トロロッソ 歴代F1マシン | 2020年からアルファタウリにチーム名変更
スクーデリア・トロロッソというチーム名は、2019年のF1世界選手権を持って終幕。2020年からはアルファタウリとしてF1を戦っていく。
トロロッソは、2015年にレッドブルがミナルディを買収して設立。レッドブルの若手ドライバーを育成するジュニアチームとして誕生した。チーム名のスクーデリア・トロ・ロッソ(Scuderia Toro Rosso)は、Scuderiaがチーム、Toroが雄牛、Rossoが赤を意味し、英語に訳すとTeam Red Bullとなる。
2020年からはスクーデリア・アルファタウリ・ホンダ(SCUDERIA ALPHA TAURI HONDA)にチーム名が変更される。アルファタウリはレッドブルが2016年から展開するファッションブランドの名称であり、2020年シーズン以降はブランド認知を拡大するためにチーム名に用いられる。アルファタウリはおうし座の星にちなんで命名された。 ここで2015年から今季までのトロロッソのF1マシンを振り返ってみる。
STR1 (2006年)
トロ・ロッソの最初のF1マシン。2005年のレッドブル RB1を2006年のレギュレーションに合わせて改修。特例としてコスワース製3りったー V10エンジンを搭載。ドライバーはヴィタントニオ・リウッツィとスコット・スピードが務め、F1アメリカGPではリウッツィが8位入賞してチームに初ポイントをもたらした。コンストラクターズ選手権9位。
STR2 (2007年)
レッドブル RB3と共通のデザインを採用。だが、エンジンはレッドブルとは異なりフェラーリ製のV8エンジンを搭載。ドライバーはヴィタントニオ・リウッツィとスコット・スピードでシーズンをスタートしたが、第11戦からセバスチャン・ベッテルがスコット・スピードに代わって加入。中国GPでダブル入賞を果たした。コンストラクターズ選手権7位。
STR3 (2008年)
前年モデルSTR2の正常進化版。シャークフィンやエアロパーツなど、RB4のものが搭載された。ドライバーはセバスチャン・ベッテルとセバスチャン・ブルデーが務め、第14戦F1中国GPではセバスチャン・ベッテルがチーム初となるポール・トゥ・ウィンを達成。レッドブルよりも先の勝利を飾り、コンストラクターズ選手権でもレッドブルを上回り、6位でシーズンを終えた。
STR4 (2009年)
レッドブル RB5と各部分は共通。セバスチャン・ブルデーとセバスチャン・ブエミでシーズンをスタートし、第10戦ハンガリーGPからはブルーに変わってハイメ・アルグエルスアリがF1デビューを果たした。コンストラクターズ選手権10位。
STR5 (2010年)
コンコルド協定の関係から他チームとのデザイン共有が認められなくなり、トロ・ロッソとしては初めての自社デザインした完全自社製マシン。しかし、基本デザインはSTR4をベースにしている。ドライバーはセバスチャン・ブエミとハイメ・アルグエルスアリが務めた。コンストラクターズ選手権9位。
STR6 (2011年)
コンストラクターとして独立してから2作目となるSTR6は、ダブルフロアを採用するなど、トロ・ロッソとのしての個性を打ち出したデザイン。フェラーリ製のKERSを搭載した。ドライバーはセバスチャン・ブエミとハイメ・アルグエルスアリ。コンストラクターズ選手権8位。
STR7 (2012年)
前年マシンのコンセプトをさらに発展。段差ノーズが特徴のシーズン。ドライバーはジャン・エリック・ベルニュとダニエル・リカルドが務めた。コンストラクターズ選手権9位。
STR8 (2013年)
ジョルジオ・アスカネッリに代わって、ジョームス・キーがテクニカルディレクターとして加入。しかし、STR8の開発にはあまり関与していない。ダブルフロアが廃止となり、一般的なサイドポッド形状となった。ドライバーはジャン・エリック・ベルニュとダニエル・リカルド。コンストラクターズ選手権8位。
STR9 (2014年)
ジョームス・キーの指揮による初のマシン。不評だった突起ノーズを採用。エンジンはレッドブルと同じルノー製に変更。ダニエル・リカルドがレッドブルに昇格し、ダニール・クビアトとジャン・エリック・ベルニュがドライバーを務めた。コンストラクターズ選手権7位。
STR10 (2015年)
酷評されたノーズ先端の突起自体はなくなり、先端が三角形にロングノーズとなった。ドライバーは、マックス・フェルスタッペンとカルロス・サインツが務めた。コンストラクターズ選手権7位。
