マクラーレン ホンダF1 イタリアグランプリ
ホンダのF1プロジェクト総責任者を務める長谷川祐介が、マクラーレン・ホンダのF1イタリアGPの決勝を振り返った。

決勝を迎える前夜にストフェル・バンドーンのMGU-Kに問題があることが発覚。ホンダは、バンドーンのパワーユニット一式を交換することを選択。バンドーンは25グリッドの降格ペナルティーを受ける結果となった。

しかし、レースでも新しいパワーユニットにおけるMGU-Kの不具合と思われる問題が再発したことでパワーを失い、バンドーンは34周目でレースをリタイアした。

「昨日の雨から一転、イタリアらしい晴天の中で行われた決勝レースですが、我々にとっては残念なレースに終わりました」と長谷川祐介はコメント。

「予選を10番手で終えていたストフェルは、昨日の予選Q3の最後に発生したMGU-Kの問題により、今日の午前にPU交換を行いました。それによるペナルティーのため、フェルナンドと同様、グリッド後方からのスタートとなりました。レースではいいスタートを決め、その後も順位を上げてポイント圏内を走行する力強い走りをみせていましたが、途中でパワーを供給できずリタイアとなりました。原因については現在分析を行っています」

「フェルナンドも後方からのスタートで徐々に順位を上げたものの、最終的にはギアボックスのトラブルの疑いが出てリタイアとなり、ポイント獲得には至りませんでした」

「最終的にチームとしてノーポイントに終わったことは本当に残念ですが、厳しい週末を予想していたここモンツァで、初日からある程度の速さをみせられたことは前向きに捉えています」

「次のシンガポールGPは我々にとって相性のいいサーキットですので、今度こそ確実にポイントを獲得できるよう、いい準備を進めていければと思います」

一方、マクラーレン・ホンダのレーシングディレクターを務めるエリック・ブーリエは“フラストレーションのたまる残念な結果”だと失望を露わにした。

「今季これまで何度もあったように、今日はドライバーが優れた才能を発揮し、午後のレースでは不利な状況ながらも前向きな結果が出せるかもしれないと期待していた」とコメント。

「しかしながら、結局、今回も残念で不満を抱く結果となってしまった。厳しい挑戦になることを予想していたコースで、両ドライバーはすばらしいスタートを切り、集団の中で可能な限り自分のポジションを死守した。6周目の最後には、ストフェルとフェルナンドはそれぞれ13番手および14番手で走行しており、ほかのマシンがピットストップを行い始めると、徐々にポジションを上げた」

「レース開始からわずか数周後には、フェルナンドはセンサーの不具合と思われるギアボックスの問題に苦しみ始めた。エンジニアはレース全体を通して懸命に仕事をし、ソフトウェアの修正により問題を解決しようとフェルナンドに指示を与えた。しかしながら、問題は徐々に悪化し、センサーの不具合によりギアボックスの状態を確認することがさらに難しくなったため、大事をとってマシンをリタイアさせるしかなかった。フェルナンドはレースの大半で劣勢となり、操りにくいマシンでペースと勢いを維持することは困難だと感じていた。そんな逆境でも、フェルナンドは見事で、かつ非常に果敢なレースをしました。彼が完走できなかったことは残念だ」

「一方、ストフェルも、残念なかたちでレースを終えた。彼は週末を通して最高のパフォーマンスを発揮し、午後のレースではその大半をトップ10圏内で走行していた。18番グリッドからスタートしながらも、一時は7番手まで浮上した。しかしながら、パワーユニットの信頼性に関する問題が再発したことで、レースを8番手からスタートするチャンスを失っただけでなく、入賞を目指して懸命にポジションを上げていた努力が無駄になってしまった。フラストレーションがたまるとともに、非常に残念な結果だ。昨日のQ3と同様の不具合と思われる問題によって、走行中にパワーを失い、マシンをリタイアせざるを得なかった」

「この最も難しいコースで戦うチャンスをつくるために非常に精力的に仕事をしてきたチーム全員にとって、とてもフラストレーションのたまる、残念なかたちでイタリアGPおよびヨーロッパラウンドを終える結果となった」

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カテゴリー: F1 / ホンダF1 / F1イタリアGP