ルノーのシンガポールGPでの無線通話記録が流出
クラッシュゲート問題にゆれる2008年シンガポールGPでのルノーの無線通話記録が流出した。
無線通話記録は、ネルソン・ピケJr.の意図的なクラッシュを示す重要な証拠とみられていた。
ここでは、無線通話記録の鍵となるであるいくつかの部分を紹介する。
フェルナンド・アロンソは、シンガポールGPでソフトタイヤでの3ストップ戦略でレースをスタート。予測では17周目あたりが1回目のピットストップだったと思われる。
だが、序盤は、ヤルノ・トゥルーリ、ニコ・ロズベルグ、中嶋一貴、フェルナンド・アロンソの順で停滞する。集団のトップのトゥルーリは1ストップ戦略のためペースが上がらない。そして、アロンソもペースが上がらず、中嶋一貴の後ろで身動きがとれなくなる。
エンジニア:くそっ、3ストップは完璧じゃない。
シモンズ:まったくその通りだ。燃料も心配だ。すぐに隙間を探してみるつもりだ。
エンジニア:了解。
フラビオ:問題はトゥルーリだ。
エンジニア:そうです。トゥルーリです。彼はハイドフェルドより3秒遅い。
シモンズ:わかった。
シモンズ:もう3ストップはやめだ。
エンジニア:了解。変更の準備をしてください。
エンジニア:フェルナンドのこのペースでは、15周ないしは16周目です。どう展開するか様子をみてみます。
シモンズ:それより早く彼をこのトラフィックから出すつもりだから、燃費に関しては気にしなくていい。
フラビオ:フェルナンドはどこだ?
シモンズ:大丈夫だ。少し戦略に問題を抱えているが、すぐにそれを取り戻せるように、彼を入れるギャップを探しているところだ。
一方でネルソン・ピケJr.は、供述書のとおり、自分の周回数を無線で確認している。ただし、無線データでは、ピットボードが見えないとして8周目に数回問い合わせた記録しか残っていない。
ピケJr:今何周目? 今何周目?
エンジニア:彼が何周目か聞いています。
シモンズ:ああ、彼に8周目を終えたところだと伝えてくれ。
シモンズ:いや、彼はちょうど8周目を終えるところだ。ちょうど終えるところだと伝えてくれ。
ピケJr.:ガブリアが見えない。ガブリアが見えない。
エンジニア:直接話しますか?
シモンズ:わかっているといってくれ。わかっている。彼はピットボードが見えない。
シモンズ:(ガブリア)ボードをもっと外に出すか、振ってみてくれ。
ピットストップ前、アロンソはペースをあげ、中嶋一貴に1周につき1秒ほどギャップを縮めていく。しかし、パット・シモンズはコース上でのオーバーテイクを待たずにピットインを選択する。
シモンズ:よし。そうだな...(中嶋一貴)を捕らえるためにアロンソをピットストップさせよう。給油ポンプにまだ不安が残っている。数周早めるだけだ。彼を早めにピットインサさせて、40周まで走らせよう。
エンジニア:当初は32なので、40周であれば、ターゲット・プラス8ですよね?
エンジニア:パット、彼に伝えていいですか?
シモンズ:いいだろう。
エンジニア:アロンソ、ターゲット・プラス、ターゲットプラス8、忘れないでください。
ルーは、アロンソを12周目でピットにいれ、61,5kgの燃料で2回目のピットストップを40周にすることを決定した。その後、ルノー陣営はピケJr.に焦点を当てる。ピケJr.はルーベンス・バリチェロに対して、ストレートでアドバンテージがあるとの判断だ。
シモンズ:オーケイ、いいぞ。これから彼に死ぬ気で攻めさせろ。彼がバリチェロを抜けなかったらどうしようもない。彼はこの周回でバリチェロを抜かなくてはならない。
ブリアトーレ:彼に攻めるよう伝えろ。
エンジニア:ネルソン、言い訳はなしだ。バリチェロを抜かなくちゃいけない。ストレートではコンマ4秒のアドバンテージがある。さあさあ、今攻めるんだ。彼を抜け。
シモンズ:本気でプッシュするように伝えろ。
そして、13周目、ネルソン・ピケJr.がクラッシュ。
同時に複数の声が聞こえる:ネルソンがコースアウト。畜生。ネルソンがクラッシュだ。赤旗が出るだろう。ひどいぞ。
ピケ:みんなごめん。少し行き過ぎたよ、
エンジニア:彼は大丈夫なのか? 大丈夫なのか?
