F1カナダGP 勝者と敗者5選 アントネッリ4連勝 ラッセルは悪夢の結末
カナダGPはメルセデス勢の明暗が分かれた週末となった。アンドレア・キミ・アントネッリが4連勝を達成して選手権で大きくリードを広げた一方、ジョージ・ラッセルは優勝争いの最中にトラブルでリタイア。タイトル争いの流れはさらに大きく動いた。

フェラーリではルイス・ハミルトンが加入後最高位となる2位表彰台を獲得した一方、シャルル・ルクレールは「キャリア最悪級」と振り返る苦しい週末に。

マクラーレンも戦略ミスで大量得点の機会を逃した。F1公式サイトのローレンス・バレットが選んだ「勝者と敗者」を振り返る。

勝者:アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)
アントネッリはモントリオール入りの時点で3連勝中。スプリントではラッセルとの激しい争いに敗れたものの3位を確保し、今季初のスプリント表彰台を獲得した。

決勝でもラッセルにプレッシャーをかけ続け、チームメイトがパワーユニットトラブルで脱落すると首位に浮上。その後はレースを完全にコントロールし、最終ラップにはファステストラップも記録した。

4連勝により選手権リードは43ポイントまで拡大。タイトル争いでさらに優位な立場を築いた。

敗者:ジョージ・ラッセル(メルセデス)
スプリントで優勝し、流れを取り戻したかに見えたラッセルだったが、決勝では再び不運に見舞われた。

ポールポジションからスタートしながら序盤に順位を落としたものの、その後首位を奪還。アントネッリとの激しいバトルを制しつつあったが、マシントラブルで無念のリタイアとなった。

マシンを降りた際にはヘッドレストをコースへ投げ捨てるほど怒りをあらわにし、「誰かが僕にタイトル争いをさせたくないみたいだ」と嘆いた。

勝者:ルイス・ハミルトン(フェラーリ)
ハミルトンは週末を通じてシャルル・ルクレールを上回るペースを披露した。

スプリントではウォール・オブ・チャンピオンズへの接触などで6位に終わったが、決勝では見事に修正。終盤にはマックス・フェルスタッペンをオーバーテイクし、フェラーリ移籍後最高位となる2位を獲得した。

モントリオールでの表彰台は通算11回目となり、ミハエル・シューマッハの最多記録まであと1回に迫った。

敗者:シャルル・ルクレール(フェラーリ)
ルクレールはカナダGPを「キャリアで最悪、あるいはそれに近い週末」と表現した。

最終的には4位まで挽回したものの、カナダでの表彰台なしは7年連続。さらに直近4戦中3戦でハミルトンの後塵を拝した。

マシンへの信頼感を最後まで得られず、苦しい週末となった。

勝者:マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
フェルスタッペンは週末を通じてRB22に苦しみ、不満を隠さなかった。

スプリントは7位に終わったが、決勝では低温かつ滑りやすいコンディションで真価を発揮。一時は2番手まで浮上した。

終盤にハミルトンへ順位を譲ったものの3位表彰台を獲得。今季初表彰台となり、レッドブルの進歩を示す結果となった。

敗者:マクラーレン
マクラーレンは大きな期待を抱いて迎えた週末だったが、決勝でのタイヤ選択が裏目に出た。

ランド・ノリスとオスカー・ピアストリをインターミディエイトタイヤでスタートさせたが、追加フォーメーションラップ後には雨が止み、すぐにスリックタイヤへ交換せざるを得なくなった。

ノリスは追い上げを見せたもののギアボックストラブルでリタイア。ピアストリもアレックス・アルボンとの接触による10秒加算ペナルティでポイント圏外に沈んだ。

カナダGP 2026年のF1世界選手権

勝者:フランコ・コラピント(アルピーヌ)
コラピントはマイアミでの好調を維持し、カナダでも力強いパフォーマンスを披露した。

スプリントで9位に入り、決勝では見事な走りで6位を獲得。F1キャリア最高成績を更新した。

直近4戦で3度目の入賞となり、チームメイトのピエール・ガスリーとの差もわずか5ポイントまで縮めた。

敗者:アレックス・アルボン(ウィリアムズ)
アルボンは3年連続でカナダGP完走を逃した。

ヘアピンでピアストリに追突される不運な形でリタイアを喫しており、本人に大きな落ち度はなかった。

しかし開幕から5戦を終えて獲得ポイントはわずか1点。厳しい状況が続いている。

勝者:カルロス・サインツJr.(ウィリアムズ)
アルボンとは対照的に、サインツJr.は今季ベスト級の週末を過ごした。

スプリントでは今季最高となる10位。決勝ではインターミディエイトスタートという戦略ミスを挽回し、中盤スティントで力強いペースを発揮した。

9位入賞は今季3回目。ドライバーズランキングでも13位につけている。

敗者:アービッド・リンドブラッド(レーシングブルズ)
リンドブラッドは初走行のモントリオールでスプリント予選トップ10入りを果たすなど、週末を通じて高いポテンシャルを見せた。

スプリントではアイザック・ハジャーの不運もあり8位で初ポイントを獲得。決勝でもトップ10グリッドからのスタートを決めていた。

しかしスタート前に1速へギアが入らないトラブルが発生し、レースへの挑戦は事実上そこで終わった。

タイトル争いの流れを決定づけたカナダGP
カナダGP最大の勝者は間違いなくアントネッリだった。ラッセルのリタイアによって選手権で43ポイント差を築き、4連勝で王座争いの主導権を完全に掌握した。

一方でハミルトン、フェルスタッペン、コラピントらはそれぞれ今季の転機となり得る結果を手にした。逆にマクラーレンやルクレールは、自らのミスや不運によって大きなチャンスを逃した週末となった。カナダGPは2026年F1シーズンの勢力図を改めて浮き彫りにした一戦だった。

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カテゴリー: F1 / F1カナダGP