角田裕毅 レッドブルF1で苦戦にVCARB首脳「ユウキは最強の状態にあった」

角田裕毅はRB21をドライブし、これまでのベストリザルトは9位と2度の10位。速いはずのマシンを持ちながら、実際にはレーシングブルズの両ドライバーであるアイザック・ハジャーとリアム・ローソンよりもランキング下位に沈んでいる。
「はい、驚いていないと言えば嘘になる」と、ピーター・バイエルは語った。
「彼の潜在能力、パフォーマンス、そして精神面を見てきた。フィジカル面での準備も見てきた。これまでで最も強いユウキを見たが、それ以外のことは正直分からない。なぜそんなに難しいのか、ユウキ本人と話したことはない」
ピーター・バイエルは原因について、RB21のドライバビリティの難しさを指摘する。
「時間が必要だと思う。おそらく非常に運転が難しいマシンなんだろう。それが我々のマシンとの違いだ。我々のマシンはずっと扱いやすく、幅広いウィンドウを持っているが、速くはない。それが違いだ」

この見解は、レッドブルとレーシングブルズが同じオーナーシップを共有しつつも独立して運営されている中で、重要な問いを投げかける。より速いが運転が難しいマシンと、ドライバビリティに優れたマシン——どちらを優先すべきかという問題だ。
ピーター・バイエルは「グラウンドエフェクトカーではドライバビリティこそがパフォーマンスだ」と持論を述べ、安定した扱いやすさが若手育成には不可欠だと強調した。
一方で、レーシングブルズのアイザック・ハジャーはルーキーながら22ポイントを獲得し、リアム・ローソンも中盤以降は好調を維持して計20ポイントを積み上げている。この両名の活躍と対照的な角田裕毅の成績は、パドック内で今季中の交代説や2026年の去就に関する憶測を呼んでいる。
リザーブ育成中のアービッド・リンドブラッドの昇格が現実となれば、角田裕毅、アイザック・ハジャー、リアム・ローソンのいずれかがシートを失う可能性が高く、外部からは角田裕毅が最も危ういと見る声もある。しかしピーター・バイエルは、今季中のドライバー交代には慎重な姿勢を崩さず、「今は現状のラインアップを維持し、落ち着いてシーズンを過ごすことが重要だ」と述べた。
カテゴリー: F1 / 角田裕毅