F1マイアミGP決勝 各チーム代表コメント 勝敗を分けた舞台裏
2026年F1マイアミGP決勝のチーム代表者のコメント。現地時間5月3日(日)にマイアミ・インターナショナル・オートドロームで2026年のF1世界選手権 第4戦 マイアミグランプリの決勝レースが行われた。

2026年F1マイアミGP決勝は、アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)が3連勝を達成する一方、各チームにとっては明暗の分かれる一戦となった。アップグレードの成否、戦略判断、そして接触やトラブルといった要素が複雑に絡み合い、結果以上に内容の濃いレースとなった。

各チーム代表者は、それぞれの視点からレースを振り返った。勝敗を分けた戦略やアップグレードの手応え、そして浮き彫りとなった課題まで、チーム側の声がマイアミGPの実像を映し出している。

■ メルセデス
1位:アンドレア・キミ・アントネッリ
4位:ジョージ・ラッセル

トト・ヴォルフ(メルセデス・ベンツ・モータースポーツ代表)
「今日はマイアミで非常に興味深くエキサイティングなレースだった。今週末に入るにあたり、ライバルたちが大規模なアップグレードパッケージを投入してくることは分かっていた。そのため、我々はやや後手に回り、勝利を狙うには厳しい戦いになる可能性が高いと認識していた。実際、今週末は我々にとってまったく簡単ではなかったが、いくつかの素晴らしい戦略判断を下し、それがキミの勝利につながった。ジョージ側はより厳しいレースだった。彼はこのサーキットの大ファンではなく、今週末はキミほどマシンに満足していなかった。それでも彼は真のファイターであり、その姿勢を示すように4位でフィニッシュしてしっかりポイントを持ち帰った。次戦カナダでは強く巻き返してくると確信している。今週末を通して、このシーズンが真の開発競争になることが分かった。我々はチームとして努力を続け、停滞することなくパフォーマンスをトラックに持ち込まなければならない。今年のスタートは堅実だったが、それは非常に速く変わり得る。我々は決して手を緩めず、これからの挑戦を楽しみにしている」

アンドリュー・ショブリン(トラックサイド・エンジニアリングディレクター)
「今季3勝目を挙げたキミ、そしてこのキャンペーンを4勝でスタートしたチーム全体におめでとうを言いたい。厳しい金曜日の後、全員が団結して立て直した。そしてその努力の証として、我々はマイアミから再び優勝トロフィーを持ち帰ることができた。間違いなく接戦の勝利だった。戦略面ではチームが正しい判断を下し、ピットレーンでの迅速な作業もあって、キミはノリスの前に出ることができ、ジョージもルクレールの前に出ることができた。キミはマクラーレンを抑え込むだけの良いペースを示し、価値ある勝利を手にした。ジョージについては、本人も今週末は自分のパフォーマンスが不十分だったと述べているが、なぜ彼のマシンをより良いウインドウに入れられなかったのかを、今後数日でしっかりと理解していく。我々は彼がここで示した以上のペースを持っていることを知っており、カナダではより強く戻ってくるだろう。今週末に向けて、ライバルが我々との差を縮めてくることは分かっていたが、彼らがどれだけのパフォーマンスを持ち込んだのかを見るのは非常に興味深いものだった。カナダまで2週間あるので、我々は努力を倍加し、2026年シーズン開幕から5連勝を狙える状態で臨みたい」

■ マクラーレン
2位:ランド・ノリス
3位:オスカー・ピアストリ

アンドレア・ステラ(チーム代表)
「チーム全体にとって非常にポジティブな週末だった。レースでリードした以上、それを勝利に変えたいと思うのは当然だが、ダブル表彰台という結果には満足している。これは我々にとって大きな励みと満足感を与えてくれる強い結果だ。我々がシーズンのどこからスタートしたのかを忘れてはならない。スプリント予選でのポールポジション、スプリントレースでの1-2フィニッシュ、そして今日の決勝で最後の数周まで勝利を争いながらのダブル表彰台という結果は、チームとして我々がどれだけ大きな進歩を遂げているかを示している。この結果は我々のポジティブな勢いを変えるものではなく、むしろそれを強化するものだ。我々のアップグレードは期待通りに機能したし、この前進を可能にしたマクラーレンの全員の才能と努力に感謝したい。我々はメルセデスがまだわずかに優位にあることを理解している。数コンマの差であり、現時点で彼らに勝つためには完璧な実行に頼る必要がある。今日はいくつか小さな実行面でのロスがあったので、それをウォーキングに戻って見直し、次戦カナダに向けて改善していく。このシーズンは開発競争が重要になる。4チームがポールポジションと勝利を争える状況にある。我々の開発計画にはまだ多くの要素があり、カナダに向けたパーツ、さらにモナコやスペインに向けたパーツも準備している。我々は戦いの中におり、ファンにとって非常に興味深いチャンピオンシップになると信じている」

