ピエール・ガスリーに迫るコラピント 無線が示したアルピーヌF1の新たな力関係
アルピーヌF1は2026年シーズン、メルセデス製パワーユニットへの変更によって大きく競争力を向上させた。その中で注目を集めているのが、フランコ・コラピントの急成長だ。

2025年シーズンを無得点で終えたコラピントは、今季すでに複数回の入賞を記録。カナダGPでは自己最高となる6位を獲得し、パドック内での評価を高めている。

一方で、その活躍がチーム内の力関係にも変化をもたらしつつあるとの見方が浮上している。

コラピントはカナダGPでガスリーを上回った
F1ジャーナリストのティム・ハウラニーと解説者のネルソン・ファルケンブルフは、ポッドキャスト『Nailing the Apex』でアルピーヌの現状について議論した。

ファルケンブルフはコラピントについて高く評価した。

「マイアミでも素晴らしかったが、モントリオールではさらに良かったと思う。プラクティス走行なしで、寒いコンディションの中、ハードタイヤで送り出された」

カナダGPではピットストップ後にウォールへ接触しかける大きな瞬間もあったが、それ以外は週末を通じて安定した走りを披露したという。

ファルケンブルフは「それが唯一のミスだった。週末を通じてガスリーを完全に上回っていた」と評価している。

ブリアトーレ発言はコラピントではなくガスリー向け?
今週、フラビオ・ブリアトーレは2027年のドライバーラインアップ決定について、メルセデスの動向を見極めてから判断すると発言した。

これはマックス・フェルスタッペンの去就次第で、ジョージ・ラッセルやアンドレア・キミ・アントネッリが市場に出る可能性を見据えたものと受け止められている。

一見すると、アルピーヌがコラピントの将来を保留しているようにも見える。しかしファルケンブルフは異なる見方を示した。

「普通に考えれば『コラピントより優れたドライバーを探している』という解釈になる」

「だが現時点ではそんなに単純ではない。コラピントがセカンドドライバー確定というわけではないが、比較対象はガスリーになりつつある」

ガスリーの無線に現れた焦り
ファルケンブルフが特に注目したのは、カナダGP終盤のガスリーのチームラジオだった。

レース終盤の約15周にわたり、ガスリーはレースエンジニアに対して、自身がコラピントと同等のペースで走れているかを何度も確認していたという。

ファルケンブルフはその様子について次のように語った。

「ガスリーはプレッシャーを感じ始めていると思う」

「先週末のグランプリ終盤のオンボード無線を聞けば、その焦りや落胆が伝わってくる」

「コラピントは新しいシャシーを手にしてから、この新しい力関係を心から楽しんでいることは間違いない」

結果としてコラピントは6位、ガスリーは8位でフィニッシュ。アルピーヌのエースとしてチームを牽引してきたガスリーだが、コラピントの台頭によって、これまでとは異なる立場に置かれ始めている。

アルピーヌ内部の勢力図が変わる可能性
コラピントは昨年まで将来性を評価されながらも結果を残せずにいた。しかし2026年型マシンとの相性の良さもあり、ここ数戦で評価を急上昇させている。

アルピーヌ首脳陣が2027年の判断を急いでいないのは、外部市場の動向だけでなく、チーム内部で起きている勢力図の変化を見極めたいからかもしれない。

少なくともカナダGP終了時点では、シートを守る立場にあるのはコラピントではなく、むしろガスリーの方だという見方も徐々に広がり始めている。

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カテゴリー: F1 / ピエール・ガスリー / アルピーヌF1チーム / フランコ・コラピント