メルセデスF1代表、ウィリアムズの設備投資に便乗を狙ったチームを批判
メルセデスF1のチーム代表を務めるトト・ヴォルフは、ウィリアムズ・レーシングが申し出たインフラ整備のために予算上限に設備投資枠が合意に達しなかった件について、ライバルの“便乗”精神を激しく批判した。

先週のF1委員会会議では、ルノーが要求したパワーユニットの均等化を含むあらゆる問題について合意に達することができなかった。

宙に浮いたままになっているもうひとつの問題は資本支出で、「数カ月後」にさらなる話し合いが行われることになっている。

ウィリアムズ・レーシングのチーム代表であるジェームス・ボウルズは、真の意味で公平な競争環境を実現するためには、このコストキャップ規則を真剣に見直す必要があると主張している。

彼は、ウィリアムズ・レーシングのグローブのインフラの多くが20年前のものであり、本格的な投資が必要であることを発見した後、この動きを求めた。

「20年にわたる投資不足が、現在の状況を招いている」とボウルズは語った。

「しかし、私は前任者たちがそうではなかった幸運な立場にいる。実際、ウィリアムズが競争力を取り戻すことを強く望んでいる。しかし、そのためには投資が必要だ。

「コストキャップは2つに分かれている。運営費の上限は約1億4500万ドルで、これは誰もが知っているし、おそらく最も頻繁に話題にする。おそらくそれ以上に隠されているCapEx、つまり資本支出版のコストキャップがある。ちょっと複雑だが、3600万ドルが4年間に分散される」

「毎年、均等に使えば、そのうちの600~700万ドルを使うことができる。支出が制限されるという点では良いことだ。しかし、多くの点で、現在の我々は、基本的なインフラにそのお金が消えていっている」

「ウィリアムズにあったものを例に挙げると、これは非常に透明性の高いものだが、デザイナーがパーツをリリースすると、それはある種のブラックホールに入る。そして、自分の部品がどこにあるのか、どのようにアップグレードされるのか、どれくらいの大きさなのか、どれくらいの時間がかかるのかを知るために、製造の間でメールで行き来することになる。通常は、それを追跡できるデジタル・システムに取り込み、実際に車がどのように構成されているかが理解できる。1万7,000個ものコンポーネントがあり、設計者がこれを1万7,000回も繰り返していると、迷子になってしまいます。つまり、非効率なのだ」

「それを修正するためのソフトウェアは、残念ながら100ポンドではなく、数百万ポンド、下手すれば数千万ポンドになる。つまり、今のところ、私の設備投資は、少なくともデザインスペースにどれくらいの時間がかかるかはわかりるようにするために、インフラを整えることに費やされている」

「それはすべて公開されています。しかし、実際にカンパニーズ・ハウスを見に行けば、私たちがここで話している数字が、1,000万でも2,000万でもなく、数億であることがわかるだろう。現状のウィリアムズから、おそらくこのスポーツで見られるような極端な出費に追いつくには、数億ドルかかる」

「これは大きな赤字です。そして、それが何をもたらしているかというと...F1、FIA、そして他のチームもこのことに協力的だが、我々が今求めているのは、スポーツ・エクイティ(公平性)を確保する能力であり、同業他社に匹敵するインフラを持つ能力である」

「現時点で我々がいる状況では、その数は決して小さくない。実際、それらは恐ろしいほど大きく、サイトとインフラストラクチャに費やさなければならない金額だ...サイトは問題ない。興味深いことに、実際にはコスト上限の範囲外だが、例えば機械、シミュレーター、今言ったソフトウェア、コンポジット設備など、挙げればきりがない我々が求めているのは、現在の我々の状況、ベンチマーク、そしてそのベンチマークに追いつくための支出能力を示す能力だ」

この問題は先月のF1委員会で正式に議論されたが、これまでと同様、大半のチームはこの状況をどう利用すれば自分たちの利益になるかにしか興味を示さず、結果として合意に達することはできなかった。

メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ F1 ウィリアムズ・レーシング

ウィリアムズ・レーシングの元エグゼクティブディレクターで2026年まで株主だったトト・ヴォルフは感心しなかった。

「なぜ設備投資の話が持ち上がったかというと、ウィリアムズというチームが彼らのインフラは劣悪だと言ったからだ。それがすべての話し合いの出発点だった」とヴォルフは語った。

「その結果、いくつかのチームが便乗して、自分たちも時差氏にはもう少し設備投資を増やしたいと言い出した。そして、その数字は5,000万ドルから6,000万ドル、7,000万ドル、9,000万ドルと上がっていき、突然、自由裁量権のようなものになった。しかし、そんなことをする理由はない。他のチームとは違う扱いをしなければならないチームが1つあると思う」

「我々はリストを作成した。一部のビッグチームは、リストはいらない、ウィリアムズがアイテムを手に入れるなら、我々もソノアウテムを手に入れたいと主張した。そしてそれはあっさり却下された」

「財政的な関係で、安定した規制が必要だ。2年ごとに設備投資の目標を変えるような自由裁量ではなく、有効なビジネスプランが必要だ。そのため、設備投資に関する議論は今回で終わりとなったが、ウィリアムズについては解決策が見つかるかもしれない」。

ボウルズは「残念なことであり、失望している」と認めた。

「またしても会談が堂々巡りになってしまったという状況だ」

「そして、ある程度はそうなるだろう。あの部屋にいる全員が、他の誰よりも損をしていないことを確認したいのだからだ」

このエントリーをはてなブックマークに追加

カテゴリー: F1 / メルセデスF1 / ウィリアムズ・レーシング