メルセデスF1に追い風 ペトロナス燃料がFIAホモロゲーション取得

2026年からF1は大規模なレギュレーション変更を迎え、パワーユニットとシャシーの双方が刷新される。その中心にあるのが「完全持続可能燃料」の導入であり、燃料の認証プロセスはこれまで以上に複雑化している。
2026年F1で大幅に強化された燃料認証プロセス
2026年F1では、燃料は従来の化学的仕様を満たすだけでは不十分となった。新たに「持続可能性」の要件が導入され、燃料の原料調達から生産、供給までの全工程が厳密に監査される仕組みとなっている。
このプロセスの検証を担うのが、FIAが任命した独立機関「ゼモ」である。ゼモは燃料の製造プロセス全体を監査し、最終製品だけでなく原料の供給源やライフサイクル全体の温室効果ガス排出量まで確認する。
そのためホモロゲーションの手続きは非常に長く複雑になり、プレシーズンテストの段階では一部の燃料サプライヤーが認証を完了できていない状況も報じられていた。
当初はメルセデスと長年提携するペトロナスも、認証取得に向けて時間との戦いに直面していると噂されていた。
しかし報道によると、ペトロナスの燃料は2026年F1オーストラリアGPを前にFIAの承認を取得したとされる。
BPが語る「2026年燃料の難しさ」
こうした状況の中、アウディと提携するBPのモータースポーツ流体技術責任者ルーク・ジョリーは、新レギュレーション下での燃料開発の難しさを明かしている。
「2026年の燃料には大きく2つの要素がある」とジョリーは語った。
「ひとつは、昨年までと同じように定められた燃料仕様だ。物理的・化学的なパラメータがあり、その範囲内に収める必要がある。サンプルをFIA認定ラボに送ってチェックするという点では、以前と同じだ」
「新しいのは持続可能性に関する要件だ。ここでホモロゲーションのプロセスはまったく新しい次元になった」
ジョリーによれば、ゼモは燃料の原料から最終製品まで、すべての工程を監査する。
「FIAが任命した独立機関であるゼモが、原料調達から生産、そして最終燃料のライフサイクルにおける温室効果ガス排出量まで、すべてを検証する」
「この部分は以前よりもはるかに複雑だ」
BPはすでに先月ホモロゲーションを取得しており、アウディとの初戦に向けて準備は整っているという。
「ここ数週間で、このレース週末に間に合う形で認証を取得できた。非常に重要なマイルストーンだった」

他メーカーは依然沈黙
ジョリーはまた、2026年燃料の開発が多くのサプライヤーにとって難題になっていることを示唆した。
「このプロセスは非常に厳格で、燃料に使う原料が何であれ、FIAが任命した監査人が実際に現地に赴き、その原料が本当に持続可能なものか確認する必要がある」
「そしてその原料が供給チェーンを通じて最終ブレンドに至るまで、すべて追跡される。ここメルボルンに届くまでだ」
「非常に厳しいプロセスで、だからこそ一部のメーカーではタイミングがかなりタイトになっている」
さらにジョリーは、他メーカーの状況についても意味深な発言を残した。
「全体として見ても、かなりの苦労があったという話は聞こえてくる」
「他のサプライヤーはまだあまり情報を出していない。だから実際の状況は分からない」
ただし、BP自身は計画的な判断を行ったことで順調に進んでいると説明する。
「我々は計算された決断をしてきた。その結果、今週末に向けて非常に良い状態にある」
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