アルファタウリ・ホンダF1 「モナコでの経験は角田裕毅の今後の糧になる」
アルファタウリ・ホンダF1のチーム代表を務めるフランツ・トスト、テクニカルディレクターを務めるジョディ・エギントンが、2021年のF1世界選手権 第5戦 F1モナコGPの決勝を振り返った。

5番グリッドからスタートしたピエール・ガスリーは30周目にピットストップ。後ろにいたルイス・ハミルトン(メルセデス)が1周前にピットへ入った動きに反応し、ハミルトンの前でコースへ復帰する。

さらに遅くピットインしたセバスチャン・ベッテル(アストンマーティン)がピットアウトでガスリーに並びかけ、カジノ・スクエアで前に出られるが、6番手をキープしてレースを進める。30周以上にわたってピエール・ガスリーに抑え込まれたルイス・ハミルトンは、順位アップよりもファステストラップの1ポイントを狙ってプットストップ。その後、ガスリーは最終ラップまでベッテルにプレッシャーをかけ続け、6位入賞を果たした。

16番手からスタートした角田裕毅は、スタート時にハードタイヤを装着し、前方で波乱が起こった際に前へ出られるよう、長いスティントを走行する戦略を採用。残り12周となるまでハードタイヤで走行を続けてソフトタイヤに交換したが、過去10年で2度目となるセーフティカー出動なしと展開に恵まれず、16位でチェッカーフラッグを受けた。

フランツ・トスト(チーム代表)
「レッドブル・レーシング、マックス・フェルスタッペン、そして、ホンダの皆のモナコでの素晴らしい勝利を祝福する。また、グランドスタンドに観客が集まってレースの雰囲気を盛り上げてくれたこともうれしかった。ピエールは6番手からレースをスタートして、ハミルトンを相手にうまくディフェンスし、タイヤのマネジメントも非常にプロフェッショナルだった。ピットストップでハードを装着し、適切なウインドウに入れることに苦労したが、ハミルトンを相手にしっかりと守ることができた。裕毅は、ここで他のカテゴリーで戦ったことがなく、彼にとっては初めてのモナコでのレースだった。もちろん、F1マシンで走って学ぶにはとても難しいトラックだ。FP1で非常に良いパフォーマンスを見せ、FP2では小さなアクシデントに見舞われたが、土曜日のフリー走行ではトラックで自信を高めていた。予選は彼にとってさらに難しく、重量計測で時間をロスし、追加のラップを走行できなかったため、わずかな差でQ2進出を逃した。今日、彼はクリーンなレースをしてくれた。ここモナコでたくさんの経験を積んだことは、今後に役立つだろう。6位でフィニッシュできたことで、シーズンのスタート地点に戻れたので、今後のレースでも同じようなパフォーマンスができることを期待している」

ジョディ・エギントン(テクニカルディレクター)
「もちろん、ポイントを獲得してモナコを後にできるのは良いことだ。しかし、もっと良い結果を出せなかったことには少しがっかりしている! オープニングスティントが好調だっただけに、セバスチャンがピットストップでピエールの前に出たことには非常にフラストレーションを感じているが、チームとして見直すべきことだと思っている。裕毅のレースは大きな波乱もなく、予選ポジションを考えれば彼のレースがトラフィックに大きく影響されることは明らかだったので、レース中に戦略を練っていこうとしたが、かなり単調なレースになってしまい、できることが限られてしまった。彼はミスのないクリーンなレースを戦っていたし、経験を積めむことができたと思うので、今後に生かしていけるだろう。ここでのパッケージはまずまずのパフォーマンスを発揮していた。今後レースはまったく異なるものになるが、次のグランプリでも競争力を発揮できることを期待している」

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カテゴリー: F1 / スクーデリア・アルファタウリ / ホンダF1 / F1モナコGP / 角田裕毅