ジョージ・ラッセル FIAのF1レギュレーション協議を高評価「声を聞いてくれた」

FIAは2026年F1パワーユニットレギュレーションに対する懸念を受け、4月を通じてドライバー、チーム、関係者を交えた会合を実施。バーレーンGPとサウジアラビアGPの中止によって生まれた空白期間も利用され、議論が本格化した。
“ドライバー不在”だった2026年レギュレーション策定
今回の議論で焦点となったのは、2026年F1マシンで問題視されていた極端な速度差だった。
特に日本GPで発生したフランコ・コラピントとオリバー・ベアマンの場面は、電力回生やエネルギー配分の影響によって、接近速度が危険なレベルに達する可能性を示したケースとして関係者の間でも議論になっていた。
GPDA(グランプリ・ドライバーズ・アソシエーション)の理事を務めるラッセルは、もしドライバーが当初からレギュレーション策定に関与していれば、こうした問題は事前に予見できたと指摘する。
「FIAと何人かのドライバーの間で本当に良い話し合いができたと思うし、彼らは懸念に耳を傾けてくれた」
「この件に関して言えば、これまでで最も協力的だったと思う。それはポジティブなことだ」
“閉鎖的なFIA”からの変化
FIAとドライバー側の関係は近年、必ずしも良好とは言えなかった。
特に2026年F1レギュレーション策定では、メーカーや技術側の議論が優先され、実際にマシンを走らせるドライバー側の意見が十分に反映されていないとの不満が以前から存在していた。
そのため、ラッセルがここまで明確にFIAの姿勢を評価したこと自体が、現在の協議体制の変化を象徴している。
「将来のレギュレーション策定でも、もっと我々を関与させたいという結論になった」
「我々なら、実際に問題が起きる前に、いくつかの課題を予見できたかもしれない」
今回マイアミGPから導入される修正では、過度なエネルギーハーベストによる速度差を抑制する方向へ調整が進められている。
ラッセルも、その効果に一定の期待を示した。
「主な目的は、フランコ・コラピントとオリバー・ベアマンの件で見られたような大きな接近速度をなくすことだった」
「この新しいルールなら、あのインシデントは起きなかったと思う。それはポジティブなことだ」
2026年F1レギュレーションは“完成形”ではない
今回の動きは、2026年F1レギュレーションが依然として“調整段階”にあることも浮き彫りにしている。
FIAはすでにマイアミGPでエネルギー運用ルールを一部修正しており、さらに2027年以降には内燃エンジン比率拡大や電動出力縮小など、より大規模な見直し案も議論されている。
その中で重要になっているのが、“実際に運転する側”の視点だ。
FIAがドライバーをレギュレーション議論に本格的に組み込もうとしている現在の流れは、2026年F1の混乱を受けた軌道修正とも言える。今後のレギュレーション議論では、これまで以上にGPDAの存在感が増していく可能性がありそうだ。
Source: RacingNews365
カテゴリー: F1 / ジョージ・ラッセル / メルセデスF1 / FIA(国際自動車連盟)
