スーパーGT:ホンダ 新型プレリュードでGT500参戦の可能性高まる
ホンダが2026年のSUPER GT GT500クラスで、まもなく市販される新型プレリュードをベース車両に採用する可能性が高まっている。日本国内での市販デビューを控える中、パドック内では現行のシビック・タイプRに代わるトップカテゴリー用車両として投入されるとの見方が強まっている。

この場合、2024年から投入されたシビック・タイプR-GTは、わずか2シーズンで引退することになる。HRC(ホンダ・レーシング)広報担当者は、来季のGT500用ベースモデルについて「最終決定はまだ下されていない」と強調している。

ホンダは、NSXロードカーの生産終了を受け、2024年にNSX-GTから4ドアのシビックへとスイッチ。タイプRブランドのプロモーションを目的としていたが、これまでの戦績は昨年の富士スピードウェイでARTAの野尻智紀/松下信治組が挙げた1勝のみ。2025年は第3戦セパンでの2位が最高成績で、その後の富士スプリントレース2連戦では「近年最悪のレース」とチーム首脳が評する不振に陥った。

ホンダ陣営からは、シビックのボディ形状に起因する基本的な限界が大きく、トヨタの独走を止めるにはベースモデル変更が唯一の選択肢ではないかとの声もある。現在トヨタのGRスープラは、富士スプリント2連勝を含む9連勝中と圧倒的な強さを誇る。

HRC渡辺康治社長は今年初め、シビック投入によるマーケティング効果については肯定的に語ったが、3年目の継続については明言を避けていた。

第6世代となる新型プレリュードは、2023年末にコンセプトカーとして初公開され、今年の東京オートサロンで「プロトタイプ」として披露。正式発表は9月に予定され、日本での発売後、年末に北米市場、2026年に欧州市場へ投入される。GT500仕様車のシェイクダウンは秋に非公開で行われ、年末に正式発表される見込みだ。

2026年は空力開発凍結の解除に伴い、GT500の3メーカーのうちホンダだけが新型ベース車を導入する可能性が高い。トヨタは当初GRスープラの退役も噂されたが、1年延長の公算が大きく、日産はZ NISMO継続の方針で改良型を投入するとみられている。

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カテゴリー: F1 / SUPER GT / 自動車ニュース