に参戦するというのは、米国ドライバーとして極めてリスクの高い決断だ。だが、F1参入への実績ルートを明確に示すF2で実力を証明することができれば、2027年以降のF1シート獲得に直結する可能性もある。
アメリカ市場を重視するキャデラックにとっても、ハータの存在はF1事業の重要な橋渡し役となる。
F1デビューへの“最短距離”を目指すハータの布陣ハータは2026年に3カテゴリーを兼任するという極めて稀な挑戦に臨む。
・F2=F1昇格を見据えた純粋なスプリント競技
・IMSA=キャデラックブランドへの直接貢献と耐久スキル維持
・キャデラックF1=開発ドライバーとしてのテクニカル経験蓄積
この組み合わせは、彼が将来的にF1レースシートを得るための“フルスペック体制”とも言える。F1にアメリカ人ドライバーを送り込むという大義と、メーカー系キャデラックの育成プランが重なったことで、ハータの2026年はその夢の実現に最も近づく1年になりそうだ。
カテゴリー: F1 / コルトン・ハータ / IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権 / FIA F2 / キャデラックF1チーム
