F1とFIA、2026年コンコルド統治協定に正式署名

署名は金曜日、ウズベキスタン・タシケントで行われた。当地ではFIA総会と、同日夜に開催される年次表彰式に合わせて、モータースポーツ界の主要関係者が集まっていた。
今年初めに最終合意された商業コンコルド協定とは異なり、今回署名された統治協定は、舞台裏でF1がどのように管理されるかを定めるものだ。具体的には、投票手続き、財政的な拠出、そしてFIAの権限の範囲などが明文化されている。
新時代に向けた権力構造の再編
今回の協定で最も重要な成果の一つが、F1コミッションにおける投票プロセスの簡素化だ。F1コミッションは、規則変更を評価・承認する機関である。
2026年以降、通常多数決に必要なチーム票は6から4へ、特別多数決は8から6へと引き下げられる。FIAとFOMがそれぞれ独自の投票権を保持する中で、この変更は規制当局の影響力を実質的に高め、長期的な膠着状態に陥ることなく変更を実行できる余地を広げるものとなる。
関係者によれば、この調整は安定性を高め、重要な技術的・競技的課題に対してF1が迅速に対応できる体制を整えることを目的としているという。
エントリーフィー制度の再構築とFIAへの資金強化
もう一つの大きな柱が、エントリーフィー制度の再構築だ。これにより、FOMおよび参戦する全チームからFIAへの財政的拠出が増加する。
関係筋によると、この追加収入はFIAの運営基盤強化に充てられる予定で、具体的には、裁定体制の改善、マーシャル人員の拡充、そして競技者から長年求められてきたガバナンス関連ツールの強化が含まれている。

F1運営の近代化と長期枠組みの完成
ウズベキスタンでの会合中、FIAはF1運営を近代化する包括的な計画を提示したとされている。この提案はFOMの支持を受け、最終的には全チームが賛同したもので、近年厳しい視線が向けられてきたレース管理分野をより専門化するためのコスト増を伴う内容だった。
今回の統治協定の締結により、F1は今後10年後半に向けた長期的な枠組みをすべて整えたことになる。
2026年には新たなパワーユニット規則を含む大規模な技術変更が控えているが、新たに確立されたコンコルド体制は、次なる変革期を導くために必要な明確さと権限をF1にもたらすことを意図している。
署名が完了したことで、F1は2026年以降、どのように意思決定が行われるのかを明確に把握した状態で新たなシーズンに臨むことになる。合意形成が難しいことで知られるこのスポーツにおいて、今回の一致はまれであり、歓迎すべき瞬間だ。
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