角田裕毅 レッドブルF1顧問マルコは成長に手応え「イギリスで上向きの兆し」

今年4月の日本GPからレッドブルのトップチームに昇格した角田裕毅は、RB21のドライビングに苦戦を強いられてきた。その適応の難しさは、前任のリアム・ローソンが直面した問題と共通する。
それでもマルコは、特にイギリスGPでの走りに希望が見えたと指摘しており、次戦ベルギーGPで投入予定のアップグレードによって、こうした進歩がポイント獲得に結びつくことを期待している。
角田裕毅、困難な移行期を乗り越えられるか
ローソンに代わってわずか2戦後にレッドブルに加入した角田裕毅だが、4度の世界王者マックス・フェルスタッペンと肩を並べるには苦戦が続いている。
25歳の角田裕毅はここまで9戦で7ポイントの獲得にとどまり、ドライバーズランキングでは17位。先月のオーストリアGPでは18番手スタートから最後尾でフィニッシュし、アルピーヌのフランコ・コラピントとの接触により10秒加算ペナルティも受けた。
それでもマルコは、イギリスGPでの角田裕毅の内容に一定の前進を見ている。
「いくつかの週末では苦戦していたが、イギリスではすでに上向きの兆しが見られた。フリー走行ではマックスとのギャップが以前より縮まり、グリッド11番手からスタートすることもできた」とマルコはSpeedweekの最新コラムに記している。
特にシルバーストンでの予選パフォーマンスは好材料で、フリー走行ではフェルスタッペンに対して約0.6秒差にとどまっており、今後の巻き返しに期待が持てる内容だった。
マルコはさらに次のように付け加えた。
「我々は裕毅と集中的な話し合いをしており、彼はスポーツ心理士とも取り組んでいる。残念ながら、マックス同様に(低ダウンフォース仕様の)ウイングではレースで勝負にならなかったが、パフォーマンスの向上は見られており、それがまもなくポイントに反映されることを期待している」

ベルギーGPのアップグレードに期待
角田裕毅にとって、来週のベルギーGPは希望の持てる一戦となるかもしれない。レッドブルはようやくRB21に対するアップグレードを用意しており、これによりフェルスタッペンとの技術的格差がある程度埋まる可能性がある。
「来週は少なくともアップグレードを手にできる予定」と角田裕毅はRacingNews365に語った。
「現時点ではマックスより2ステップ遅れたパッケージで走っている。それが次のレースでは確実に助けになるはず」
ただし、次戦スパ・フランコルシャンはスプリント週末であり、金曜日のフリー走行1回のみでアップグレードされたマシンに順応しなければならない。これはすべてのドライバーにとって難題だが、特に新パッケージに適応中の角田裕毅にとっては大きな挑戦となる。
「しかも次はスプリント週末。フリー走行は1回しかなく、その間にアップグレードされたフロアに慣れなきゃいけない。でも全力を尽くすつもり」と角田裕毅は語った。
マルコの信頼とチームのサポートを受け、角田裕毅はRB21の課題を克服し、2025年以降もレッドブルに残留するための正念場に挑もうとしている。
カテゴリー: F1 / 角田裕毅 / レッドブル・レーシング