マクラーレンF1 “マカレナウイング”投入へ カナダGPでメルセデスと全面対決

マクラーレンはマイアミGPですでに7種類のアップデートを導入していたが、アンドレア・ステラ代表が事前に説明していた通り、開発計画は“2段階構成”となっていた。
カナダではフロア、シャシー、フロントウイング、リアウイング、ボディワーク、ヘイロー、ロールフープに至るまで新コンポーネントが投入される予定だ。
「シーズン開幕時に説明した通り、マイアミはMCL40にパフォーマンスを加える最初の大きなステップだった」とマクラーレンは説明した。
「その流れは今週末のモントリオールでも継続される。フロア、シャシー、フロントウイング、リアウイング、ボディワーク、ヘイロー、ロールフープに新コンポーネントを投入する」
今回のパッケージで最も注目されているのが、新型リアウイングだ。パドックでは、これがフェラーリSF-26で話題となった“マカレナウイング”コンセプトをマクラーレン流に解釈したものだと見られている。
2026年型フェラーリSF-26は、これまで保守的と見られてきたフェラーリのイメージを覆す空力コンセプトを採用しており、その中でも最大の注目を集めているのが、フラップ可動構造を持つ独特なリアウイングだった。
この“マカレナウイング”は、バーレーンテスト以来ライバル勢の関心を集めており、レッドブルはすでにマイアミGPで独自解釈版をRB22に投入している。
一方のマクラーレンは、マイアミでは主にサイドポンツーン、アンダーボディ、フロントウイングの開発を優先し、リアウイングについては大幅な変更を加えていなかった。しかし、モントリオール投入予定の“第2弾”パッケージの中心が、このフェラーリ風リアウイングになるとの噂がパドック内で急速に広がっている。
アンドレア・ステラ率いるマクラーレンは、ここ2か月にわたってこの空力コンセプトの可能性を詳細に分析してきたとされ、MCL40に実際のメリットをもたらすとの結論に達したという。
ただし、このリアウイングは従来型とは異なる支点構造を持つため、製造工程は非常に複雑だったとされる。カナダへ輸送するため、2台分に加えてスペアパーツも含めた生産は急ピッチで進められたという。
しかし、現時点で実戦投入が最終決定されたわけではない。最大の障害となっているのは、カナダGPがスプリント形式で開催される点だ。

スプリント週末では、実質的に新パーツを十分検証できる時間は金曜フリー走行1回しか存在しない。これは新コンポーネント導入には大きなリスクとなる。
もっとも、マイアミも同じスプリントフォーマットだったにもかかわらず、フェラーリ、レッドブル、そしてマクラーレン自身も大規模アップデートを投入していたことを考えれば、今回も投入に踏み切る可能性は十分にある。
マクラーレンにとって重要なのは、このアップグレードがメルセデスとの差を縮められるかどうかだ。ステラ代表はマイアミ後、「メルセデスは1周あたりコンマ2秒ほど優位だった」と認めていた。
実際、マイアミではランド・ノリスとオスカー・ピアストリがスプリントでワンツーを達成し、決勝でもダブル表彰台を獲得したものの、優勝したのはメルセデスのアンドレア・キミ・アントネッリだった。
そしてメルセデスは、フェラーリやレッドブル、マクラーレンとは異なり、マイアミ投入を見送り、カナダGPに今季最初の大型アップグレードを集中投入する戦略を取っている。
マクラーレンは現在コンストラクターズランキング3位。首位メルセデスとの差は86ポイント、2位フェラーリとの差は16ポイントとなっている。
「マイアミでは接戦だったが、チームはスプリントでワンツー、決勝でもダブル表彰台を獲得した」とマクラーレンは語った。
「2週間のインターバルを経てチームはリフレッシュしており、この勢いを次の北米ラウンドへ持ち込みたいと考えている」
カナダGPでは、メルセデスの大型アップデートと、マクラーレンの“マカレナウイング”導入が真正面からぶつかる可能性がある。2026年F1タイトル争いの流れを変える週末になるかもしれない。
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