WEC:トヨタ 2021年 最終戦 バーレーン8時間レース 公式練習レポート
FIA世界耐久選手権(WEC)の今季最終戦となる第6戦バーレーン8時間レースの公式練習走行1回目が11月4日(木)にバーレーン・インターナショナル・サーキットで行われ、トヨタのハイパーカー GR010 HYBRIDがトップタイムをマークした。
トヨタは先週土曜日に同じサーキットで行われた6時間レースを1-2フィニッシュという結果で終え、最終戦を待たずにハイパーカー初年度のチームタイトルを決めたが、この週末のシーズン最終戦は、ドライバーズチャンピオンを決する一戦となる。
今季のル・マン24時間レースを制した小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ホセ・マリア・ロペスのGR010 HYBRID 7号車は前戦も含め3連勝を続けており、ランキング首位に立っている。この7号車を15点差で追う中嶋一貴、セバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレーの8号車が、最終戦初日の公式練習1回目でトップタイムをマークした。
8号車はセッション序盤にハートレーが1分48秒490をマークし、小林の7号車が0.408秒遅れの2番手で続いた。WEC史上初となるバーレーン2週連戦でGR010 HYBRIDは、これまでのところ全てのセッションでトップ2を占めている。
トヨタはまた、耐久レースの歴史に新たな記録を刻もうとしている。このレースで勝利を挙げれば、WECにおけるシーズン全戦制覇を果たす初めてのチームとなり、現在記録更新中の連続勝利数も9勝へと伸ばすことになる。また、6日(土)に行われる決勝レースは、中嶋にとってWECで通算59戦目、そして、トヨタのWECドライバーとして最後のレースとなる。
先週の3日間で既にこのバーレーンのコースを3000km以上走破していることもあり、チームはメカニカル、空力、及び、ハイブリッド制御のセッティングなどをよく理解している。しかし、車両セットアップはコースコンディションにより常に変化するため、唯一の夜間練習走行となる、この日の90分間のセッションは重要だった。
前週の6時間レースと同じ、1周5.412kmのサーキットでのレースではあるが、今週末の8時間レースは、決勝レースが夜間に及ぶため、路面温度などコンディションが異なり、2台のGR010 HYBRIDは共にタイヤの評価やコンディションに合わせた車両セットアップ作業に追われた。1週間前と比べ、この練習走行1回目のセッションでは気温で5度、路面温度は7度低くなっている。
この日の練習走行セッションは中断もなくスムーズに進行し、2台共に予定されたプログラムを完了。5日(金)の昼間に2回行われる練習走行でさらに準備を進める。同日夕方に行われる予選セッションでは、ポールポジション車両が1ポイント獲得できるため、ドライバーズタイトル争いにおいても重要となる。
小林可夢偉(GR010 HYBRID 7号車):
今日の練習走行1回目では、私は数周しか走りませんでした。先週のレースと幾つか異なることを試しましたが、あまり上手く行きませんでした。とは言え、明日金曜日にやるべきことは分かっています。先週のレースではとても上手くいったので、そのセットアップに戻す方向となるでしょう。今日は最初の練習走行ではありましたが、新しいことを試す良い機会となりました。得られた全ての情報を吟味し、残りのレースウィークへ向けた準備を進めます。
マイク・コンウェイ(GR010 HYBRID 7号車):
今日のセッションを評価するのは難しいです。幾つかのオプションを試し、方向性はわかったと思います。タイヤについて多くの時間を費やし、有意義なデータを得られましたし、これから、それらと8号車からのフィードバックを分析し、どう進めていくか決めることになります。レースウィーク初日はやるべきことが多いです。
ホセ・マリア・ロペス(GR010 HYBRID 7号車):