■ レッドブル
5位:マックス・フェルスタッペン
DNF:アイザック・ハジャー

ローラン・メキース(チーム代表)
「我々のマシンは、5週間前の日本でポールから1.2秒遅れていた時と比べると、今日はまったく異なる状態だ。まだやるべきことは多いのは明らかだが、今日のレースペースと昨日の予選ペースを見る限り、我々は正しい方向に進んでいると思う。我々も他のほとんどのチームと同様にアップグレードを投入したが、それに加えてこれまで抱えていた問題のいくつかを解決することができ、そこでラップタイムも見つけることができた。私は繰り返しになるが、ミルトンキーンズのファクトリー、そしてこのサーキットにいる我々のチームは素晴らしい人材の集まりであり、パドックで最高の才能だと考えている。その彼らこそがこのパフォーマンス向上の功績を受けるべきだ。シャシー側とパワーユニット側の双方において、全方位での強い団結した努力の成果だ。我々はまた、この週末から次に向けて改善すべき非常に重要な学びを持ち帰ることができたし、再びトップ争いをするためには、まだ多くのことが必要であることも十分に理解している。マックスは、マシンでプッシュできるときにどれだけ驚異的な存在であるかを改めて示してくれた。昨日はRB22をフロントロウに並べ、今日はコースの1ミリ単位まで戦いながらフィールド全体をかき分け、約50周にも及ぶハードタイヤのスティントを走り切った。アイザックはクリーンな週末を過ごせなかったし、昨日の我々のミスによって最後尾スタートとなり、彼を助けることができなかった。レース序盤の彼のペースは強力だったし、ミルトンキーンズに戻って立て直し、モントリオールではよりスムーズな週末を迎えられると確信している」

■ フェラーリ
6位:ルイス・ハミルトン
8位:シャルル・ルクレール

フレデリック・バスール(チーム代表)
「全体として、ガレージの両側にとって厳しい日曜日だった。ルイスに関しては、レースは主に1周目のダメージを管理することに費やされ、その結果としてオーバーヒートへの対処や、マシンをフィニッシュまで持っていくためのリフト・アンド・コーストを多く行う必要があった。シャルル側では、クリーンエアではペースは強力でフロント争いをしていたが、一度トラフィックに入ると難しくなり、一貫性が主な問題となった。シャルルがリードしていた時間帯とレース後半との間には大きなパフォーマンス差があった。それは昨日のスプリントでも見られた傾向と似ているため、調査する必要がある。しかし、週末から得られるポジティブな点もある。スタートは良かったし、アップグレードは期待通りに機能した。我々が改善すべき点は分かっている。すなわち一貫性、トラフィックの管理、そしてパッケージのポテンシャルを最大限に引き出すことだ」

■ アルピーヌ
7位:フランコ・コラピント
DNF:ピエール・ガスリー

フラビオ・ブリアトーレ(エグゼクティブアドバイザー)
「今日はドライバーにとってまったく異なる2つのレースだった。ピエールにとっては、マシンが明らかにポイント争いができる競争力を持っていただけに残念な結果だ。回避可能なインシデントの結果としてポイントを逃したことになるし、彼は大きな判断ミスの被害者だった。我々は彼が無事に歩いて戻ることができたことをうれしく思う。それが現代のF1の安全性の証だ。一方でフランコは、今週を非常に良い形で締めくくった。彼はすべてのレースウィークエンドで我々が期待するレベルのパフォーマンスを発揮している。マシンには競争力があり、我々が目標を達成するためには、両ドライバーとチーム全体がこのようなパフォーマンスを毎週続ける必要がある。我々はコンストラクターズ選手権で5位に位置しており、過去ではなく前を見て何を達成できるかに集中している。カナダまでの2週間で多くを見直す必要があり、特にマシンの新しい要素のいくつかがピエールに期待したパフォーマンス向上をもたらさなかった点について検証する必要がある。最後に、レース開始時間を3時間前倒しするという決断を下し、天候を見据えながらレースを予定通り実施できるようにしたFIAとフォーミュラ1に敬意を表したい」

