【スーパーフォーミュラ】 第2戦 オートポリス プレビュー
2018年のスーパーフォーミュラ第2戦が5月12日(土)~13日(日)に大分県のオートポリスで開催される。
“全戦2スペックタイヤ制”という新たなレギュレーションのもとでスタートした2018年のスーパーフォーミュラ。4月下旬に鈴鹿サーキットで行われた開幕戦は、レース距離が300㎞という条件だったこともあり、各チームのタイヤの使い方にそれぞれ違いがみられた。
そこで2年ぶりにポール・トゥ・ウィンを達成して勝利したのは、No.16 山本尚貴(TEAM MUGEN)。予選14番手から大躍進を見せたNo.19 関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)が2位、スタートのミスを走りでリカバリーしたNo.5 野尻智紀(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が3位と続いた。
その鈴鹿戦から3週間のインターバルを経て、注目の第2戦がオートポリスで開催される。例年、オートポリスは秋口に大会が開催されてきたが、今年は初夏の開催。しかも、今年の5月は例年より気温が高いとされており、ドライコンディションになった場合には、気候条件も予選と決勝の結果に影響を与えるかもしれない。
オートポリスは、阿蘇の大自然に抱かれ、地形を生かしたコース。大きく2回のアップダウンがあり、フルブレーキングするポイントはあまり多くない。第1ヘアピン、第2ヘアピンと、2つの低速コーナーを除けば、ほとんどが中・高速コーナーで構成されたレイアウトとなっている。特に、後半の上り区間はコーナーが連続しており、タイヤへの負荷が高い。しかも、オフシーズンのテストが実施されていないため、今シーズンの新スペックのソフトタイヤがどれぐらいの周回、性能を保てるのかは未知数だ。
開幕戦から持ち越せるタイヤは2セット。ほとんどのドライバーが今回ミディアムとソフトを1セットずつオートポリスに持ち込むが、それらのタイヤでのセットアップ確認やタイヤ自体の持ちの確認が初日から重要な作業となるはずだ。特に、今年のソフトタイヤは昨年スペックよりも柔かく、横浜ゴム曰く“あえて持たない仕様”となっているだけに、タイヤに厳しいオートポリスでのグリップダウンに関して決勝前に確実なデータを取りたいところだ。開幕戦では、関口が51周のうち24周もの長距離にわたってソフトタイヤを持たせたが、オートポリスでは誰が最も上手くソフトタイヤを使いこなせるのかも決勝レースに大きな影響を与えるポイントだ。
また、エンジンウォーズに関しても、気になるところだ。決勝こそトヨタエンジンユーザー勢が挽回を見せたものの、開幕戦の予選ではホンダエンジンユーザー勢がトップ5を独占した。それが、オートポリスではどのような勢力図になるか。鈴鹿でコーナー区間でセクタータイムが速かったホンダ勢が予選も席巻するの、もしくはトヨタが巻き返してくるのか。その点も興味深いポイントとなる。
さらに、今回のオートポリス戦では、他カテゴリーとの日程重複により、No.15 福住仁嶺(TEAM MUGEN)とNo.7 ピエトロ・フィッティパルディ(UOMO SUNOCO TEAM LEMANS)が欠場し、福住の代わりには阪口晴南、フィッティパルディの代わりにはトム・ディルマンが出場する。特に、阪口にとっては今後を見据えた非常に重要な経験となるだけでなく、存在感を示すいいチャンスとなる。一方のディルマンは、日本のコース&レース未体験ということで、いきなり順応するのは簡単ではないかもしれないが、ピエトロ・フィッティパルディがスパ6時間レースでのクラッシュで両足を骨折して長期離脱が予想されるため、その走り次第では日本でキャリアを積むという選択肢も出てくるだろう。
また、開幕ノーポイントに終わったNo. 18 小林可夢偉(carrozzeria Team KCMG)や8位に留まったNo.36 中嶋一貴(VANTELIN TEAM TOM’S)といった元F1ドライバー、また予選Q1で圧倒的な速さを見せたものの、その後の流れに翻弄されたNo.6 松下信治(DOCOMO TEAM DANDELION)など、ここからさらに上を目指す若手ドライバーには、オートポリスでの巻き返しに期待がかかる。
さらに、開幕戦の決勝日朝に担当の山田健二エンジニアが急逝し、精神的に厳しい中でレースを走り切ったNo.8 大嶋和也(UOMO SUNOCO TEAM LEMANS)にとって、スーパーフォーミュラではオートポリスがある意味“弔い合戦”。ファンの皆さんの声援は彼にとって、何にも勝る後押しとなるだろう。
2018年 スーパーフォーミュラ 第2戦 オートポリス スケジュール
5月11日(金)
15:00 – 16:00:専有走行
5月12日(土)公式予選
10:00 – 11:00:SUPER FORMULA フリー走行
15:50 – 16:10:公式予選(Q1)
16:20 – 16:27:公式予選(Q2)
16:37 – 16:44:公式予選(Q3)
5月13日(日)決勝レース
09:50 – 10:30:フリー走行
