キミ・アントネッリ F1ベルギーGP予選「自信が持てないとラップにも表れる」
アンドレア・キミ・アントネッリにとって、スパ・フランコルシャンでの土曜日は再び厳しい一日となった。

金曜のスプリント予選で苦戦を強いられたメルセデス勢は、セットアップの大幅見直しを行い土曜に臨んだが、アントネッリはスプリントで17位、予選では18位と、2戦連続のQ1敗退に終わった。

予選後、アントネッリは「ここ数戦、ずっと厳しい流れが続いていて、今日も例外じゃなかった。金曜からクルマのバランスに苦しんでいて、それが予選にも影響した。自信が持てないとラップにも表れる」と率直な思いを語った。

メルセデスのトラックサイド・エンジニアリングディレクター、アンドリュー・ショブリンは「我々は予選に向けてクルマを大きく変えたが、根本的な制約は残ったままだった。キミはリアの不安定さに悩まされ、予選でしっかりとした自信を持つことができなかった」と説明。さらに、「キミのセットアップには重点的にダウンフォースを与えた構成を採った。明日は雨の可能性もあるが、彼にとっては順位を上げるチャンスになるかもしれない」と語った。

アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ) ベルギーGP F1

また、メルセデス・モータースポーツ責任者のトト・ヴォルフも厳しい評価を下している。「この週末はチームとして基準を大きく下回っている。我々のパッケージはスパで求められる性能を満たしていなかった。キミにとっても、コンフィデンスを築くのが難しいトラックで、十分な走行が得られなかったのが痛かった」と述べ、今後の巻き返しに期待を寄せた。

予選後のパルクフェルメでは、アントネッリは肩を落としながらも、スタッフの言葉に耳を傾けていた。チームとの信頼関係を築きつつある18歳のルーキーにとって、この苦境はF1の現実を突きつけるものだが、同時に真の実力を試される重要な試練でもある。

明日の決勝では雨が予想されており、予期せぬ展開がチャンスを生む可能性もある。アントネッリは「天気次第ではポジションを上げられる可能性もある」と語り、希望をつなぐ。ルーキーとして、厳しい環境の中での成長が求められる今、ベルギーGPの決勝はその一歩となるかもしれない。

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カテゴリー: F1 / アンドレア・キミ・アントネッリ / メルセデスF1 / F1ベルギーGP