■ ウィリアムズ
9位:カルロス・サインツ
10位:アレクサンダー・アルボン

ジェームス・ボウルズ(チーム代表)
「チームの皆におめでとうを言いたい。ここ5週間のハードワークと空力パッケージが実を結び、シーズン序盤よりも強い位置に来ることができたのを見るのは素晴らしいことだ。まだ道のりは長いが、ポジティブなのはシーズンを通してさらにパフォーマンスが出てくる余地があるということだ。アレックスとカルロスは今日、チームとして非常に良い仕事をしてくれ、その結果として我々が取り得る最高のポジションを確保することができた。我々は通常とは異なりアレックスを先にピットに入れたが、それはベアマンの前に出て確実にポイントを獲得するためだった。カナダまで数週間あるので、残りのシーズンに向けて激しく戦うのを楽しみにしている」

■ ハースF1チーム
11位:オリバー・ベアマン
13位:エステバン・オコン

マイアミグランプリ 2026年のF1世界選手権

小松礼雄(チーム代表)
「全体として厳しい週末でしたが、それは分かっていたことでもあります。我々のアップグレード戦略を考えれば予想通りでしたが、それでもトップ10に非常に近い位置まで来ることができました。ポイントを獲得できる位置に自分たちを置くことができ、実際あと一歩のところまでいったので、ポジティブな点を受け止める必要があります。この週末からは、アップデートやスペックに関係なく、マシンの手順やプロセスの理解という点で改善すべきいくつかの指針を得ることができましたので、それをモントリオールまでに取り組んでいきます。次のスプリントウィークエンドではアップグレードを投入し、それを最初から機能させるのを楽しみにしています。これまで我々が成し遂げてきたことには誇りを持っていますし、カナダに向かうのを楽しみにしています」

■ アウディ
12位:ガブリエル・ボルトレト
DNF:ニコ・ヒュルケンベルグ

アラン・マクニッシュ(レーシングディレクター)
「全体として我々にとって厳しい週末だった。ガビは今日非常に力強い走りを見せ、良いペースと冷静さ、そして的確なオーバーテイクで順位を上げてきた。これはマシンのポテンシャルを示している。同様に、特に昨日の非常に難しい状況に対して決意と集中力を持って対応したチーム、特にメカニックたちにも大きな称賛を送りたい。それが我々を前進させ続ける精神だ。ニコにとってはフラストレーションの残るレースだった。ターン1で挟まれたことでフロントウイングを交換する必要があり、その後の技術的問題によってリタイアを余儀なくされた。スタートポジションを考えればポイント争いに加われていたはずで、それだけに残念だ。我々の優先事項は、このポテンシャルを一貫して結果に結びつけることだ。この週末から学び、ブレイク期間でリセットし、モントリオールで最大限の成果を引き出せるよう準備する」

■ レーシングブルズ
14位:アービッド・リンドブラッド
DNF:リアム・ローソン

アラン・パーメイン(チーム代表)
「我々にとって厳しい週末だった。まず第一に、今回のインシデントについてピエールとアルピーヌに謝罪する。リアムのギアボックスに問題が発生し、ターン17のブレーキングで5速が壊れたことでピエールと接触してしまった。最初の数周は楽しいレースだったし、どこまでいけたかは分からないが、ポイントフィニッシュの可能性もあった。アービッドにとっては学びのレースだった。スプリントを欠場したことで不利な状況だったが、このレースから得られるものは多いし、ハードタイヤでのペースは非常に心強いものだった。残念ながらノーポイントの週末となったが、モントリオールに向けては空力アップグレードも用意しており、自信を持って臨める」

■ アストンマーティン
15位:フェルナンド・アロンソ
17位:ランス・ストロール

マイク・クラック(チーフトラックサイドオフィサー)
「我々はブレイク期間中にホンダと協力して、パワーユニットからシャシーへの振動を改善する取り組みを行ってきた。その作業は成果を上げており、今週末は信頼性の面で重要な前進を果たすことができた。それはポジティブな点だが、同時に我々がパフォーマンスを改善し、このパッケージのポテンシャルを引き出すためにまだやるべきことが多いのも明らかだ」

■ キャデラックF1チーム
16位:セルジオ・ペレス
18位:バルテリ・ボッタス

グレアム・ロードン(チーム代表)
「今週末はキャデラックF1チームにとってポジティブな前進となった。今日のレースでは2台とも完走し、昨日のスプリントでのダブルフィニッシュに続く結果となったし、ペースの面でも他のマシンと戦うことができた。同時に、改善・精査すべき領域があることも理解しており、さらなる前進の余地がある。我々がアクセスできるデータ量は大幅に増えており、それを活かしてモントリオールでさらに一歩前進したい」

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カテゴリー: F1 / F1マイアミGP