メルセデスF1、エイドリアン・ニューウェイを称賛するメディアに皮肉
メルセデスF1のテクニカルディレクターを務めるジェームス・アリソンは、レッドブルのF1デザイナーの第一人者であるエイドリアン・ニューウェイに対するメディアの称賛が、一部のチームに“ハイレーキ”コンセプトをコピーするよう説得したと皮肉った。

ウィリアムズ、マクラーレン、レッドブルで多数のタイトル獲得マシンを設計した最も偉大なクリエイターとしてのエイドリアン・ニューウェイの才能に異議を唱えるものはない。ジェームス・アリソンもその才能を認めているのは確かだ。

エイドリアン・ニューウェイが開始したデザイントレンドや斬新なパーツはすぐに分析され、多くの場合、多くのF1デザイナーによってエミュレートされてきた。

それでも、メルセデスとジェームス・アリソンは、過去数年間にわたってレッドブルとは真逆のアプローチを採用しており、昨シーズンを征服したW11にではロングホイールベースとローレーキ哲学が再び具現化された。

AutoMotor und Sport のインタビューで、ジェームス・アリソンには、メルセデスが7年間にわたって成功しているにも関わらず、多くのチームがメルセデスのコンセプトに従わず、エイドリアン・ニューウェイが導入したハイレーキコンセプトを選択した理由について質問された。

「メディアが、エイドリアン・ニューウェイが最高のシャーシを構築していることをすべての人に伝え、他のすべての人にそのコンセプトをコピーするように説得したからだ!」とジェームス・アリソンは冗談を交えて語った。

「その間、我々のマシンはレーダーの下を飛んでおり、誰もがその強力なエンジンだけで生きていると信じていた。我々のマシンは空力的にも非常に優れている」

しかし、その後、ジェームス・アリソンはその後、メルセデスのアプローチがあまりフォろーされていない理由に対して、より真剣な反応を示した。

「ニューウェイをコピーしたかどうかにかかわらず、各チームはその道を選択した」とジェームス・アリソンは説明した。

「このコンセプトから逸脱することにはリスクが伴う。ローレーキからハイレーキに、またはその逆に移行すると、時間の経過とともに結果が悪化する。コンセプトに多くの作業を投資し、それを非常に良いレベルまでもたらしてきたからだ」

「そこから逸脱しようとする試みは、まず第一に後退であり、他のコンセプトの恩恵を享受するまでにはしばらく時間がかかる」

「勇気を出して新しいコンセプトに切り替えるのは難しい。だからこそ、誰もが自分の持っているものにとどまる」

その好例として、ジェームス・アリソンは、メルセデスが低速コーナーの弱点を根絶するのにどれくらいの時間がかかったかを指摘した。

「2017年のマシンの弱点を治すのにどれくらいの時間がかかったかをチェックしてみればいい。問題の原因はわかっていた。しかし、崖から落ちずにマシンの基本的なことを変える方法を理解するのは非常に時間がかかる」

「スーパータンカーを操縦しなければならないようなものだ。小さな変更を加えると、タンカーが方向を変えるのに時間がかかりる。また、方向を間違えると、停止するのに長い時間がかかる場合がある」

「だからこそ、レーシング・ポイントは高い評価に値する。第一に、彼らにはコンセプトを変える勇気があった。第二に、彼らは素早くスムーズに変化を起こす能力を持っていた」

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カテゴリー: F1 / メルセデスF1 / レッドブル・レーシング