佐藤琢磨 インディ500プラクティス2日目は30番手「正直仕上がりは良くない」
佐藤琢磨が、2026年インディアナポリス500のプラクティス2日目を終え、現状の課題と今後の方向性について語った。レイホール・レターマン・ラニガンの75号車を駆る佐藤琢磨は、この日223.374mphで30番手。車両の不具合やセットアップ調整に追われる難しい一日となった。

前日に発生していたメカニカルトラブル自体は解決したものの、その影響で予定していた比較テストが十分に行えず、2日目は改めて検証作業からスタートしたという。

「あまり仕上がりは良くない」
佐藤琢磨は、セッション中の流れについて詳細に説明した。

「昨日出ていたトラブルというのは確実に解決はしたんですけども、そのトラブルが出ていた中で、やりたかった比較テストが昨日ちゃんとできなかったので、今日もう一度そこを洗い直すというメニューで始めました」と佐藤琢磨はコメント。

その中で、単独走行を中心に細かなセットアップ確認を進めたという。

「一人で走って、車がすごく安定している状態の中で、ちょっとした違いっていうのを一個一個チェックボックスをつけていきました」

最終的にはクルマの方向性が改善し、ニュータイヤと満タン状態でグループランにも臨んだ。

「今日初めてチーム4台でグループランができたのはすごく良かったと思います」

しかし、その後も不具合が発生。終盤の大集団走行ではライバル勢との差を痛感したという。

「ちょっと今日は置いてかれるぐらいスピードが遅かったので、残念ながら今の状態としては、あんまり仕上がりは正直良くないです」

予選仕様へ切り替え「必ずスピードは出せる」
ここまで苦しい状況が続いているものの、佐藤琢磨は冷静に状況を受け止めている。

「でも今までもこういうことはたくさんありましたし、ここから車を作っていかねばならないので、とりあえずこの2日間でレースを見据えた走行というより、一旦ちょっと終了して、明日からは予選に向けた車作りをしていきます」と佐藤琢磨は語った。

今後は木曜のプラクティスで予選仕様のベースを作り、「ファストフライデー」で高ブースト状態を確認。その後の予選へ臨む予定だという。

一方で、天候への不安も口にした。

「どうやらちょっと天候が怪しいので、今どういう予選になるかわかりません」

それでも最後は前向きな言葉で締めくくった。

「いずれにしてもここまでなかなか順調じゃないんですけど、必ずスピードは出せるように頑張っていきたいと思いますので、明日もしっかりとチームと一緒に頑張ります」

インディ500 プラクティス2日目

コナー・デイリーが228mph超えでトップ
一方、この日のプラクティス2日目では、地元インディアナポリス出身のコナー・デイリーが228.080mphを記録してトップタイムをマークした。ドレイヤー&レインボールド・レーシングの23号車シボレーは、集団走行のトウを活用しながら2日間を通じた最速ラップを記録した。

デイリーは走行後、マシンの感触に強い手応えを示した。

「気分は最高だ。でも、あのラップでも全開ではなかった」

「クルマの感触はかなりいい。とてもうまく進んでいる。正直、コース上もかなりエキサイティングだった。あの走行では、ここ最近のプラクティスで見たことがないくらい多くのサイド・バイ・サイドのバトルがあった。いい感じだった」

昨年のインディ500ウイナーであり、NTTインディカー・シリーズ王者のアレックス・パロウも228.026mphで続き、228mph台に到達したのはこの2台のみだった。

デビッド・マルーカスが227.139mphで3番手、グラハム・レイホールが226.835mphで4番手、ロマン・グロージャンが226.591mphで5番手に入り、各陣営とも予選を見据えたセットアップ作業を本格化させている。

単独走行ではパト・オワードが最速
集団走行では空力トウの影響によって速度が伸びた一方で、単独走行で最速だったのはパト・オワードだった。アロー・マクラーレンの5号車シボレーで221.409mphを記録し、“ノートウ”状態での速さを示した。

2016年インディ500ウイナーのアレクサンダー・ロッシも、エド・カーペンター・レーシングの20号車シボレーで221.392mphを記録して単独走行2番手につけた。

なお、単独走行最速タイムは、火曜にカイル・カークウッドが記録した222.062mphにはわずかに届かなかった。

33台が無事故で2542周を走破
この日は全33台が合計2542周を走行し、インシデントはゼロ。気温や路面コンディションにも恵まれ、各車が順調に周回を重ねた。

ただ、木曜以降は予選仕様への切り替えが本格化する。金曜の“ファストフライデー”では高ブーストが解禁され、週末の予選へ向けて各陣営の勢力図が大きく変化する可能性もある。

■ 2026年インディ500 プラクティス2日目順位
1.コナー・デイリー(ドレイヤー&レインボールド) - 228.080mph
2.アレックス・パロウ(チップ・ガナッシ) - 228.026mph
3.デビッド・マルーカス(チーム・ペンスキー) - 227.139mph
4.グラハム・レイホール(レイホール・レターマン・ラニガン) - 226.835mph
5.ロマン・グロージャン(デイル・コイン) - 226.591mph
6.スコット・ディクソン(チップ・ガナッシ) - 226.572mph
7.スコット・マクラフリン(チーム・ペンスキー) - 226.173mph
8.ジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー) - 225.964mph
9.サンティノ・フェルッチ(AJフォイト) - 225.594mph
10.カイル・カークウッド(アンドレッティ・グローバル) - 225.542mph
11.マーカス・アームストロング(メイヤー・シャンク) - 225.271mph
12.フェリックス・ローゼンクヴィスト(メイヤー・シャンク) - 225.164mph
13.ウィル・パワー(チーム・ペンスキー) - 225.133mph
14.ジャック・ハーベイ(DRR) - 225.100mph
15.リーナス・ヴィーケイ(デイル・コイン) - 225.091mph
16.ルイス・フォスター(レイホール・レターマン・ラニガン) - 224.761mph
17.デニス・ハウガー(プレマ) - 224.455mph
18.カイオ・コレット(フンコス・ホリンジャー) - 224.390mph
19.マーカス・エリクソン(アンドレッティ・グローバル) - 224.274mph
20.スティング・レイ・ロブ(フンコス・ホリンジャー) - 224.272mph
21.アレクサンダー・ロッシ(エド・カーペンター) - 224.268mph
22.ノーラン・シーゲル(アロー・マクラーレン) - 224.234mph
23.エリオ・カストロネベス(メイヤー・シャンク) - 224.163mph
24.クリスチャン・ルンガー(アロー・マクラーレン) - 224.066mph
25.ライアン・ハンター=レイ(DRR) - 224.063mph
26.キフィン・シンプソン(チップ・ガナッシ) - 223.817mph
27.パト・オワード(アロー・マクラーレン) - 223.699mph
28.ジェイコブ・エイベル(デイル・コイン) - 223.594mph
29.クリスチャン・ラスムッセン(エド・カーペンター) - 223.515mph
30.佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン) - 223.374mph
31.ミック・シューマッハ(プレマ) - 222.256mph
32.エド・カーペンター(エド・カーペンター) - 222.227mph
33.キャサリン・レッグ(デイル・コイン) - 220.985mph

Photo:Rahal Letterman Lanigan Racing/ INDYCAR

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カテゴリー: F1 / 佐藤琢磨 / インディカー