ヘルムート・マルコ「2026年がハジャーのレッドブルF1昇格のベストタイミング」
ヘルムート・マルコが、レーシングブルズで活躍するアイザック・ハジャーの2026年レッドブル昇格について、これまでで最も強い示唆を与えた。8月のオランダGPでルーキーとして表彰台を獲得したハジャーは、早くも将来のエース候補と目されている。

マルコは、2026年に導入される新レギュレーションを「全員がゼロからのスタートになる」と強調し、昇格の最適なタイミングだと明言。角田裕毅の去就が注目される中、レッドブルの来季ラインアップは大きな転換点を迎えようとしている。

アイザック・ハジャーは、2025年にレーシングブルズで見せた走りによって、現ルーキー世代の中でもっとも印象的な存在の一人となっている。そしてヘルムート・マルコが、来季ハジャーがレッドブルへ移籍する可能性について、これまでで最大の示唆を与えた。

このフランス人ドライバーのシーズンを象徴するのは、8月のオランダGPでの表彰台だ。彼はメルセデスのアンドレア・キミ・アントネッリに続き、デビューシーズンで表彰台を獲得した2人目のルーキーとなった。

オランダでの3位入賞以前から、ハジャーはレッドブル昇格の噂が立っており、レッドブルのシニアチームでキャリアをスタートして以降低迷している角田裕毅に結果を求めるプレッシャーが高まっていた。

マックス・フェルスタッペンは、ハジャーの実力だけでなく、コース外での立ち振る舞いについても評価している。マルコの最新発言を受け、両者が2026年にレッドブルでコンビを組む可能性は一層高まっている。

ヘルムート・マルコ「2026年がハジャー昇格に最適な時期」
以前は昇格に懐疑的な姿勢を示していたハジャーだが、最近になって「何が来ても受け入れる準備ができている」と語り、2026年に向けたレッドブル移籍について心境を変えている。

パドック内から、記者ロナルド・フォルディングはマルコの最新の考えを伝えた。

「パドック内の人々は、ハジャーが来年フェルスタッペンの隣のシートに昇格する最有力候補であることをはっきりさせている。今日もまた新たなヒントがあった。ハジャー自身がザントフォールトとモンツァで、2026年のレギュレーション変更が昇格にとって最適なタイミングだと語っていたんだ」

「マルコにも今日尋ねたが、彼も同意した。これらのグラウンドエフェクトカーは非常に特殊であり、来年は異なるドライビングスタイルが必要になる。多くのドライバーがゼロからのスタートを切ることになるため、それは確かに最良の時期だと言っていた。さらに彼は、予定通りメキシコGPまで決定を先延ばしにし、今後のレースを注意深く観察すると付け加えた。だが、すべての兆候がどこへ向かっているのかを明確に示している」

イギリス人レーシングドライバーのジェイミー・チャドウィックも、角田裕毅のパフォーマンスを踏まえれば、ハジャーの昇格は避けられないと考えている。チャドウィックは、レッドブルはレーシングブルズではなく、トップチームである自チームのラインアップを優先すべきだと主張している。

ハジャー昇格後、角田裕毅はどうなる?
もし角田裕毅がレッドブルのシートを失えば、自然な行き先は、彼がキャリアの大半を過ごしてきたファエンツァ拠点のチーム(レーシングブルズ)となるだろう。

しかし、そこでも競争が待ち構えている。マルコはアービッド・リンドブラッドにフルタイムでのF1デビューを与えたいと考えているからだ。

もしマルコの思惑通りになれば、25歳の角田裕毅は2026年にF1のシートを失い、他チームでの居場所を見つけられなければグリッドを去ることになる可能性もある。

その中で現実的な選択肢として残っているのはアルピーヌだ。チームに在籍するフランコ・コラピントの将来が不透明であるためだ。

しかし、7月にクリスチャン・ホーナーから引き継いでチーム代表となったローラン・メキースは、角田裕毅をレッドブル・ファミリーから離すことに反対している。彼は、才能あるドライバーを早すぎる段階で手放すという前任者の過ちを繰り返したくないと考えている。

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カテゴリー: F1 / アイザック・ハジャー / レッドブル・レーシング / ビザ・キャッシュアップRB