先週のバーレーン1戦目を終えた後、休息を取って、再びGR010 HYBRIDに戻ることが出来て嬉しいです。夜のバーレーンを走るのは最高です。2台は全く異なるプログラムをこなしたので、予選と決勝レースへ向けて、改善のためにデータを精査しなくてはなりません。我々の改善は進んでいるので、明日金曜日はもっとラップタイム差は縮まると思います。
中嶋一貴(GR010 HYBRID 8号車):
我々8号車にとっては順調なセッションで、特にタイヤマネジメントの点でも夜の路面コンディションは良かったです。自分のスティントの間も、路面にラバーが乗っていき、温度も下がったことでタイヤのグリップを保つのは容易でした。タイヤマネジメントの面では今度のレースは楽になると思いますが、正しいセットアップを見出すのはまだ難しそうです。
セバスチャン・ブエミ(GR010 HYBRID 8号車):
夜のバーレーンはちょっと涼しくなりますし、タイヤの摩耗も少なくなるので気持ちよく走れました。2台共に多くの周回を重ね、有意義で良いセッションとなりましたし、運転を楽しむことができました。これまでのところ順調に進んでいますが、さらに週末に向けてセットアップを詰められればと思っています。
ブレンドン・ハートレー(GR010 HYBRID 8号車):
我々8号車にとってはとても良いセッションとなりました。先週のレースでのセットアップはタイヤに厳しすぎたので変更してみたところ、今日の練習走行ではとても良い感触になりました。さらに幾つかの調整やブレーキのセットアップなども行いましたが、とても順調で、今日のところは全てに満足しています。
WEC 第6戦バーレーン8時間 公式練習第1回目結果(総合順位)
カテゴリー: F1 / トヨタ / WEC (FIA世界耐久選手権)
トヨタは先週土曜日に同じサーキットで行われた6時間レースを1-2フィニッシュという結果で終え、最終戦を待たずにハイパーカー初年度のチームタイトルを決めたが、この週末のシーズン最終戦は、ドライバーズチャンピオンを決する一戦となる。
今季のル・マン24時間レースを制した小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ホセ・マリア・ロペスのGR010 HYBRID 7号車は前戦も含め3連勝を続けており、ランキング首位に立っている。この7号車を15点差で追う中嶋一貴、セバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレーの8号車が、最終戦初日の公式練習1回目でトップタイムをマークした。
8号車はセッション序盤にハートレーが1分48秒490をマークし、小林の7号車が0.408秒遅れの2番手で続いた。WEC史上初となるバーレーン2週連戦でGR010 HYBRIDは、これまでのところ全てのセッションでトップ2を占めている。
トヨタはまた、耐久レースの歴史に新たな記録を刻もうとしている。このレースで勝利を挙げれば、WECにおけるシーズン全戦制覇を果たす初めてのチームとなり、現在記録更新中の連続勝利数も9勝へと伸ばすことになる。また、6日(土)に行われる決勝レースは、中嶋にとってWECで通算59戦目、そして、トヨタのWECドライバーとして最後のレースとなる。
先週の3日間で既にこのバーレーンのコースを3000km以上走破していることもあり、チームはメカニカル、空力、及び、ハイブリッド制御のセッティングなどをよく理解している。しかし、車両セットアップはコースコンディションにより常に変化するため、唯一の夜間練習走行となる、この日の90分間のセッションは重要だった。
前週の6時間レースと同じ、1周5.412kmのサーキットでのレースではあるが、今週末の8時間レースは、決勝レースが夜間に及ぶため、路面温度などコンディションが異なり、2台のGR010 HYBRIDは共にタイヤの評価やコンディションに合わせた車両セットアップ作業に追われた。1週間前と比べ、この練習走行1回目のセッションでは気温で5度、路面温度は7度低くなっている。
この日の練習走行セッションは中断もなくスムーズに進行し、2台共に予定されたプログラムを完了。5日(金)の昼間に2回行われる練習走行でさらに準備を進める。同日夕方に行われる予選セッションでは、ポールポジション車両が1ポイント獲得できるため、ドライバーズタイトル争いにおいても重要となる。
