岩佐歩夢 「F1に行くところから皆さんに応援していただきたい」
ホンダのドライバー育成プログラム「ホンダ・フォーミュラ・ドリーム・プロジェクト(HFDP)」に所属する岩佐歩夢のプロデュースによるイベント『SUPER FORMULAキャラバン in ジャズドリーム長島』が、4月20日(土)と21日(日)の両日、三井アウトレットパーク ジャズドリーム長島(三重県桑名市)において開催された。

このイベントは『モータースポーツの魅力や楽しさを体感して、ファンになっていただきたい。そして岩佐歩夢というドライバーの存在を、多くの方に知ってもらいたい』という岩佐歩夢の発案でスタート。それに共感した関係各社のサポートにより実現した。

会場には岩佐選手が2024年の全日本スーパーフォーミュラ選手権開幕戦で乗った『Red Bull MOTUL MUGEN SF23』の実車が展示され、各界で活躍するアスリートとのトークショーや子どもたちとの座談会、岩佐歩夢のサイン会やオリジナル缶バッジ配布といった、様々なコンテンツが実施された。

また、角田裕毅選手(Visa Cash App RB Formula One Team)と岩佐歩夢がそれぞれスーパーFJ日本一決定戦で優勝した時の車両、岩佐のレーシングスーツやヘルメットなど、普段なかなか目にすることのできない貴重なものも展示された。加えて、子ども安全免許証の発行、俊敏性を測定するクイックキャッチ/クイックアーム、『グランツーリスモ7』シミュレーターなど、体験型ブースも設けられ、多くのモータースポーツファンや家族連れで賑わった。

イベント初日の20日(土)にトークショーのゲストとして招かれたのは、Honda鈴鹿硬式野球部キャプテンの長野勇斗選手、タレントや女優として活躍するF1ファンの沢口愛華さん。21日(日)には、プロフィギュアスケーターでワンメイクレース参戦経験ももつ無良崇人さん、世界ラリー選手権や全日本ラリー選手権にコ・ドライバーとして参戦するタレントの梅本まどかさんが登壇した。多彩なゲストを相手に、時に真面目に、時に笑いを交えながら、アスリートとして大舞台に臨む際の心構えや考え方などの共通点、F1をはじめとするモータースポーツの魅力について、様々な角度から語る様子に、会場を訪れていたファンや偶然通りがかったファミリーも聞き入っていた。

車座になって行われた子どもたちとの座談会では、岩佐選手への質問コーナーが設けられ、『好きな食べ物やクルマはなんですか』といったものから、『レッドブルジュニアチームに入るにはどうしたらいいか教えてください』という具体的なものまで、様々な質問が。岩佐歩夢はそのひとつひとつに丁寧に答え、子どもたちが熱心に耳を傾けていた。

イベント2日目の21日(日)には、レーシングシミュレーターソフトiRacing(アイ・レーシング)を使用した『SeCR SUPER FORMULA CHALLENGE 2024』の開幕戦(モビリティリゾートもてぎ)に、このイベント会場からスポット参戦を実施した。岩佐歩夢は自ら車両セットアップを調整し、予選では見事に3番手タイムをマーク。決勝レースでの快走に期待が集まったが、スタートで大きく順位を落とし、8位でレースを終えることとなった。トークショーのにこやかな表情から一変、レースに臨む岩佐歩夢の様子は真剣そのもので、レーシングドライバーとしての気迫が伝わってきた。

最後のクイズ大会では、岩佐歩夢が自ら答えを言いかけてしまうお茶目なシーンもあり、2日間のイベントは終始和やかな雰囲気で終了。岩佐歩夢は、「皆さんの笑顔を見ることができてとてもうれしいです。今シーズンはスーパーフォーミュラでチャンピオンを目指しているので、ぜひ皆さんサーキットにも応援に来てください」とコメントし、会場は温かい拍手に包まれた。

岩佐歩夢 F1

岩佐歩夢
「始める前は、ファンの方に来ていただけるか、皆さんに楽しんでいただけるか、心配でした。特に2日目は午後から雨が降ってしまったのですが、たくさんのファンの方に集まっていただき、トークショーなども笑顔で楽しんでくださっているのが見えたので、僕自身もうれしく、満足のいくイベントになりました。 今回のイベントを企画したきっかけは、モータースポーツの楽しさや魅力に触れて、多くの人にファンになっていただきたいということがひとつ。もうひとつは、昨年まで海外でレースをしてきて日本に戻り、まだまだ岩佐歩夢の認知度が高くないということを実感していて、それをなんとかしたいと思ったことです。F1を目指す以上、日本の皆さんから応援してもらいたい、F1に行くところから皆さんに応援していただきたいと思っています。そうした思いを関係者の方々に伝え、ご協力をいただけることになりました。これまでモータースポーツに触れたことがない方にも楽しんでいただけるよう、サーキットではない場所でやることにも意味があったと思っています。 特に子ども座談会では、自分の思いを伝えてくれた子たちが多くて、とてもうれしかったですね。ドライバーとして、子どもたちから憧れられる存在になりたいと思っていますし、今回のイベントをきっかけに、プロドライバーやF1ドライバーを目指す子たちが増えたら、モータースポーツやクルマ業界はもっと盛り上がるんじゃないかなと。こういったイベントは大事だなと、あらためて実感しました。5月にはスーパーフォーミュラの第2戦がオートポリスで開催されます。開幕戦は納得のいく結果になりませんでしたが、その悔しさをバネに、しっかり戦って優勝を狙います。行ったことのないサーキットなのでチャレンジなのですが、それが不可能だとは思っていません。チームとともに全力を尽くして臨みますので、応援よろしくお願いします」

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カテゴリー: F1 / 岩佐歩夢 / スーパーフォーミュラ