14:10:決勝(54Laps)
カテゴリー: F1 / スーパーフォーミュラ
“全戦2スペックタイヤ制”という新たなレギュレーションのもとでスタートした2018年のスーパーフォーミュラ。4月下旬に鈴鹿サーキットで行われた開幕戦は、レース距離が300㎞という条件だったこともあり、各チームのタイヤの使い方にそれぞれ違いがみられた。
そこで2年ぶりにポール・トゥ・ウィンを達成して勝利したのは、No.16 山本尚貴(TEAM MUGEN)。予選14番手から大躍進を見せたNo.19 関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)が2位、スタートのミスを走りでリカバリーしたNo.5 野尻智紀(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が3位と続いた。
その鈴鹿戦から3週間のインターバルを経て、注目の第2戦がオートポリスで開催される。例年、オートポリスは秋口に大会が開催されてきたが、今年は初夏の開催。しかも、今年の5月は例年より気温が高いとされており、ドライコンディションになった場合には、気候条件も予選と決勝の結果に影響を与えるかもしれない。
オートポリスは、阿蘇の大自然に抱かれ、地形を生かしたコース。大きく2回のアップダウンがあり、フルブレーキングするポイントはあまり多くない。第1ヘアピン、第2ヘアピンと、2つの低速コーナーを除けば、ほとんどが中・高速コーナーで構成されたレイアウトとなっている。特に、後半の上り区間はコーナーが連続しており、タイヤへの負荷が高い。しかも、オフシーズンのテストが実施されていないため、今シーズンの新スペックのソフトタイヤがどれぐらいの周回、性能を保てるのかは未知数だ。
開幕戦から持ち越せるタイヤは2セット。ほとんどのドライバーが今回ミディアムとソフトを1セットずつオートポリスに持ち込むが、それらのタイヤでのセットアップ確認やタイヤ自体の持ちの確認が初日から重要な作業となるはずだ。特に、今年のソフトタイヤは昨年スペックよりも柔かく、横浜ゴム曰く“あえて持たない仕様”となっているだけに、タイヤに厳しいオートポリスでのグリップダウンに関して決勝前に確実なデータを取りたいところだ。開幕戦では、関口が51周のうち24周もの長距離にわたってソフトタイヤを持たせたが、オートポリスでは誰が最も上手くソフトタイヤを使いこなせるのかも決勝レースに大きな影響を与えるポイントだ。
また、エンジンウォーズに関しても、気になるところだ。決勝こそトヨタエンジンユーザー勢が挽回を見せたものの、開幕戦の予選ではホンダエンジンユーザー勢がトップ5を独占した。それが、オートポリスではどのような勢力図になるか。鈴鹿でコーナー区間でセクタータイムが速かったホンダ勢が予選も席巻するの、もしくはトヨタが巻き返してくるのか。その点も興味深いポイントとなる。
さらに、今回のオートポリス戦では、他カテゴリーとの日程重複により、No.15 福住仁嶺(TEAM MUGEN)とNo.7 ピエトロ・フィッティパルディ(UOMO SUNOCO TEAM LEMANS)が欠場し、福住の代わりには阪口晴南、フィッティパルディの代わりにはトム・ディルマンが出場する。特に、阪口にとっては今後を見据えた非常に重要な経験となるだけでなく、存在感を示すいいチャンスとなる。一方のディルマンは、日本のコース&レース未体験ということで、いきなり順応するのは簡単ではないかもしれないが、ピエトロ・フィッティパルディがスパ6時間レースでのクラッシュで両足を骨折して長期離脱が予想されるため、その走り次第では日本でキャリアを積むという選択肢も出てくるだろう。
また、開幕ノーポイントに終わったNo. 18 小林可夢偉(carrozzeria Team KCMG)や8位に留まったNo.36 中嶋一貴(VANTELIN TEAM TOM’S)といった元F1ドライバー、また予選Q1で圧倒的な速さを見せたものの、その後の流れに翻弄されたNo.6 松下信治(DOCOMO TEAM DANDELION)など、ここからさらに上を目指す若手ドライバーには、オートポリスでの巻き返しに期待がかかる。
さらに、開幕戦の決勝日朝に担当の山田健二エンジニアが急逝し、精神的に厳しい中でレースを走り切ったNo.8 大嶋和也(UOMO SUNOCO TEAM LEMANS)にとって、スーパーフォーミュラではオートポリスがある意味“弔い合戦”。ファンの皆さんの声援は彼にとって、何にも勝る後押しとなるだろう。
2018年 スーパーフォーミュラ 第2戦 オートポリス スケジュール
5月11日(金)
15:00 – 16:00:専有走行
5月12日(土)公式予選
10:00 – 11:00:SUPER FORMULA フリー走行
15:50 – 16:10:公式予選(Q1)
16:20 – 16:27:公式予選(Q2)
16:37 – 16:44:公式予選(Q3)
5月13日(日)決勝レース
09:50 – 10:30:フリー走行
14:10:決勝(54Laps)
カテゴリー: F1 / スーパーフォーミュラ