シモンズ:無事かどうか聞け。
エンジニア:無事なのか? 無事なのか?
エンジニア:フェルナンドが抜いていった。
エンジニア:オーケー、イエローフラッグだ。
ピケ:頭を後ろにぶつけたけど、大丈夫だと思う。
エンジニア:オーケー、わかった。
シモンズ:よし・・・(聴取不能)、彼を止めろ。
エンジニア:セーフティカー、セーフティカー、セーフティカー、フェルナンド、セイフティカーが出た。混乱するぞ。
シモンズ:慎重に走れと伝えろ。ターン17だと思う。
エンジニア:ひどいな、大きなクラッシュだったんだ。
ブリアトーレ:くそっ...また恥をかいた、くそっ。奴はドライバーじゃない。
シモンズ:フェルナンドの順位は?。
エンジニア:20位でしたが、今はセーフティカーのすぐあとです。
シモンズ:ああ、ではまだ・・・
エンジニア:彼はセーフティカーを抜きますが、今は待たなくてはなりません。
ブリアトーレ:結局何位なんだ?。
シモンズ:フラヴィオ、正直まだわからない。フェルナンドに有利になるはずだが、正直なところ彼が何位なのかわからない。
また、フラビオ・ブリアトーレは、クラッシュゲート問題が明るみになったとき、「赤旗はバリチェロだと思った」とコメントしている。だが、無線ではピットがクローズになったことを確認し、その前にレッドブルの2台とバリチェロがピットインを済ませたことを確認している。バリチェロはその後、ブリッヂで停止しリタイアした。
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カテゴリー: F1 / ルノーF1チーム
無線通話記録は、ネルソン・ピケJr.の意図的なクラッシュを示す重要な証拠とみられていた。
ここでは、無線通話記録の鍵となるであるいくつかの部分を紹介する。
フェルナンド・アロンソは、シンガポールGPでソフトタイヤでの3ストップ戦略でレースをスタート。予測では17周目あたりが1回目のピットストップだったと思われる。
だが、序盤は、ヤルノ・トゥルーリ、ニコ・ロズベルグ、中嶋一貴、フェルナンド・アロンソの順で停滞する。集団のトップのトゥルーリは1ストップ戦略のためペースが上がらない。そして、アロンソもペースが上がらず、中嶋一貴の後ろで身動きがとれなくなる。
エンジニア:くそっ、3ストップは完璧じゃない。
シモンズ:まったくその通りだ。燃料も心配だ。すぐに隙間を探してみるつもりだ。
エンジニア:了解。
フラビオ:問題はトゥルーリだ。
エンジニア:そうです。トゥルーリです。彼はハイドフェルドより3秒遅い。
シモンズ:わかった。
シモンズ:もう3ストップはやめだ。
エンジニア:了解。変更の準備をしてください。
エンジニア:フェルナンドのこのペースでは、15周ないしは16周目です。どう展開するか様子をみてみます。
シモンズ:それより早く彼をこのトラフィックから出すつもりだから、燃費に関しては気にしなくていい。
フラビオ:フェルナンドはどこだ?
シモンズ:大丈夫だ。少し戦略に問題を抱えているが、すぐにそれを取り戻せるように、彼を入れるギャップを探しているところだ。
一方でネルソン・ピケJr.は、供述書のとおり、自分の周回数を無線で確認している。ただし、無線データでは、ピットボードが見えないとして8周目に数回問い合わせた記録しか残っていない。
ピケJr:今何周目? 今何周目?
