フェルナンド・アロンソ 「VCARBのF1マシンならフェルスタッペンは王者候補」

アイザック・ハジャーがレーシングブルズで4番グリッドを得たことに触れ、「レーシングブルズはいつもロケットのようなマシンを持っている。もしフェルスタッペンがあのクルマに乗っていたら、世界選手権を争っているだろう」と強調した。
アロンソは「今年序盤には角田が常にトップ6にいて、突然Q1敗退になる場面もあった。僕たちはそんなことを許せない。なぜならそこまで強力なマシンではないからで、常に100%を引き出さなければならない」と続け、アストンマーティンの置かれた状況との差を説明した。
また、アロンソは「金曜日にかなり仕上がったクルマで来られたのは、工場にいいツールを持っていて、ほぼ限界に達しているからだ。だがここを初めて走るドライバーもいて、彼らは金曜にリズムをつかみ、土曜に改善し、Q1、Q2、Q3でタイヤを使って限界を見つけていく。僕たちはその限界をフリー走行1回目でほぼ見つけてしまう」と語り、改善の余地が少ない現実も明かした。
そんな中、予選4番手をつかんだアイザック・ハジャー(レーシングブルズ)は決勝でも快走を披露し、自身初となるF1表彰台を獲得。ファンを沸かせる3位フィニッシュを果たした。

ザントフォールトでのアロンソの8位は物足りないものだった。フリー走行でマクラーレンにわずか87ミリ秒差の2番手につけたアストンマーティンの感触が良かっただけでなく、日曜のレース自体が大きなチャンスを秘めていたからだ。フェルナンドはスタートで順位を落としたものの、戦略が逆効果となり、2度のピットストップはいずれもセーフティカー導入の直前となってしまった。そして獲得した4ポイントは、他車のミス(リタイア、アクシデント、ペナルティ…)の恩恵によるところが大きく、チームの実力の証しとは言い難いものだった。
アロンソはレース後、「僕たちにとっては失われたチャンスだ。クルマは決勝で良いペースを持っていたが、セーフティカーが最悪のタイミングで出てきてしまった。僕たちの持っていた2セットの新品ハードタイヤをライバルと比べて最適に活かすことができなかった。残念だ」と振り返った。
2ストップ戦略については「最初のピットストップは、僕たちが選んだ戦略ではベストなアイデアではなかった。2回目のストップでは、他の連中の後ろに閉じ込められて同じことをするのを避けたかった。だから違うことを試したかったんだ。クルマに速さはあったからね。レッドブルを1台とハースを1台抜いたけど、もう1台のハースは僕たちより前でフィニッシュした。彼らはセーフティカーに救われ、僕たちはリタイアや(アントネッリへの)ペナルティで助けられた。そうでなければポイントは取れなかっただろう」と説明した。
クリーンな日曜であれば、アストンマーティンはもっと多くのポイントを獲得できたはずだと強調する。「僕たちは前でフィニッシュしたハースやウィリアムズより速かった。もしアルボンが5位なら、その結果は僕たちのペースでも十分可能だった」。
それでもザントフォールトには10万人を超える観客が詰めかけ、レースは見応えのある展開となった。「アクションが多くて、テレビで観ている人たちにとっては最高のレースだったはずだ。モンツァでも同じようなショーが生まれるか見てみよう」と締めくくった。
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