カルロス・サインツJr. F1イギリスGPで異例の“ペナルティラップ”を科された理由
カルロス・サインツJr.は、2026年F1第9戦イギリスGPでレース後に極めて珍しい「ペナルティラップ」を科され、12位から17位へ降格となった。

セーフティカー中の周回遅れ処理とシルバーストン特有のピットレーン構造が重なったことで発生した異例のケースであり、F1では1981年以来となる珍しい裁定となった。

異例の「ペナルティラップ」が科された経緯
ウィリアムズのカルロス・サインツJr.は、終盤のセーフティカー中に誤って周回遅れを取り戻したと判断され、レース後に「ペナルティラップ」を科された。

サインツJr.は決勝を12位でフィニッシュしたものの、この裁定によって最終結果では17位へ降格。それでもフェルナンド・アロンソとランス・ストロールのアストンマーティン勢より上位での完走扱いとなった。

シルバーストン特有のレイアウトが混乱を招く
問題は、48周目にマックス・フェルスタッペンがストウでクラッシュし、セーフティカーが導入された際に発生した。

サインツJr.はすでに1周遅れとなっていたが、セーフティカー中にピットストップを実施。シルバーストンのピット入口はスタート・フィニッシュラインの手前にある特殊なレイアウトのため、一時的にリードラップへ復帰する形となった。

しかし、規則上はスタート・フィニッシュライン通過時点で周回遅れではないと判定されていたため、周回遅れ車両に認められる「セーフティカー追い越し」の対象ではなかった。それにもかかわらず、結果的に1周を取り戻してしまったことが問題視された。

カルロス・サインツJr.(ウィリアムズ・レーシング)

ウィリアムズもミスを認める
レース後、スチュワードは次のように説明した。

「55号車はピットストップを終えてコースへ復帰した時点で、再び周回遅れの車両となっていた」

「このサーキット特有のレイアウトを考慮すると、一連の流れがチームの混乱につながったことは理解できる」

その一方で、ウィリアムズ側は2つのミスを認めたという。

1つ目は、該当する基準地点において55号車が周回遅れ車両ではないことを認識できていなかったこと。2つ目は、レースコントロールが通知した「セーフティカーを追い越すことが許可された車両」のリストに55号車が含まれていないことを確認できなかったことだった。

チーム代表者は、権利のない状態で結果的に1周を取り戻してしまったことを認めた。

1981年以来となる極めて珍しい裁定
今回科されたペナルティラップは、不正に得た1周分をレース結果から差し引くための措置だった。

この裁定が適用されたのは、1981年アルゼンチンGPでリカルド・ズニーノがコースカットにより同様の処分を受けて以来となり、45年ぶりとなる極めて珍しいケースとなった。

今回の裁定は、シルバーストン特有のピットレーン配置とセーフティカー運用が重なったことで生じた特殊な事例だった。スチュワードはサーキットの特殊性による混乱には一定の理解を示しながらも、最終的には規則に基づいてサインツJr.にペナルティラップを科し、順位を12位から17位へ修正した。

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カテゴリー: F1 / カルロス・サインツJr. / ウィリアムズ・レーシング / F1イギリスGP