エンジニア:彼が何周目か聞いています。
シモンズ:ああ、彼に8周目を終えたところだと伝えてくれ。
シモンズ:いや、彼はちょうど8周目を終えるところだ。ちょうど終えるところだと伝えてくれ。
ピケJr.:ガブリアが見えない。ガブリアが見えない。
エンジニア:直接話しますか?
シモンズ:わかっているといってくれ。わかっている。彼はピットボードが見えない。
シモンズ:(ガブリア)ボードをもっと外に出すか、振ってみてくれ。
ピットストップ前、アロンソはペースをあげ、中嶋一貴に1周につき1秒ほどギャップを縮めていく。しかし、パット・シモンズはコース上でのオーバーテイクを待たずにピットインを選択する。
シモンズ:よし。そうだな...(中嶋一貴)を捕らえるためにアロンソをピットストップさせよう。給油ポンプにまだ不安が残っている。数周早めるだけだ。彼を早めにピットインサさせて、40周まで走らせよう。
エンジニア:当初は32なので、40周であれば、ターゲット・プラス8ですよね?
エンジニア:パット、彼に伝えていいですか?
シモンズ:いいだろう。
エンジニア:アロンソ、ターゲット・プラス、ターゲットプラス8、忘れないでください。
ルーは、アロンソを12周目でピットにいれ、61,5kgの燃料で2回目のピットストップを40周にすることを決定した。その後、ルノー陣営はピケJr.に焦点を当てる。ピケJr.はルーベンス・バリチェロに対して、ストレートでアドバンテージがあるとの判断だ。
シモンズ:オーケイ、いいぞ。これから彼に死ぬ気で攻めさせろ。彼がバリチェロを抜けなかったらどうしようもない。彼はこの周回でバリチェロを抜かなくてはならない。
ブリアトーレ:彼に攻めるよう伝えろ。
エンジニア:ネルソン、言い訳はなしだ。バリチェロを抜かなくちゃいけない。ストレートではコンマ4秒のアドバンテージがある。さあさあ、今攻めるんだ。彼を抜け。
シモンズ:本気でプッシュするように伝えろ。
そして、13周目、ネルソン・ピケJr.がクラッシュ。
同時に複数の声が聞こえる:ネルソンがコースアウト。畜生。ネルソンがクラッシュだ。赤旗が出るだろう。ひどいぞ。
ピケ:みんなごめん。少し行き過ぎたよ、
エンジニア:彼は大丈夫なのか? 大丈夫なのか?
シモンズ:無事かどうか聞け。
エンジニア:無事なのか? 無事なのか?
エンジニア:フェルナンドが抜いていった。
エンジニア:オーケー、イエローフラッグだ。
ピケ:頭を後ろにぶつけたけど、大丈夫だと思う。
エンジニア:オーケー、わかった。
シモンズ:よし・・・(聴取不能)、彼を止めろ。
エンジニア:セーフティカー、セーフティカー、セーフティカー、フェルナンド、セイフティカーが出た。混乱するぞ。
シモンズ:慎重に走れと伝えろ。ターン17だと思う。
エンジニア:ひどいな、大きなクラッシュだったんだ。
ブリアトーレ:くそっ...また恥をかいた、くそっ。奴はドライバーじゃない。
シモンズ:フェルナンドの順位は?。
エンジニア:20位でしたが、今はセーフティカーのすぐあとです。
シモンズ:ああ、ではまだ・・・
エンジニア:彼はセーフティカーを抜きますが、今は待たなくてはなりません。
ブリアトーレ:結局何位なんだ?。
シモンズ:フラヴィオ、正直まだわからない。フェルナンドに有利になるはずだが、正直なところ彼が何位なのかわからない。
また、フラビオ・ブリアトーレは、クラッシュゲート問題が明るみになったとき、「赤旗はバリチェロだと思った」とコメントしている。だが、無線ではピットがクローズになったことを確認し、その前にレッドブルの2台とバリチェロがピットインを済ませたことを確認している。バリチェロはその後、ブリッヂで停止しリタイアした。
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ネルソン・ピケJr. 故意のクラッシュを記載した声明が流出
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