STR11 (2016年)
レッドブルとルノーとの関係が悪化したあおりを受け、1年落ちのフェラーリ製エンジンを搭載。フェラーリのパワーユニットに適合させるためにロングホイールベース化された。前年と同じマックス・フェルスタッペンとカルロス・サインツでシーズンをスタートしたが、第5戦スペインGPからフェルスタッペンがレッドブルに移籍し、ダニール・クビアトが降格する形で復帰した。コンストラクターズ選手権7位。
STR12 (2017年)
レッドブルと同じルノー製エンジンを搭載。カラーリングが大きく変わり、レッドブル缶を思わせるブルーとシルバーの新コンセップトを採用。ダニール・クビアトとカルロス・サインツでシーズンをスタートしたが、サインツはレッドブルに移籍、クビアトは解雇となり、後半戦はピエール・ガスリーとブレンドン・ハートレーがドライバーを務めた。コンストラクターズ選手権7位。
STR13 (2018年)
エンジンをホンダに変更。チーム名もレッドブルの名前を冠し、レッドブル・トロロッソ・ホンダとして参戦。ピエール・ガスリーとブレンドン・ハートレーがドライバーを務め、ガスリーが第2戦で4位入賞を果たすも、後半は失速。コンストラクターズ選手権を9位で終える。
STR14 (2019年)
ホンダのF1エンジンで2年目となるシーズン。リア周りはレッドブルと共用。ドライバーはアレクサンダー・アルボンとダニール・クビアトに一新。しかし、シーズン途中にレッドブルで成績を残せなかったピエール・ガスリーがアルボンと代わる形で復帰。F1ドイツGPではダニール・クビアトが3位表彰台、ピエール・ガスリーが2位表彰台を獲得。2008年にF1イタリアGPでセバスチャン・ベッテルが優勝して以来の結果であり、シーズン中の2回の表彰台はチーム史上初となる。
アルファタウリ・ホンダ、2020年F1マシンを2月14日に発表
アルファタウリは、2月14日(金)の夕方にホンダのF1エンジンを搭載する2020年F1マシンを発表。アルファタウリの発表イベントは、オーストリア・ザルツブルグにあるレッドブのハンガー7で実施。同施設で新車発表会が行われるのは初めてとなる。ドライバーを務めるのは今年トロロッソ・ホンダでF1を戦ったピエール・ガスリーとダニール・クビアトが続投することが決定している。
カテゴリー: F1 / トロロッソ / F1マシン / スクーデリア・アルファタウリ
トロロッソは、2015年にレッドブルがミナルディを買収して設立。レッドブルの若手ドライバーを育成するジュニアチームとして誕生した。チーム名のスクーデリア・トロ・ロッソ(Scuderia Toro Rosso)は、Scuderiaがチーム、Toroが雄牛、Rossoが赤を意味し、英語に訳すとTeam Red Bullとなる。
2020年からはスクーデリア・アルファタウリ・ホンダ(SCUDERIA ALPHA TAURI HONDA)にチーム名が変更される。アルファタウリはレッドブルが2016年から展開するファッションブランドの名称であり、2020年シーズン以降はブランド認知を拡大するためにチーム名に用いられる。アルファタウリはおうし座の星にちなんで命名された。 ここで2015年から今季までのトロロッソのF1マシンを振り返ってみる。
STR1 (2006年)
トロ・ロッソの最初のF1マシン。2005年のレッドブル RB1を2006年のレギュレーションに合わせて改修。特例としてコスワース製3りったー V10エンジンを搭載。ドライバーはヴィタントニオ・リウッツィとスコット・スピードが務め、F1アメリカGPではリウッツィが8位入賞してチームに初ポイントをもたらした。コンストラクターズ選手権9位。
STR2 (2007年)
レッドブル RB3と共通のデザインを採用。だが、エンジンはレッドブルとは異なりフェラーリ製のV8エンジンを搭載。ドライバーはヴィタントニオ・リウッツィとスコット・スピードでシーズンをスタートしたが、第11戦からセバスチャン・ベッテルがスコット・スピードに代わって加入。中国GPでダブル入賞を果たした。コンストラクターズ選手権7位。
STR3 (2008年)
前年モデルSTR2の正常進化版。シャークフィンやエアロパーツなど、RB4のものが搭載された。ドライバーはセバスチャン・ベッテルとセバスチャン・ブルデーが務め、第14戦F1中国GPではセバスチャン・ベッテルがチーム初となるポール・トゥ・ウィンを達成。レッドブルよりも先の勝利を飾り、コンストラクターズ選手権でもレッドブルを上回り、6位でシーズンを終えた。
