F1 キミ・ライコネン
トヨタWRCチームの代表を務めるトミ・マキネンは、フェラーリのF1ドライバーであるキミ・ライコネンにヤリス WRCでのテスト機会を与える準備をしている。

フェラーリと1年ごとの契約を結んでいるキミ・ライコネン(39歳)は来季の去就が不明となっている。フェラーリは、今季ザウバーでF1デビューを果たし、4度の入賞を果たす活躍をみせている育成ドライバーのシャルル・ルクレールの昇格を検討しているとされている。

F1モナコGPでは、キミ・ライコネンがトヨタからWRCに復帰するとの噂が流れた。噂は双方が否定することで鎮まったかに思えたが、トヨタのチーム代表を務めるトミ・マキネンは、キミ・ライコネンのテストのためのドアは開かれていると Autosport に語った。

「彼は今は何もテストをしていないが、してもいいはずだ」とトミ・マキネンはコメント。

「彼がクルマを走らせたければ、私は彼を走らせるだろう。疑問はない。

トミ・マキネンは、2009年にラリーフィンランドに先駆けて、キミ・ライコネンをフィンランドとイタリアのイベントに出場させている。

「彼がどのような走りをするかはわかっている。彼はとてもいい走りをするし、クレイジーではない」とトミ・マキネンは付け加えた。

キミ・ライコネンは、一時F1を離れて2010年から2011年にWRCに参戦。初シーズンのトルコでの5位入賞がベストリザルとなっている。

以前からキミ・ライコネンは将来的にラリーに復帰する可能性を口にしており、特に新生代のWRカーをテストすることに熱心だとされている。

現在、トヨタWRCのスポーティングディレクターを務めるカイ・リンドストロームは、キミ・ライコネンのすべてのラリーでコ・ドライバーを務めている。

「皆さんもキミがフィアットで数回ラリーを走ると言う前にドライブをしていたことはご存じだろう」とカイ・リンドストロームはWRCにフル参戦する前の2009年にS200アバルトでラリーに参戦していたことに言及。

「彼はまだ何も言っていない。彼は1戦くらいラリーをしたいと言うかもしれない。彼がクルマに乗るのは興味深いだろう。だが、まだ何も話していない」

カイ・リンドストロームは、「トミはライコネンは非常に面白い男だ」と話していると明かし、もしキミ・ライコネンがトヨタでラリーに出たいと言った場合にはそれが実現するのは“簡単”なことだとしつつも、期待しすぎないように警告した。

「トミは彼のことをよく知っているし、キミは私のことをよく知っている」とカイ・リンドストロームはコメント。

「だが、この種の話は本当に慎重でなければならない。もし我々が何かを言えば、突然、キミがクルマに乗るとか、チームからフル参戦するなどと報じられてしまう。その種のことは、ちょっとばかげている」

5度のWRCチャンピオンであり、今シーズンも6度目のチャンピオン獲得にむけて好パフォーマンスを披露しているセバスチャン・オジェは、キミ・ライコネンがWRCに復帰することになれば、それはWRC界にとっても良いことだと語る

「もし彼が復帰したいのであれば、彼は良い仕事をすると確信している」とセバスチャン・オジェはコメント。

「彼がそれは望んでいるかだけの問題だ。だが、ライコネンのような名前が参戦することは、このスポーツにとって決して悪いことではない。それは確かだ」

しかし、2010年にキミ・ライコネンとシトロエンのジュニアチームでチームメイトだったセバスチャン・オジェは、ライコネンは不在の間にWRカーはかなりの進化を遂げていると警告する。

「僕たちは数年前に彼がWRCに来たときのことを覚えているし、彼は苦労していた。しばらくラリー離れてて戻ってくるのは簡単なことではない。特に今は彼が以前参戦していた時と比べてさらにレベルは高くなっていると感じている」

キミ・ライコネンに関しては、マクラーレンも2019年のFドライバーとして起用を検討していると報じられている。

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カテゴリー: F1 / トヨタ / キミ・ライコネン / WRC (世界ラリー選手権)