ルイス・ハミルトン F1モナコGPで復活アピール「自分が何者かを示している」

予選では3番手を獲得。決勝ではスタート直後にマックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)がマシントラブルで脱落したことで2番手へ浮上し、序盤は首位アンドレア・キミ・アントネッリを追走した。
しかしメルセデスの圧倒的なレースペースには最後まで届かず、それでもモナコで自身8回目の表彰台を獲得した。
この記録はアイルトン・セナのモナコ表彰台記録に並ぶものであり、ハミルトンにとっても特別な一戦となった。
「自分が何者かを示している」
レース後、ハミルトンは再び上位争いに加わっている現状について率直な思いを語った。
「ここに立てるのは素晴らしい気分だし、今でもここにいられることは本当に特別なことだ。フェラーリのドライバーとして、このスポーツの22人のドライバーのひとりでいられることは大きな特権だ」
「そして、これだけ多くのファンの前で走れることは信じられない経験だ。本当に心から愛している」
「3番手スタートから2位まで上がれたことはうれしい。2戦連続で2位という結果も素晴らしいと思う」
「特にモントリオールで良いレースをした時には、『ああ、でも彼はあのコースでは速いからね』と言われた。でも今の僕は、自分が何者なのかを人々に思い出させなければならない時期にいると感じている」
「昨年はファンから『自分が何者かを思い出してくれ』と言われていた。そして今は毎週末サーキットに出て、それを示そうとしている」
「キミは毎週末信じられない仕事をしている」
ハミルトンは優勝したアントネッリと古巣メルセデスにも賛辞を送った。
「まずキミとメルセデスを祝福したい。僕の家族のような存在だからね。彼らはまた素晴らしい仕事をした。素晴らしいマシンを作り上げたし、キミは毎週末信じられない仕事をしている。本当にうれしく思う」
「僕たちの側もここ数か月で進歩している。でもまだ彼らには及ばない。そのレベルに到達するにはかなりの努力が必要だと思う。それでもモナコで再び2位を獲得できたのは素晴らしい気分だ」
赤旗後の再スタートではアントネッリの隣に並び、優勝への望みも残されていた。
「もちろん勝つことを考えていた。スタートで前に出ることを狙っていたんだ」
「チャンスはあった。でも残念ながらほぼ同じスタートになった。少しだけ差を詰めたけど、首位を奪うには足りなかった。その後は彼が離れていくのを見るだけだった」

「彼らは昼と夜ほど違った」
ハミルトンは今回のレースが順位以上に厳しい戦いだったと振り返った。
「今日は本当に難しいコンディションだった。最初のスティントではタイヤがかなり厳しくなったし、その後は長い第2スティントを走らなければならなかった。このタイヤはロングラン向きではないので、それを維持するのは大変だった」
「さらにセーフティカーが入るとタイヤ温度が一気に下がる。他のドライバーたちを見ても分かったと思うけど、コース上に留まることさえ簡単ではなかった。今日はあらゆることが起きたし、本当に大きな挑戦だった」
その上で、現在のフェラーリとメルセデスの差についても分析した。
「彼らのパフォーマンスは次元が違う。今日はとても良い経験だった。自分が感じていることだけでなく、実際に目の前で見たことで、チームがどこを改善する必要があるのかがより明確になった」
「僕たちにはまだ加えなければならないものがたくさんある」
「全体的なパフォーマンスだ。特にダウンフォース面では彼らが明らかに上回っている。モナコではパワーはそれほど重要ではない。問題はダウンフォースだ」
「トラクションを見れば違いは明らかだった。彼らは僕たちとは昼と夜ほど違った。でもチームは開発を進めているし、ファクトリーでもみんなが懸命に働いている。この結果を喜んでくれていることを願っている」
タイトル争いは諦めない
現在ランキング2位につけるハミルトンだが、タイトル争いへの意欲は失っていない。
「まだ66ポイント差がある。でも自分がランキング2位にいること自体に驚いているし、本当にうれしい」
「このチームなしでは成し遂げられなかった。信頼性も素晴らしいし、フレデリック・バスールのサポートにも感謝している。昨年は僕にとってもチームにとっても難しい時期だったけど、彼は僕が求めていた変化を実現してくれた」
「今はその成果が見え始めているし、ようやくチームのために結果を出せるようになってきた。シーズンはまだ始まったばかりだ。追いかける立場の方が守る立場より楽だと思うし、僕たちは追い続ける」
そして19歳のアントネッリに対しても惜しみない賛辞を送った。
「彼は本当に素晴らしい仕事をしている。素晴らしいチームに囲まれているし、今のレベルで結果を出し続けているのは本当に見事だ」
「彼はまだ19歳だ。将来どれだけ成長するか想像してみてほしい。でも僕は今年いっぱい彼を追い続けるつもりだ」
ピットレーン速度違反にも異議
一方でハミルトンは、レース中に科されたピットレーン速度違反のペナルティについては納得していない。
「僕はスピード違反なんてしていない」
「このピットレーンは何年も走ってきた。ボタンを押し忘れたわけでもないし、ピットリミッターはすぐ作動している」
「みんなが何年も使ってきた同じラインを通っているだけだ。だから速度違反と聞いた時は本当に驚いた。実際には制限速度を超えていなかったからだ」
「問題は距離の計測にあると思う。今日は多くのドライバーが同じペナルティを受けたと聞いているし、おそらく彼らも本当にスピード違反をしていたわけではない」
「モナコのような短いコースで5秒や10秒の停止時間を科されるのは大きなダメージになる。それでも結果に大きく影響しなかったことには感謝している」
モナコでセナの記録に並び、ランキング2位を維持したハミルトン。昨年は将来を疑問視する声も上がっていたが、フェラーリ移籍2年目の今季は2戦連続表彰台によって復活を強く印象付けている。依然としてアントネッリとの差は大きいものの、「自分が何者かを示している」という言葉どおり、タイトル争いに踏みとどまる戦いを続けている。
カテゴリー: F1 / ルイス・ハミルトン / スクーデリア・フェラーリ / F1モナコGP