STR4 (2009年)
レッドブル RB5と各部分は共通。セバスチャン・ブルデーとセバスチャン・ブエミでシーズンをスタートし、第10戦ハンガリーGPからはブルーに変わってハイメ・アルグエルスアリがF1デビューを果たした。コンストラクターズ選手権10位。
STR5 (2010年)
コンコルド協定の関係から他チームとのデザイン共有が認められなくなり、トロ・ロッソとしては初めての自社デザインした完全自社製マシン。しかし、基本デザインはSTR4をベースにしている。ドライバーはセバスチャン・ブエミとハイメ・アルグエルスアリが務めた。コンストラクターズ選手権9位。
STR6 (2011年)
コンストラクターとして独立してから2作目となるSTR6は、ダブルフロアを採用するなど、トロ・ロッソとのしての個性を打ち出したデザイン。フェラーリ製のKERSを搭載した。ドライバーはセバスチャン・ブエミとハイメ・アルグエルスアリ。コンストラクターズ選手権8位。
STR7 (2012年)
前年マシンのコンセプトをさらに発展。段差ノーズが特徴のシーズン。ドライバーはジャン・エリック・ベルニュとダニエル・リカルドが務めた。コンストラクターズ選手権9位。
STR8 (2013年)
ジョルジオ・アスカネッリに代わって、ジョームス・キーがテクニカルディレクターとして加入。しかし、STR8の開発にはあまり関与していない。ダブルフロアが廃止となり、一般的なサイドポッド形状となった。ドライバーはジャン・エリック・ベルニュとダニエル・リカルド。コンストラクターズ選手権8位。
STR9 (2014年)
ジョームス・キーの指揮による初のマシン。不評だった突起ノーズを採用。エンジンはレッドブルと同じルノー製に変更。ダニエル・リカルドがレッドブルに昇格し、ダニール・クビアトとジャン・エリック・ベルニュがドライバーを務めた。コンストラクターズ選手権7位。
STR10 (2015年)
酷評されたノーズ先端の突起自体はなくなり、先端が三角形にロングノーズとなった。ドライバーは、マックス・フェルスタッペンとカルロス・サインツが務めた。コンストラクターズ選手権7位。
STR11 (2016年)
レッドブルとルノーとの関係が悪化したあおりを受け、1年落ちのフェラーリ製エンジンを搭載。フェラーリのパワーユニットに適合させるためにロングホイールベース化された。前年と同じマックス・フェルスタッペンとカルロス・サインツでシーズンをスタートしたが、第5戦スペインGPからフェルスタッペンがレッドブルに移籍し、ダニール・クビアトが降格する形で復帰した。コンストラクターズ選手権7位。
STR12 (2017年)
レッドブルと同じルノー製エンジンを搭載。カラーリングが大きく変わり、レッドブル缶を思わせるブルーとシルバーの新コンセップトを採用。ダニール・クビアトとカルロス・サインツでシーズンをスタートしたが、サインツはレッドブルに移籍、クビアトは解雇となり、後半戦はピエール・ガスリーとブレンドン・ハートレーがドライバーを務めた。コンストラクターズ選手権7位。
STR13 (2018年)
エンジンをホンダに変更。チーム名もレッドブルの名前を冠し、レッドブル・トロロッソ・ホンダとして参戦。ピエール・ガスリーとブレンドン・ハートレーがドライバーを務め、ガスリーが第2戦で4位入賞を果たすも、後半は失速。コンストラクターズ選手権を9位で終える。
STR14 (2019年)
ホンダのF1エンジンで2年目となるシーズン。リア周りはレッドブルと共用。ドライバーはアレクサンダー・アルボンとダニール・クビアトに一新。しかし、シーズン途中にレッドブルで成績を残せなかったピエール・ガスリーがアルボンと代わる形で復帰。F1ドイツGPではダニール・クビアトが3位表彰台、ピエール・ガスリーが2位表彰台を獲得。2008年にF1イタリアGPでセバスチャン・ベッテルが優勝して以来の結果であり、シーズン中の2回の表彰台はチーム史上初となる。
アルファタウリ・ホンダ、2020年F1マシンを2月14日に発表
アルファタウリは、2月14日(金)の夕方にホンダのF1エンジンを搭載する2020年F1マシンを発表。アルファタウリの発表イベントは、オーストリア・ザルツブルグにあるレッドブのハンガー7で実施。同施設で新車発表会が行われるのは初めてとなる。ドライバーを務めるのは今年トロロッソ・ホンダでF1を戦ったピエール・ガスリーとダニール・クビアトが続投することが決定している。
カテゴリー: F1 / トロロッソ / F1マシン / スクーデリア・アルファタウリ