F1 バーレーンGP 予選 マクラーレン・ホンダ
F1バーレーンGPの予選が15日(土)にバーレーン・インターナショナル・サーキットで行われ、マクラーレン・ホンダは、フェルナンド・アロンソが15番手、ストフェル・バンドーンが17番手という結果に終わった。

日中に行われたFP3は、最高気温35℃、路面温度40℃の中、マクラーレン・ホンダの両ドライバーはトラブルもなく、無事セッションを終了。さまざまなセットアップでの走行に加え、セッション半ばにはピットストップの練習も行った。

FP3でフェルナンド・アロンソは10周を走行し、12番手のタイムをマーク。ストフェル・バンドーンは15周を走行し、15番手のタイムだった。

予選では、両ドライバーともコースでの走行時間を十分に活かすことができなかった。金曜日のフリー走行で限られた周回しか走行できなかったストフェル・バンドーンは、日没後のコンディションでの走行がほとんどできておらず、Q1で17番手となった。一方のフェルナンド・アロンソはQ1で15番手となり、Q2に進出したものの、アタックラップの途中でMGU-Hに問題が発生。そのため、Q2ではラップタイムを記録できず、予選15番手となった。

フェルナンド・アロンソ

「Q2でよい走りができていたただけに残念だ。最終コーナーまでは、Q1の自分のラップタイムを0.5秒上回っていたのではないかと思う。そのあと、アクセルペダルを踏んだときに、パワーユニットに問題が発生した。本当に残念な結果だ。このトラブルがなければ、予選順位は2つぐらい上にいたと思うし、明日、完ぺきな設定や調整ができていない新品のパワーユニットを搭載しなければいけないことも、状況を難しくすると思う。このエンジンで最初に走行するのが、レース直前のフォーメーションラップとなるので、エンジンを暖気することも、チューニングのために事前に走行することもできない。おそらく事前に予想していたよりもさらに厳しいレースとなるだろう。ガレージにいるチームのメンバーは、マシンを準備するために日夜仕事をしており、パーツ交換を繰り返しながら、アップデートした部品のテストも継続的に実施している。毎週末、舞台裏では精力的に仕事に取り組んでいるにもかかわらず、今のパワーユニットには上位で戦えるほどの競争力がない。理想的な状況ではないが、現時点でパワーユニットの性能について現場にいる僕たちにできることはないので、明日は精一杯走るしかないと思っている」

ストフェル・バンドーン

「今日の予選については、可もなく不可もなくといった内容だった。2回目の走行ではブレーキの調整に苦戦し、タイヤを2回ロックアップさせてしまったので、少し自信を失いかけていた。ただ、走行についてはあれ以上できることはなかったと思うし、マシンの実力をほぼ出しきったと思っている。僕たちの結果は、ここ2戦とほぼ同じだし、今週末にチームがここで別の結果を期待していたとは思わない。予選になると、他のチームはエンジンの出力を上げ、ペースも少し速くなることはわかっていた。だから、僕たち々は完ぺきなラップを走行した上で、あとは結果を待つしかない。昨日のFP2でほとんど走行できなかったことは、少なからず痛手となった。コース上でのグリップの感触を理解したり、スーパーソフトタイヤの感覚をつかんだりする時間が取れなかったけど、最終的にはおおむね予想どおりだった。明日はいつも通りベストを尽くす。僕たちのレースペースが厳しいことはわかっているし、特にストレートでのスピードを考えるとなおさらのことだが、どのような結果になるかは、やってみないとわからない。夜のラップタイムは昼間よりもかなり速いものの、路面温度はまだ非常に高いので、タイヤマネジメントが難しい。明日のレースではそこがポイントになると思う。明日の決勝での目標は特に考えていない。トラブルに巻き込まれないように、いい仕事をして、いい結果が出せればいいと思うけど、精一杯やるのみだ。タフなレースになるだろうし、難しいコンディションでの走行になると思う。全員にとって厳しく、長いレースになるけど、自分なりの違いを見せて、いい結果につなげられれば思う。明日の目標は定めていない。とにかくトラブルを避け、良い仕事をする必要があるし、良いリザルトが得られることを願っている。トリッキーなレースになるだろう。難しいコンディションだし、誰にとってもタフで長いレースになる。それを生かして、違いを生み出せることを願っている」

エリック・ブーリエ (マクラーレン・ホンダ レーシングディレクター)

「Q1では、フェルナンドが我々の車体とパワーユニットのパッケージからできる限りの実力を引き出しましたし、Q2でもあのまま行けばいいラップタイムが出ていたことでしょう。ただ、MGU-Hの不具合が発生したために、現実のものにはなりませんでした。結果として、フェルナンドは明日のレースを15番グリッドからスタートすることになります。ストフェルも同じくMGU-Hの不具合によって、昨日はほとんど走行することができなかったものの、今日の予選ではうまくばん回しました。彼のQ1でのラップタイムは、フェルナンドの自己ベストからわずか0.2秒差でした。ストフェルは非常に競争心の強いレーサーなので、Q2に進出できなかったことに本人はがっかりしていましたが、今日ここで彼が見せたパフォーマンスにはとても感心させられました。昨日ほとんど走行できなかったことを考えると、実際、今日の彼は完ぺきな走りをしたと思っています。ストフェルは、明日のレースを17番グリッドからスタートします。2017年バーレーンGPは、両ドライバーにとって長くて暑い、難しいレースになりますが、これが我々にとっての現実です。そんな中でも、間違いなく2人はベストを尽くしてくれるものと思っています」

長谷川祐介(ホンダ F1プロジェクト総責任者)

「今日はとても残念な形で1日を終えることになりました。昼間に行われたFP3では、両ドライバーともにさまざまなタイヤを試しながら、予定通りにセッティングを煮詰めていくことができました。残念ながら予選では、Q2にてフェルナンドのPUにMGU-Hの問題を感知したため、セッションを途中で終えざるをえませんでした。昨日のストフェルのMGU-Hの問題と同じかどうかについては、現在分析中です。今日も2人のドライバーはマシンのポテンシャルを最大限引き出し、いいパフォーマンスを見せてくれました。フェルナンドは今日もQ2進出を果たしてくれましたし、ストフェルはフェルナンドからわずか0.2秒遅れというタイムで、昨日の難しい状況を考慮すると非常にいい仕事をしてくれたと思っています。昨日のストフェルのMGU-Hの問題発生のあと、チームは今日のセッションに間に合わせるために限られた時間を有効に使い、マクラーレンとともに無事に作業を完了させました。今日はもう一度、明日フェルナンドをトラックに送り出すためにチームが一丸となり、全力で作業を行います」

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カテゴリー: F1 / マクラーレンF1チーム / ホンダF1 / F1バーレーンGP