小林可夢偉(GR010 HYBRID 7号車):
今日の練習走行1回目では、私は数周しか走りませんでした。先週のレースと幾つか異なることを試しましたが、あまり上手く行きませんでした。とは言え、明日金曜日にやるべきことは分かっています。先週のレースではとても上手くいったので、そのセットアップに戻す方向となるでしょう。今日は最初の練習走行ではありましたが、新しいことを試す良い機会となりました。得られた全ての情報を吟味し、残りのレースウィークへ向けた準備を進めます。
マイク・コンウェイ(GR010 HYBRID 7号車):
今日のセッションを評価するのは難しいです。幾つかのオプションを試し、方向性はわかったと思います。タイヤについて多くの時間を費やし、有意義なデータを得られましたし、これから、それらと8号車からのフィードバックを分析し、どう進めていくか決めることになります。レースウィーク初日はやるべきことが多いです。
ホセ・マリア・ロペス(GR010 HYBRID 7号車):
先週のバーレーン1戦目を終えた後、休息を取って、再びGR010 HYBRIDに戻ることが出来て嬉しいです。夜のバーレーンを走るのは最高です。2台は全く異なるプログラムをこなしたので、予選と決勝レースへ向けて、改善のためにデータを精査しなくてはなりません。我々の改善は進んでいるので、明日金曜日はもっとラップタイム差は縮まると思います。
中嶋一貴(GR010 HYBRID 8号車):
我々8号車にとっては順調なセッションで、特にタイヤマネジメントの点でも夜の路面コンディションは良かったです。自分のスティントの間も、路面にラバーが乗っていき、温度も下がったことでタイヤのグリップを保つのは容易でした。タイヤマネジメントの面では今度のレースは楽になると思いますが、正しいセットアップを見出すのはまだ難しそうです。
セバスチャン・ブエミ(GR010 HYBRID 8号車):
夜のバーレーンはちょっと涼しくなりますし、タイヤの摩耗も少なくなるので気持ちよく走れました。2台共に多くの周回を重ね、有意義で良いセッションとなりましたし、運転を楽しむことができました。これまでのところ順調に進んでいますが、さらに週末に向けてセットアップを詰められればと思っています。
ブレンドン・ハートレー(GR010 HYBRID 8号車):
我々8号車にとってはとても良いセッションとなりました。先週のレースでのセットアップはタイヤに厳しすぎたので変更してみたところ、今日の練習走行ではとても良い感触になりました。さらに幾つかの調整やブレーキのセットアップなども行いましたが、とても順調で、今日のところは全てに満足しています。
WEC 第6戦バーレーン8時間 公式練習第1回目結果(総合順位)
順位 | No. | ドライバー名 | チーム/車種 | 周回 | ベストタイム |
---|---|---|---|---|---|
1 | 8 | セバスチャン・ブエミ 中嶋一貴 ブレンドン・ハートレー | TOYOTA GAZOO Racing/ トヨタ GR010 HYBRID | 40 | 1:48.490 |
2 | 7 | マイク・コンウェイ 小林可夢偉 ホセ・マリア・ロペス | TOYOTA GAZOO Racing/ トヨタ GR010 HYBRID | 36 | 1:48.898 |
3 | 36 | アンドレ・ネグラオ ニコラス・ラピエール マシュー・バキシビエール | アルピーヌ・エルフ・マトムート/ アルピーヌ A480-Gibson | 37 | 1:49.479 |
4 | 70 | エステバン・ガルシア ロイック・デュバル ノルマン・ナト | リアルチーム・レーシング/ Oreca 07-Gibson | 37 | 1:50.792 |
5 | 28 | ショーン・ゲラエル ストフェル・バンドーン トム・ブロンクヴィスト | イオタ/ Oreca 07-Gibson | 33 | 1:50.820 |
カテゴリー: F1 / トヨタ / WEC (FIA世界耐久選手権)