F1マイアミGP 記者会見 PART2 雨の決勝に懸念「かなり難しい」
F1マイアミGPの週末を前に行われたFIA公式記者会見には、カルロス・サインツ、アンドレア・キミ・アントネッリ、アイザック・ハジャーが出席し、アップデート競争とともに日曜決勝に向けた見通しを語った。

特に注目されたのは悪天候の予報で、ドライバーたちは現行マシンの特性と相まって「かなり難しいレースになる」と警戒。視界やタイヤ温度、エネルギー管理といった複合的な課題が指摘され、未知のコンディションへの対応が鍵になるとの見方が示された。

Q:まず全員に質問です。今回のレースに向けたレギュレーション調整についての反応を聞かせてください。カルロスからお願いします。

カルロス・サインツ: FIA、FOM、ドライバー、チームがすぐに反応して、状況を改善しようと一緒に取り組んだことは純粋に嬉しい。これで突然すべてが変わるような“魔法の解決策”になるとは思っていないけど、すべての変更は理にかなっているし、僕たちにとって少しでも楽しくなる方向だと思う。スポーツをより良くするために協力しているのを見るのは良いことだし、大きな違いが出るかどうかは今後数戦で分析して、必要ならさらに調整していくことになると思う。

アンドレア・アントネッリ: カルロスと同じで、この変更ですべてが一気に良くなるわけではないけど、正しい方向への良い第一歩だと思う。どこまで改善できるかはこれからだけど、スポーツのためにみんなで協力しているのは良いことだと思う。

アイザック・ハジャー: 3戦しか終わっていない段階で変更が入ったのは良いことだし、これだけ早い対応はとてもポジティブだと思う。状況を改善するためにしっかり取り組んでいて、ドライバーの声も聞いていることが分かる。ただ、このコースはパワーユニットにとってそこまで代表的なコースではないと思うし、他のコースではもっと厳しくなると思う。明日クルマに乗ってどう感じるか見てみたい。

Q:アイザック、そのまま続けます。今週末チームは多くのアップグレードを持ち込んでいますが、シミュレーターでの感触と期待は?

ハジャー: 今週末に表彰台争いをするとは思っていない。他のチームもアップデートを持ち込んでいるし、僕たちの問題がすべて解決するとも思っていない。ただ、例えばQ3に比較的スムーズに進めるようになれば、それは前進だと思う。これまではそこに行くのにかなり苦労していたからね。それに5週間もドライブしていないし、スプリント週末でセッションが1回しかないのは最初はかなり違和感があると思う。でも様子を見てみたい。

Q:レッドブルへの適応については?最初の3戦をどう感じていますか?

ハジャー: 正直、レッドブルへの移行はとてもスムーズだった。環境的にもここ5年間ずっとレッドブルの人たちと仕事をしてきたから、チームが変わったという感覚はあまりなかった。FP1も経験しているし、まったく新しい手順というわけでもない。ステアリングも同じだし、大きな変化ではなかった。結果としては、自分にできる最大限のパフォーマンスは出していると思う。まだ望んでいる位置にはいないけど、自分のベストは出せているし、快適に感じている。

Q:キミ、あなたに戻ります。昨年ここでスプリントポールを獲得した場所ですが、今週末への期待は?

アントネッリ: 昨年スプリントポールを獲得した場所に戻ってくるのはとても楽しみだ。ただ今年はクルマも違うし、また違った展開になると思う。僕たちは大きなアップデートは持ち込んでいない。フェラーリやマクラーレン、レッドブルは大きなアップデートを持ってくるから、彼らは確実に近づいてくると思う。今週末はもっと激しい戦いになるだろう。それでも自分としてはクルマのパフォーマンスを最大限引き出すことに集中する。

Q:カルロス、あなたのマシンは日本GPと比べてどれくらい変わりますか?

サインツ: いくつかアップグレードは持ち込んでいるから違いはある。ただ重要なのは見た目の違いではなく、それがどれだけパフォーマンスを向上させるかだ。他チームも多くのアップデートを持ち込んでいるから、順位が大きく変わるとは思っていない。それでもシーズンを通じて回復していくための第一歩になると思う。より大きな改善はシーズン後半になるだろう。

フロアからの質疑応答

Q:キミ、日本GPのあとにスタート練習をするように言われていましたが、どれくらい取り組めましたか?また今回のルール変更はスタートに影響しますか?

アントネッリ: 僕の問題はもっと根本的なものだと思うので、今回の変更が大きく助けになるとは思っていない。ブレイク中にスタート練習はかなりやったし、問題の原因も特定できた。今は解決策を考えているところだ。ただクラッチパドルや手のポジションにも関係するので、すぐに解決できるものではない。それでもできるだけ早く改善したいと思っているし、マイアミで少しでも前進できればいいと思う。その後にもまたブレイクがあるので、さらに取り組む時間はある。

Q:キミ、チーム内でのバトルについてですが、自由に戦っていいのか、それとも指示を待つ必要がありますか?

