2025年F1 カナダGP 決勝:トップ10 ドライバーコメント

カナダGPはジョージ・ラッセルが今季初勝利を挙げ、メルセデスにとっても大きな転機となるレースとなった。2位にはレッドブルのマックス・フェルスタッペン、3位にはメルセデスのルーキー、アンドレア・キミ・アントネッリが続き、注目の表彰台を形成した。
フェラーリ勢も5位と6位に入り、アストンマーティンのアロンソが今季ベストの7位を記録。中団ではヒュルケンベルグ、オコン、サインツJr.がきっちりとポイントを獲得し、各陣営にとって実りある日曜となった。
1位:ジョージ・ラッセル(メルセデス)
「チームにとって今季初勝利を挙げられて本当に嬉しい。レース全体を通してコントロールできていたし、勝利を持ち帰ることができた。気温が少し高めだったから金曜ほどはうまくいかないかもしれないと思っていたけど、タイヤをうまくマネジメントできたし、追いかけてくる集団を抑えきるだけのペースもあった。ブリックスワースとブラックリーの皆に心から感謝している。そしてキミ、初表彰台おめでとう。これから何度も経験することになると思う。ここ数戦で僕らのマシンが前進しているのは確かだ。でもモントリオールはこれまでも相性がよかったし、他のサーキットに比べれば得意なはずだったから、浮かれすぎるわけにはいかない。まだやるべきことはたくさんあるし、次のオーストリアでまた勝負できるようにがんばりたい」
2位:マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
「今日は持てるすべてを引き出せたと思う。守るレースになったけど、本当にタフだった。最初の2スティントはタイヤのデグラデーションが高くて厳しかった。戦略はかなりアグレッシブだったし、最後のピットストップ後はゴールまで持たせられるかどうか少し不安だった。でも最終スティントは燃料が軽くなって、タイヤにも優しかったから少し良くなった。全体を見れば、これが今日達成できる最大の結果だったと思う。トップ争いをするには少し足りなかったけど、P2には満足している。ジョージとの差はそれほど大きくなかったけど、勝てるほどのペースはなかった。ポジティブな点も多い。チームとしてはやれることをやり切ったし、マシンのバランスも悪くなかった。次のレースに向けてはタイヤの使い方やデグラデーションの改善に集中していくけど、確実に前向きな要素を持ち帰れる週末だった」
3位:アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)
「本当に激しくて、すごくストレスのかかるレースだったけど、F1初の表彰台を獲得できて本当に嬉しい。スタートがすべてだった。ピアストリの前に出られたことで、自分たちのペースを活かすことができた。一時はフェルスタッペンに迫る場面もあったし、最終スティントでは序盤に少しプッシュしすぎて後半は厳しかったけど、マクラーレン勢の攻撃をしっかり抑えてP3でフィニッシュできた。ブラックリーとブリックスワースの皆さん、本当にありがとう。クルマの改善に向けてたくさんの努力をしてくれていて、その成果を形にできたのが嬉しいし、チームとして表彰台に上がれたことも特別な瞬間だ。これをきっかけに今後さらに上を目指したい」
4位:オスカー・ピアストリ(マクラーレン)
「難しいレースだった。スタートが良くなくて、そこからずっと苦しい展開になった。レース後半のペースは悪くなかったけど、抜くのがとても難しかった。今日は12ポイントを獲れたけど、それが僕たちにとっての最大限の結果だったと思う」
5位:シャルル・ルクレール(フェラーリ)
「P5は今日の僕たちにできるベストだったと思う。戦略をもう少し工夫できたかもしれないけど、結果にはそれほど大きく影響しなかったはずだ。それよりもスターティンググリッドの位置がレースを難しくしていた。今回のような特殊なサーキットでは、あまりパフォーマンスの傾向を他の週末に引きずらないと思うので、しっかり立て直して次に臨みたい」

6位:ルイス・ハミルトン(フェラーリ)
「P6という結果は、今日の状況を考えれば悪くない。レース序盤はクルマの感触も良くて、ポジティブな気持ちだった。でも早い段階でフロアに大きなダメージを負ってしまい、そこからはダウンフォースをかなり失ってバランスを取るのが難しかった。中盤にはブレーキの問題も出て、レースを通してとても苦しかった。まだ僕らは十分な位置にいないけど、何をすべきかはわかっているし、次のオーストリアでは前進するために全力を尽くす」
7位:フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)
「今日はいいレースができたと思う。クルマの感触も良かったし、予想通りタイヤマネジメントがカギだった。レース前から8番手前後が現実的なポジションだと思っていたから、速いクルマを抑えるのは難しかったけど、全体としては満足している。決勝のペースは予選ほど良くなかったから、そこを今後の課題として取り組んでいきたい。調査中の事象もあるけど、次のオーストリア、そして母国イギリスでのレースが楽しみだ」
8位:ニコ・ヒュルケンベルグ(ザウバー)
「今日の結果には本当に満足している。連続でポイントを獲れて、チームにとっても大きな成果だ。序盤の混乱をうまく避けて、フランコ(コラピント)とアレックス(アルボン)のバトルのすき間を突いてターン9の出口でポジションを上げられた。そこからはタイヤマネジメントと安定したペースが鍵だったけど、全体を通してクリーンなレースができたと思う。スペインと今回のまったく異なる2つのサーキットで速さを見せられたのは、最近のアップデートが効果を発揮している証拠だ。レース中の安定感、バランス、予測性がすごく良くなったし、そういうマシンだと本当に攻めやすい」
9位:エステバン・オコン(ハース)
「今週末のチームの働きに満足しているし、今日の結果はその成果だ。レース前は戦略が本当にうまくいくか確信がなかったけど、思い切ってリスクを取ったことが報われた。クリアエアでのラップが重要だったし、そこで良いタイムを出せたのがオーバーカットにつながった。そしてそのままクルマをフィニッシュまで運べた。チームにとっては200戦目の節目だし、そういう日に結果を持ち帰れたのは良かった。こういうチャンスは毎回あるわけじゃないからね」
10位:カルロス・サインツJr.(ウィリアムズ)
「1ポイントでも取れたのは良かったけど、レース中は問題を抱えていたから正直フラストレーションもある。競争するどころじゃなかったし、クルマをゴールまで運ぶのが精一杯だった。でもチームとしてしっかり1ポイントは持ち帰れたし、そういう意味では仕事を果たしたとも言える。今週末はチームとして最大限の力を出せなかった部分もあったから、ヨーロッパラウンドで巻き返したい」
カテゴリー: F1 / F1カナダGP / F1ドライバー