角田裕毅への信頼をレッドブルF1代表メキースが強調「スピードは消えない」
レッドブル・レーシングの新チーム代表ローラン・メキースは、2025年F1ベルギーGPを迎えるにあたり、角田裕毅に対する信頼と期待を明確に示した。

F1.comとの独占インタビューで語った内容からは、速さを備えた角田裕毅をチーム全体で支え、課題の解決とポテンシャルの最大化に取り組んでいる様子がうかがえる。

「裕毅は速い。それは間違いない。そして、スピードというのは簡単に消えるものじゃない」とメキースは断言した。

現在、レッドブルはチームとしてパフォーマンスの再構築に取り組んでおり、特にドライビングが難しいとされるマシンを角田が操っている状況だ。そうした中でも、チームは全力でサポートしているという。

「状況は厳しいが、チームは彼を全面的に支えている。今つなげるべき点をひとつずつつないでいこうとしているんだ。チームとの関係も非常に良好だし、近いうちに彼本来の力を発揮してくれると確信している」

メキースは角田の前任地であるレーシングブルズでともに仕事をしており、彼の能力とチームとの融合力を間近で見てきた人物だ。その経験が、現在のレッドブルにおける角田のポジションと将来に対する明確な見通しにつながっている。

ローラン・メキース(レッドブル・レーシング)ローラン・メキースは、かつてレーシングブルズで角田裕毅を率いていた経験を持つ。

フェルスタッペン残留の鍵は「最高のマシンを用意すること」

また、もう一人のレッドブルのキードライバー、マックス・フェルスタッペンの去就も注目される中、メキースはチームとして変わらぬ支援を続ける姿勢を強調した。

「真実は、我々はマックスに全力を尽くしているということ。だからこそ、彼に最高のクルマを提供することが我々の最優先なんだ。それがチーム全員の望みなんだよ」

「マックスはこのプロジェクトの中心だ。彼の魔法はサーキットで不可欠だし、長年チームに貢献してきたからこそ、次なる競争力を築くうえでも彼の意見が必要なんだ」

フェルスタッペンは2028年まで契約を結んでいるものの、チーム状況やパフォーマンスの低迷を背景に去就が取り沙汰されている。メキースとしては、ドライバーにとって理想的な環境を整えることが最良の説得材料であるとの考えだ。

マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)スパでメディア対応するマックス・フェルスタッペン。

「才能ある人材の力を引き出す環境を整える」

メキースは現在、就任からわずか2週間という短い時間ながら、チームの内部に深く入り込み、再建への足がかりを模索している。焦点を当てているのは、何よりも「人」だ。

「要は、才能ある人々が力を発揮できる環境とツールを整えること。その魔法を引き出せるようにね」

その中にはもちろん、角田裕毅も含まれている。

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カテゴリー: F1 / 角田裕毅 / レッドブル・レーシング / F1ベルギーGP