フェルナンド・アロンソに同僚爆笑 F1メキシコGPにルチャマスク姿で登場
アストンマーティンのフェルナンド・アロンソは、F1メキシコGPのドライバーズパレードに緑のルチャドール(メキシコの覆面レスラー)マスクを着用して登場し、会場を大いに沸かせた。

マスクにはチームカラーのグリーンが施され、さらにバイザーまで取り付けられており、メキシコ文化への敬意をユーモアたっぷりに表現した姿だった。

パレードでは、ジョージ・ラッセルやエステバン・オコン、オリバー・ベアマン、アレクサンダー・アルボン、オスカー・ピアストリ、そしてザウバーのガブリエル・ボルトレトらがアロンソの姿を見て爆笑。F1公式はこの様子を「Nando Libre」と題してSNSで公開し、ファンからも「最高すぎる」「まさにメキシコ流!」と話題を呼んだ。

しかし週末のパフォーマンスは厳しく、アロンソは予選14番手、決勝ではブレーキトラブルにより36周目でリタイア。チームメイトのランス・ストロールも14位に終わり、アストンマーティンにとっては無得点のレースとなった。

メキシコ文化への敬意を込めた“遊び心”
アロンソはレース前、「メキシコの文化、特に“ルチャ・リブレ”の精神を感じたかった。みんなで少し楽しもうと思ったんだ。マスクを着けたらドライバーたちも笑ってくれて、最高の雰囲気だった」と語った。

ベテランらしい余裕とユーモアで周囲を和ませたアロンソだが、その一方でコース上では苦戦が続いている。週末を通してグリップ不足とペースの不安定さに悩まされ、決勝ではマシンを守るためにやむなくリタイアを選択した。



「フェルスタッペンはF1史上屈指のドライバー」
メキシコGP週末中、アロンソはメディアの取材でマックス・フェルスタッペンを「F1史上屈指のドライバー」と称賛した。

「彼はまず“四度のワールドチャンピオン”だ。それは偶然ではない。F1の歴史の中でもトップクラスのドライバーだと思う。マシンが優れているときはチャンピオンを勝ち取り、そうでないときでも常に最大限を引き出して結果を残す」

「支配的なマシンがあれば記録を次々と塗り替えるし、そうでないときも予選で好ラップを刻み、レースで戦い抜く。その一貫性が彼を偉大にしている」

フェルスタッペンはこの週末、3位でフィニッシュ。勝利したマクラーレンのランド・ノリスがドライバーズランキング首位を奪還し、フェルスタッペンは3位(321ポイント)で残り4戦に臨む。

フェルナンド・アロンソ アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

笑顔の裏にあるアロンソの現実と焦燥
今回の“ルチャドール・マスク姿”は、アロンソのサービス精神とファンへの感謝を象徴する一幕だった。メキシコの文化をリスペクトしつつ、場を和ませる姿勢は20年以上のキャリアを重ねたベテランらしい余裕の表れだ。

だが、パドック内では笑顔とは裏腹に、アストンマーティンの競争力低下が深刻視されている。アロンソが自らのリタイアを「ブレーキに問題があった」と説明したように、今季中盤以降は信頼性とペースの両面で苦戦が続く。特に一発の速さとレースペースの落差が顕著で、「マシンのウィンドウが狭い」という課題が再び露呈した。

アロンソは残り4戦で再びポイント圏内に戻れるかが焦点となる。ベテランの経験とモチベーションは依然として高く、今回のような“メキシコ流のユーモア”を保ちながらも、来季に向けた実質的な立て直しが求められる。

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カテゴリー: F1 / フェルナンド・アロンソ / F1メキシコGP / アストンマーティンF1チーム