アントネッリ: チームは最初から明確にしている。「お互いにレースしていいが、リスペクトを持ってやれ」ということだ。愚かなことはしないようにというだけだ。僕たちは勝ちたいしベストになりたいが、同時にチームにとってベストである必要もある。だから自由にレースできるが、クリーンに戦うことが求められている。

Q:アイザック、長いブレイクの間、モチベーションはどう維持していましたか?

ハジャー: 正直、5週間もレースから離れるとすごく走りたくなる。ドライビングももちろん恋しいけど、それ以上に競争する感覚が恋しくなる。だからこの期間があったことで、逆に早く戻りたいという気持ちが強くなった。

Q:キミ、ドリアーヌ・ピンのF1テストを見てどう感じましたか?

アントネッリ: 彼女にとって素晴らしい一日だったと思うし、それを見られて嬉しかった。自分の初めてのF1テストを思い出した。とても特別な体験だからね。彼女は多くの周回を重ねて、毎周回ごとにクルマからより多くを引き出していた。チームの雰囲気もとても良くて、皆が彼女のことを喜んでいた。プレッシャーもあったと思うけど、それでも楽しめていたのはとても良かったと思う。

Q:カルロス、今回のアップデートは見た目で分かるものですか?また軽量化とパフォーマンス、どちらに焦点を当てていますか?

サインツ: 一部は見て分かると思うし、一部は重量削減に関係している。ただ軽量化は簡単ではなく、シーズンを通して進めていく必要がある。小さなステップの積み重ねになるが、シーズン後半にはより大きな改善があると思う。空力と重量の両方に取り組んでいる。

Q:キミ、イタリアの期待についてどう感じていますか?

アントネッリ: 状況は理解しているけど、それに集中しすぎないようにしている。まだシーズンは長いし、自分としてはレベルを上げ続けることに集中している。チームメイトのジョージは非常に強いし、他チームも近づいてくる。だから結果ではなくプロセスに集中して、毎回最大限のパフォーマンスを出すことが重要だと思っている。

Q:カルロス、ゴルフの調子はどうですか?

サインツ: 正直、ブレイク前はかなり悪かった。ハンディキャップが6から11まで落ちた。でもブレイク中に少し時間を使って改善して、今は7くらいまで戻した。夏までには父に勝てるようにしたい。63歳の父に負けるのはあまり気分が良くないからね。

Q:プロアマはどうでしたか?

サインツ: 最初はひどかった。自分のクラブじゃなかったのもあるけどね。ゴルファーはみんな言い訳を持っている。でも後半は良くなって、チッピングとパッティングが良かった。ただ途中でマーケティングイベントに行く必要があって抜けた。楽しい一日だったよ。

Q:キミ、チャンピオンシップ争いによるプレッシャーについては?

アントネッリ: チャンスがあればプレッシャーは確実にある。ただ今は良い位置にいるし、それを維持することが目標だ。でも簡単ではない。チームメイトも強いし、フェラーリ、マクラーレン、レッドブルも近づいてくる。だから結果ではなくレースごとに集中することが重要だ。チームやエンジニアのボノも経験豊富で、自分を落ち着かせてくれる存在だ。

Q:日曜に雨の場合、いきなりレースがウェットになる可能性がありますが、どれくらい難しいですか?

サインツ: 非常に難しいと思うし、全員が心配していると思う。特に視界や水の量の問題がある。安全にレースできるように適切な対策が必要だ。ウェットレース自体は好きだけど、安全が確保されていることが前提だ。

アントネッリ: シェイクダウンでウェットを走ったけど、とても難しかった。今回の変更でウェット時は250キロワットに制限されているのは良いステップだと思う。ただ未知の部分が多く、タイヤ温度も課題になると思う。インターミディエイトタイヤは温度を上げるのが難しいし、ウェットタイヤの方が使いやすい場面もあると思う。

ハジャー: 安全面では今回の変更でクロージングスピードが抑えられるのは良いと思う。グリップ面ではキミと同じで、インターは温度を上げるのが非常に難しい。水が多いとすぐにウェットタイヤに切り替えたくなる。最初のレースがいきなり雨というのは理想的ではないけど、面白くはなると思う。

Q:この新しいレギュレーション時代について、好きな点と嫌いな点は?

アントネッリ: シャシー面では軽量化とサイズの縮小でクルマがより扱いやすくなったのは良い点だと思う。よりアグレッシブに攻められる。ただパワーユニットはまだ自然なフィーリングとは言えない部分もある。

ハジャー: 追従性が改善されたのは大きな前進だと思う。昨年は後ろに付くのが難しかったが、今年はオーバーテイクしやすくなった。ただネガティブな部分についてはすでに話した通りだ。

サインツ: 自分のクルマはそれほど軽くなっていないので大きな違いは感じないが、エアロは非常に良いと思う。過去10年で最も良い部類だ。サスペンションが柔らかくなったことでドライバーの快適性も向上した。ただドライビング中に考えることが多すぎるのは少し複雑すぎるとも感じている。

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カテゴリー: F1 / F1マイアミGP / F1ドライバー