2025年F1 ベルギーGP 決勝:11位以下 ドライバーコメント

中団以下では、タイヤ交換のタイミングと直線スピードが勝負を左右した。ハースのベアマンが4戦連続の11位でポイント圏目前まで迫った一方、ヒュルケンベルグは2ストップを試みるも届かず12位。角田裕毅はチームとのピットインタイミングの齟齬により大きく順位を落とし、悔しい13位でレースを終えた。
後方勢では、メルセデスのアントネッリとアストンマーティン勢がセットアップの選択に苦しみ、ウィリアムズのサインツもギャンブル戦略が裏目に。最後尾のハジャーは技術的なトラブルに泣き、レーシングブルズのダブル入賞の夢は潰えた。レースは全20台が完走し、それぞれが夏休み前の貴重なデータを持ち帰る一戦となった。
11位:オリバー・ベアマン(ハース)
「ミディアムタイヤへの最初のストップが少し遅れてしまい、P11でのフィニッシュにつながったと思う。実はエンジンにトラブルがあって3つポジションを落としてしまったんだ。ガスリーの前に出ていたし、ヒュルケンベルグも2回ストップしたから、実質的にP10を守るレースをしていたことになる。マシンの感触はすごく良かったし、自信もあったけど、結局抜けなかった。悔しいけどポジティブな面もあるし、ハンガリーは僕らに合うと思うから楽しみだね」
12位:ニコ・ヒュルケンベルグ(ザウバー)
「最初のフォーメーションラップのあとに1時間以上待たされた時点で、今日は普通のレースじゃないって感じだったね。1秒差でポイントを逃したのはやっぱり悔しいよ。フロントタイヤがかなり落ちてロックやアンダーステアがひどくなって、残り11周でピットするしかなかった。特に僕の方は高ダウンフォースのセットアップだったから、低ダウンフォースのガスリーに対抗するのは厳しかった。それでも週末を通してはまずまずのペースだったし、ガビがポイントを取ってくれたのは良かったよ」
13位:角田裕毅(レッドブル)
「今日は正直、波のあるレースでした。チームとの間でちょっとしたミスコミュニケーションがあって、最後のコーナーでピットインのコールがあったんですが、そのときにはもうピットレーンの入口を過ぎていました。そこから1周余分に走らなくてはならず、ポジションを落としてしまいました。その後はピエールを抜こうとベストを尽くしたんですけど、ストレートスピードが足りなくて、DRSも使えなかったので難しかったです。全体としてはフラストレーションのたまるレースでしたが、いくつか学びもあったので、気持ちを切り替えて次のブダペストに臨みたいと思います」
14位:ランス・ストロール(アストンマーティン)
「厳しい週末だったね。やれることは全部やったと思うし、今日の結果は現状のマックスだと思う。戦略的にもミスはなかったし、判断も間違ってなかった。ただ、最終的にはポイントを取りたいんだよ。1週間後のハンガリーは全然違うタイプのコースだから、そっちに期待してる」
15位:エステバン・オコン(ハース)
「今日は完全に読み違えたレースだった。マシンのペース自体は悪くなかっただけに悔しい。インターで2周引っ張りすぎたし、そのあと投入されたのが中古のミディアムタイヤだったのも影響した。これからしっかり見直す必要がある」

16位:アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)
「ウェットレースを想定してセットアップを変えたことで、最初の数周はマシンの感触がすごく良くて、いくつかポジションも上げられた。でもその後、路面が乾くにつれてストレートでのスピード不足が響いて、前のクルマを抜くのが難しくなった。2ストップを試してみたけど、結局ハースのオコンの後ろに詰まってしまって、結果は変わらなかったね。難しい週末だったけど、すぐにハンガリーがあるし、気持ちを切り替えて勢いを取り戻したい」
17位:フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)
「ベルギーではいろんなことがうまく噛み合わなかった。僕たちはウェット向けのセットアップで行ったけど、結局レースはほとんどドライだった。何台かは抜いたけど、ペースが足りなかった。新しいアップグレードも持ち込んだんだけど、思っていたほどの成果は得られなかったね。データをしっかり見直して、ハンガリーで巻き返したい」
18位:カルロス・サインツJr.(ウィリアムズ)
「昨日の予選前に変更したセットアップが高くついて、ピットレーンスタートになった時点でリスクを取るしかなかった。ウェット用に大きく構えたけど、赤旗で雨の時間帯が減って、レースはドライに傾いたから完全に裏目に出た。ピットストップでも問題があって、全体としては残念なレースになってしまった。ただスプリントではいい内容を見せられたし、アレックスのマシンで新パッケージも機能していたから、来週に期待したい」
19位:フランコ・コラピント(アルピーヌ)
「厳しくて長いレースだった。何台かがピットレーンスタートだったから、スタート時点ではチャンスがあると思っていた。路面が乾くまでは良かったけど、僕らは低ダウンフォース仕様で行ってたから、ミディアムタイヤに替えてからはトラフィックの中で苦しんだ。サインツに合わせてもう一度ピットに入ったけど、順位を上げるには至らなかった。ピエールがポイントを取ってくれたのは良かったし、僕らも次のハンガリーに向けてまた準備していくよ」
20位:アイザック・ハジャー(レーシングブルズ)
「レース中ずっとマシンに問題があって、かなりのラップタイムを失っていたんだ。それがなければ全然違う展開になってたと思う。ドライブしていても問題があるのは分かっていたけど、できる限りのことはしたつもりだよ。マシン自体は週末を通じて良かったから悔しい。チームには申し訳ないけど、次のハンガリーで挽回するよ。ダブルポイントも狙えた展開だったから、なおさら悔しいね」
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