ピレリF1新責任者マラフスキに難題 カナダGPで噴出した“雨タイヤ不安”

決勝では懸念されていた本格的な雨には見舞われなかったが、週末を通してドライバーたちは2026年型ウェットタイヤの性能に強い不安を示していた。そんな中、長年F1部門を率いてきたマリオ・イゾラに代わり、ダリオ・マラフスキがF1オペレーション責任者に就任。新体制は厳しい船出となった。
2026年F1ウェットタイヤにドライバーから懸念
フランス紙『レキップ』によると、ピレリでは長年F1部門の顔だったマリオ・イゾラが前線業務から退き、新たにエンジニアのダリオ・マラフスキがF1オペレーションを統括する体制へ移行した。
しかし、その新体制はモントリオールでいきなり難題に直面していた。
2026年F1レギュレーション下でのウェットタイヤ性能について、パドックではドライバーたちから不安の声が相次いでいたからだ。
ジョージ・ラッセルはタイヤ性能への懸念を率直に語っていた。
「ドライバーたちはタイヤが十分ではないと感じている」とジョージ・ラッセルはコメント。
「このタイヤは温度が入っている時しか機能していないように感じる」
「明日は気温が12〜13度程度しかないので、本当に厳しい状況になると思う」
フェルナンド・アロンソも、レースそのものが“完走サバイバル”になる可能性を示唆していた。
「ただでさえドライでもグリップが低いサーキットだ。だから全員にとって完走するだけでも難しいレースになると思う」とアロンソは語った。
さらに、今年ピレリのウェットテストを担当したアイザック・ハジャーは、より踏み込んだ見解を示していた。
「このタイヤは22台でレースをするために作られていないと思う」とアイザック・ハジャーはコメント。
「グリップがなく、適正温度に持っていくのが本当に難しい」
結果的に決勝は大雨にはならなかったものの、2026年型マシンとタイヤの組み合わせに対する不安は、週末を通してパドック全体に広がっていた。
ピレリは2026年型マシンの急速進化にも警戒
一方でピレリは、2026年型マシンの急激な進化にも神経を尖らせていた。
ピレリのシモーネ・ベラは、各チームのアップグレードによってタイヤへの荷重が急速に増加している状況を注視していると説明した。
「我々は次のイベントに非常に集中している。状況を監視している」とシモーネ・ベラは語った。
ベラによれば、モナコGP後のスペインGPが、新世代マシンの進化速度を測る最初の重要な基準になるという。
「現時点では、まだ我々にも見えていない部分が多い」
「ここでも大きなステップがあると思うし、バルセロナでもさらに進化があると思う」
また、ピレリ側が2027年F1レギュレーションに向けてダウンフォース削減を求めているとの見方については否定した。
「正直に言って、我々も私自身もダウンフォース削減を求めたことはない」とベラは強調した。
それでも、F1ではすでに2027年に向けたPU、シャシー、空力規則の議論が始まっており、ピレリには迅速な対応が求められている。
「我々は非常に早くターゲットを定義し、最初の数戦に素早く対応する必要がある」とベラは説明。
「もし変更が必要なら、次回のテストでその変更を実施しなければならない」
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