F1 トロロッソ・ホンダ イタリアGP
トロロッソ・ホンダは、F1イタリアGPの金曜フリー走行で、雨のプラクティス1でブレンドン・ハートレーが4番手、ピエール・ガスリーが6番手、ドライとなったプラクティス2ではガスリーが14番手、ハートレーが16番手だった。

F1世界選手権第14戦は、ヨーロッパでのシーズン最後の戦いとなるイタリア・モンツァで幕を開けた。F1カレンダーの中で最も長い歴史と伝統を誇るイタリアGPの舞台モンツァは、シーズン中トップレベルの高速コースとして知られている。

また、トロロッソにとっては、ホームレースとなる特別なグランプリでもある。初日の金曜日、モンツァは朝から黒い雲に覆われ、午前中は雨が降り注ぎ、午後には雨は上がる天候の下、プラクティス1、プラクティス2が行われた。

午前11時、プラクティス1の開始直前に雨脚が強くなり、全車レインタイヤでの走行となった。気温17℃、路面温度21℃のコンディション。トロロッソ・ホンダの2台は、レインタイヤで1ラップ走行し、ピットに戻る。

雨は上がらないものの、路面コンディションは徐々に回復し、セッション開始から35分が経過した時点で、トロロッソ・ホンダの2台は、インターミディエイトタイヤでコースイン。コンディションの回復とともにタイムを伸ばす。このセッションで、ブレンドン・ハートレーのベストラップは1分35秒024で4番手、ピエール・ガスリーは1分35秒438で6番手となった。

午後3時からのプラクティス2では雨は上がり、路面は完全にドライコンディションとなった。セッション開始まもなく、ザウバーのマーカス・エリクソンがメインストレートエンドでクラッシュし、セッションは赤旗中断となる。

セッション再開後、トロロッソ・ホンダの2台はソフトタイヤで走行を開始し、ともに10ラップを走行した。その後、スーパーソフトタイヤに履き替えたピエール・ガスリーは1分23秒888、1分23秒402とタイムアップを果たす。長めのピットストップを挟み、ブレンドン・ハートレーはスーパーソフトタイヤでコースイン。1分23秒684、1分23秒531とベストラップを伸ばし16番手となっている。ピエール・ガスリーはスーパーソフトタイヤでのロングランを行い、セッション終盤に再びソフトタイヤに履き替えプログラムを順調に消化、14番手でプラクティス2を終えた。

F1イタリアGP 2日目は9月1日(土)、正午(日本時間午後7時)よりプラクティス3、午後3時(日本時間午後10時)より予選が行われる。

ピエール・ガスリー
「今日は慌ただしい一日でした。午前はウエットでしたが、午後にはドライになり、両方のコンディションでのマシンのテストができました。ウエットコンディションで迎えた午前のテストでは感触もよく、午後に行ったロングランでのテストでは手応えを感じることができました。マシンのパフォーマンスはまだ完ぺきと言えるほどではないので、明日までに改善できる点はたくさんあると思います。明日は雨が降れば各チームのパフォーマンスの差が少なくなるため、そうなればおもしろいかなと思います」

ブレンドン・ハートレー
「午前はウエットコンディションの中、一時はトップタイムで走行しながら4番手の結果となるなど、モンツァでの金曜日は前向きな一日になりました。午前に行ったインターミディエイトタイヤでの走行はいい感触でしたが、午後のフリー走行2回目では小さな問題を発見したため、ガレージ内での作業に時間を取られてしまいました。これで時間をロスしてしまいましたが、タイムとしては混戦の中にいてそこでの競争力も感じているので、悪くない一日だったと思います」

ジョナサン・エドルズ (トロロッソ チーフエンジニア)
「モンツァで開催されるイタリアグランプリは、熱心なファンも多く、シーズンで一番の盛り上がりをみせる大会です。残念ながら今朝は大雨の中でスタートすることになりましたが、多くの熱心なファンのが詰め掛けてくれました。1回目のフリー走行中は雨が降り続き、このコンデディションではインターミディエイトタイヤが一番マッチしていたのですが、金曜の走行では予選・決勝で使う分とは別にタイヤを1セット使うことができるので、存分に走行することができました。今日のテストでは空力とメカニカルなテストを多く準備していましたが、ウエットコンディションのため全てをこなすことはできませんでした。グリップ力がとても低く、モンツァ特有のダウンフォースが低いセッティングでのマシンに、両ドライバーとも苦戦したのではないでしょうか。しかし、得るものもあったセッションだったと思います。2回目のフリー走行で予想されていた雨は降らずドライのままスタートしましたが、エリクソン選手(ザウバー)のクラッシュにより開始するのが遅くなってしまいました。エリクソン選手が無事だったのがなによりです。2回目のフリー走行では予選へ向けての準備にフォーカスし、2つのタイプのタイヤで、テストとロングランのテストを行いました。残念ながら、序盤に軽燃料で走行したあと、ブレンドンのマシンに問題を発見したため、修復するのに時間を取ってしまいました。それによって、スーパーソフトでの走行はセッション終盤まで行うことができませんでした。その時点でほかのチームは燃料を多く積んだロングランを開始していましたが、走行タイミングをうまく計りながら走ったので、トラフィックにより予選シミュレーションができなくなったということはありませんでした。ただ、彼にロングランのテストについては十分にできませんでした。しかし、最も苦戦するサーキットの一つと考えていたこともあり、総合的には午後の走行でのマシンの感触は悪くなかったと思っています」

田辺豊治 (ホンダF1 テクニカルディレクター)
「今日はまず第一に、あのような大きなクラッシュのあとでもエリクソン選手が無事だったことにとても安心しました。現代のF1マシンの安全性の高さが改めてよく分かったのではと思います。朝方の大雨の後に迎えた午前のセッションは、徐々にトラックがウエットからドライに変化していくコンディションで、難しいものになりました。午後は曇りながらもドライでのセッションとなり、通常の金曜日のプログラムに取りかかることができました。他車のクラッシュなどにより走行時間を失った部分はあるものの、PUとしては大きな問題はなく比較的スムーズな一日となりました。明日も不安定な天候が予想されるので、予選に向けて今日得られたデータを分析し準備を進めます」

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カテゴリー: F1 / トロロッソ / ホンダF1 / F1イタリアGP